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イナズマイレブン〜稲妻の軍神〜

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⚡︎12話 新たな練習相手

〜雷門中・サッカー部 部室〜

部室で円堂達はこの間の練習試合、帝国学園での反省会をしている。

「帝国戦で俺たちの問題点が分かった。それで……」
「問題点も何もまず、円堂と廣川以外体力なさ過ぎ」

円堂の話している途中、松野はズバッと核心を突いてきた。松野の言葉に染岡達は落ち込む。染岡達が落ち込んだことに松野は謝る。

「あ、ごめん。今のヘコんだ?」
「円堂、廣川。話を続けてくれ」
「まぁ……体力作りは勿論なんだけど」
「こんなフォーメーションを考えてみた」

廣川はホワイトボードに円堂と一緒に考えたフォーメーションを書いた。内容は、染岡がワントップでそのトップの下が廣川、その他はMF、DFといった感じである。だがそのフォーメーションを見た目金が不満を齎す。

「えー! 僕FWじゃないの!?」
「逃げた奴が何言ってんだか」
「戦略的撤退と言って欲しいね」

半田の呆れた言葉に目金は眼鏡を光らせ、クイっと動かした。それを聞いた半田と栗松、宍戸、少林寺は転けそうになった。それを聞いた円堂と廣川が苦笑いしている時、宍戸が話し掛ける。

「あのー、キャプテン、廣川さん」
「どうした?」
「何かあるのか宍戸?」
「こないだの豪炎寺さん、呼べないんですかね?」
「……!!」

それを聞いた染岡は宍戸を睨んだ。目金は眼鏡をクイっと動かしながら言う。

「そうだよね。結局のところ、あの2点中、最初の1点は廣川君、最後の1点は豪炎寺君のシュートだったんだからねぇ」
「今の俺達じゃあ、あんな風になれないっすよ」
「あんなの邪道だ……! 俺が本当のサッカーを見せてやる!」
「そ、染岡……?」
「そ、染岡さん?」

いきなり染岡が声を上げたことに半田と栗松は首を傾げた。そして染岡は円堂と廣川に尋ねる。

「豪炎寺はもうやらないんだろ?」
「それは……分からないけど」
「まあ、ある意味染岡の言う通りで……お前ら、特に壁山、栗松、宍戸、少林寺。豪炎寺に頼り過ぎている……円堂が帝国の練習試合で言ったあの言葉を思い出せ──“俺達で力を合わせればきっと出来る。諦めちゃダメなんだ!!!”って。だから帝国での練習試合で皆頑張れただろ? サッカー部の一員でない豪炎寺に頼り切っていると、本当のダメチームになるぞ」

廣川は染岡の同意しながら注意を交えた言葉を言った。廣川の言葉に何か思うことがあったのから、壁山と栗松、宍戸、少林寺は考え込んだ。そして染岡は叫ぶ。

「そうだ廣川! 俺達だって出来るさ! もっと俺達の力を信じろよ!!」
「皆、お客さんよ」

染岡がそう言うと、木野が部室に入ってきた。木野は円堂達の様子が変だと感じ、円堂と廣川に尋ねる。

「何かあったの?」
「いや、ちょっとな……」
「うん。ところでお客さんて?」
「うん。ど、どうぞ……」

廣川の言葉に木野は頷いた後、連れてきたお客さんに声を掛けた。そのお客さんに円堂は驚く。

「えっ?」
「………臭いわ」

お客さん──雷門夏未はサッカー部部室を見回した後鼻をつまんで言った。それを聞いた染岡は木野に言う。

「こんな奴、何で連れてきたんだよ!」
「話があるっていうから……」
「チッ……」

木野の言葉に納得した染岡は嫌そうな表情をした。そして夏未は円堂と廣川を見て、内容の話を口にする。

「帝国学園での練習試合、廃部だけは免れたね」
「お、おう!」
「これからも沢山試合していくからな」
「ふふっ……次の対戦校決めて上げたわ」
『えっ!?』

夏未の言葉を聞いた染岡達は驚き

「……………」
「次の試合?」

廣川は何かがあると感じ取り、円堂は首を傾げて言った。内容は、次の練習試合相手は尾刈斗中で、一週間後にある。負ければサッカー部は廃部だが、勝てばフットボールフロンティアへの出場費を学校側が払ってくれるらしい。つまり出場許可をくれることだ。内容を話し終えた夏未は部室から出て行った。それを聞いた円堂は呟く。

「フットボールフロンティア……」
「ああ、俺達が尾刈斗中に勝てば出場できるんだ」
「凄いですね! 中学サッカー日本一を決める大会ですよ!」
「おー、俺盛り上がってきたでやんすよ!」
「部員8人の頃じゃ、考えられなかったもんな」
「喜ぶのは、まだ早い! 俺達は今度の試合に勝たない限り、出場できないんだぜ!」
「分かってるぜ、染岡」
「ああ。皆、この一戦負けられないぞ!! 練習やろうぜ!!」

染岡の言葉に廣川は頷き、円堂は笑みを浮かべて掛け声を上げた。円堂の掛け声に染岡達は同意し、声を上げる。

『おおっ!!』

新しい練習試合が決まり一週間、練習が始まった……… 
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