恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
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242部分:第二十一話 劉備、友を選ぶのことその三
第二十一話 劉備、友を選ぶのことその三
「楽しくな」
「そうだな。やるか」
「おう、容赦はしねぜ」
「こっちこそな」
ドンファンはこの世界を心から楽しんでいた。少なくともチャンやチョイよりは幸せであった。そして劉備のところにも二人来ていた。
「あれ、お姉ちゃん」
「リムルル、貴女もこっちの世界に」
「うん、来ていたの」
茶色がかった髪を首のところで切った少女だった。その服はナコルルと一緒のものだ。その彼女もここに来たのであった。
「それで話を聞いてだったのだけれど」
「そうだったの」
「ええと、何か妖しい気配に満ちてない?」
「ええ」
ここで二人の顔が曇った。
「貴女も感じてなのね」
「来たの、それでなの」
「わかったわ。じゃあ今はね」
「御願いするわ」
こうして二人も加わった。そうしてだった。
もう一人は青い丈の短い学生服にズボン、黒く短く刈った髪にバンダナをしている。それなりに整っているが何か抜けている感じの顔である。
その彼が来てみるとだ。いきなりびびっていた。
「聞いてないよーーーーーーーーーーーっ!!」
「何が聞いてないの?」
「草薙さんがいるからって来たのに!」
何ともう一人いた。ブロンドの髪を切り揃えた青いめの美女だ。青のブラの上に緑のジャケットを着ている。そして青いズボンという格好だ。
その彼女を見てだ。彼は今にも逃げようとしていた。シェーーッのポーズになっている。
「何でマリーさんまで?」
「私も今来たのだけれど」
「あれ?この人は?」
劉備はブルーマリーを見て逃げようとしているその少年を見て言う。
「マリーさんのお知り合いですか?」
「ああ、矢吹慎吾っていうのよ」
ここでマリーが言う。
「草薙京の舎弟でね。まあお騒がせキャラよ」
「お騒がせさんなんですか」
「あまり強くないけれどそれなりに使えるから」
こう言うのである。
「それに悪い奴じゃないしね」
「いい人なんですね」
「そうよ。まあパシリにでも使って」
「ちょっと、俺パシリですか!」
こう言われてだった。慎吾は泣きそうな顔になる。
「何でなんですか!」
「何でってそれがあんたのキャラクターじゃない」
マリーの言葉は実に冷たい。
「だから受け入れるのね」
「とほほ、俺はこっちでもそんな役なんですか」
何はともあれ彼も加わった。そうしてだった。
遂にだった。何進も来たのだった。
「何か曹操さんと袁紹さんだけでいけるような気がするけれど」
「そこは政治的配慮ですから」
孔明が劉備に対して言う。
「ですから気にしないで下さい」
「そうなのね」
「全然気にしなくていいですから」
また言う孔明だった。
「というか気にしたら駄目ですから」
「そうなの、それじゃあ」
これで納得する劉備だった。そして彼女が来た。
薄紫の髪に長い睫毛の紫の目を持っている。妖艶な美貌をそこにたたえ胸は豊満である。胸と足がかなり露わになっているその姿でやって来た。
服は紫色で鎧は着ていない。その彼女がであった。
「大将軍、ようこそ」
「おいで下さいました」
曹操と袁紹がだ。それぞれ彼女の前にかしづいたのである。
「ではこれより北へ」
「そして烏丸」
「うむ、行こうぞ」
美女は妖しい微笑みと共に二人に告げてきた。
「今よりのう」
「はい、それでは」
「今から我等が」
「そして」
美女はここでだ。かしづく諸将の中に劉備の姿を認めて問うた。
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