太陽が一杯
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第一章
太陽が一杯
暑い、私はこの日こう思った。
それでだ、同じ部屋で暮らしている彼に朝起きてすぐに言った。
「ねえ、今日は日曜だから」
「何処かに行こうっていうのね」
「だって今日凄く暑くてね」
それでだと彼に言った、朝なのに信じられない暑さだ。窓の外の日差しは真夏とはいえとても七時半のものと思えなかった。
「一日お部屋にいても」
「クーラーで電気代かかるから?」
「お金かかるから」
だからだとだ、彼に言った。
「どうせお金かかるならね」
「外で涼もうっていうんだ」
「プールでも行かない?」
こう彼に提案した。
「それか海か」
「そうだね、僕もね」
彼も暑さに困っている顔で答えた。
「このままじゃね」
「暑くてよね」
「たまらないからね」
「外出する?」
「そうしようか」
外出自体はあっさりと決まった。
「これから」
「そうね、じゃあね」
「うん、ただどっちに行く?」
「プールか海か」
「どっちにする?」
「海?」
私は何となく気分で言った。
「そっちにする?」
「海だね」
「ええ、海にする?」
「そうだね、じゃあ海にしよう」
彼も私のその考えに頷いてくれた。
「それじゃあね」
「海で泳いでね」
「涼もうね」
「お昼もそこで食べましょう」
「海の家で」
「そうしましょう」
このことも何となく提案した。
「どうせ海に行くんだし」
「そうだね、じゃあね」
「二人で行きましょう」
「車で行く?」
「車で?」
「そうする?それで夕方まで海にいて」
それで車で帰ろうかというのだ。
「気楽にね」
「交通安全でね」
「そう、そしてね」
「この暑さを凌ぎましょう」
「そうだね、ただ本当に暑いね」
朝御飯の用意をはじめた私にだ、彼はまた言ってきた。
「今日は」
「だから言ったのよ」
「外出しようって」
「そう、じゃあいいわね」
「朝御飯食べて」
「そうしてね」
二人で海に行くことにした、私達はすぐに水着やタオル等を持ってそのうえで彼が運転する車で海に向かった。そして車の中で水着に着替えてだった。
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