イナズマイレブン〜稲妻の軍神〜
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⚡︎8話 VS帝国学園 帝国の実力
〜雷門中・グラウンド〜
帝国学園は雷門中から先制点を取られたことに疑問を持ち、話し合いをしている。
「……鬼道さん、何故こんな弱小チームにあんなストライカーが? まさか今回の目当てとはあのストライカーですか?」
「いや、本来の目的とは違う奴だ。だが総帥は奴のことを無視は出来ないだろう。それより俺が気になるのはあの円堂というキーパーだ」
「円堂? ああ、さっき寺門のシュートを止めた奴ですよね。そこそこ出来るようですが、そこまでの奴ですか?」
「ああ、あのシュートを打つ奴がキャプテンじゃないとは……何かあるだろう」
鬼道はゴーグル越しで廣川を見た後円堂を見据えた。それから帝国からのボールでリスタート。しかしそこからは地獄となった……本気を出した帝国は廣川と円堂を除くメンバー達を潰しに掛かったのだ。宍戸は顔に、松野は後頭部に、栗松は背中にシュートを当てられ、染岡は足を攻撃された。そして次の狙いは円堂……鬼道は寺門にパスをする。
「百烈ショット!!」
寺門はシュート技──百烈ショットを放った。今度こそ侮らず本気のシュートだ。円堂は怒っていた……仲間を傷付けられ、サッカーボールを使って人を傷付ける帝国に。円堂は叫ぶ。
「よくも染岡達を!! お前らのサッカーは間違ってる!! 絶対に試合に勝つ!!」
円堂は右手を握り、炎を纏いながら叫び
「熱血パンチ!!」
そしてそのままボールに向かって放つ。円堂はキャッチ技ーー熱血パンチと寺門の百烈ショットが正面にぶつかる。少しの回転が収まらず苦しむが、円堂は寺門の百烈ショットを弾き返し、ボールをキャッチした。それを見た佐久間は驚く。
「な、何だと!?」
「ほう、百烈ショットを止めるとはな……」
驚く佐久間とは違い鬼道は嗤っていた。円堂は再び廣川にボールを回すよう栗松にパスを出すが、栗松はあっさり佐久間にボールを奪われてしまった。鬼道は佐久間に指示を出す。
「……佐久間、標的変更だ」
「……………」
鬼道の言葉の意図を理解した佐久間は頷いた。そして佐久間は廣川に向けてシュートを放つ。
「っ……今度は俺か」
それに気付いた廣川は素早く反応し、右足でボールを受け止めたが、帝国のMF──成神健也が廣川の足を狙うようブロック技──キラースライドを放ち
「キラースライド!!」
「くっ!」
廣川はそれをぎりぎりで躱すが、帝国のMF──咲山修二のブロック技──サイクロンを放ち
「サイクロン!!」
「ぐっ、うああぁぁ!!」
あまりの衝撃に廣川は空に放り出されてしまった。そこに帝国のMF、辺見渡がボールを持ってやって来る。
「そらよ! ジャッジスルー!!」
「ぐはっ!!」
廣川は辺見にドリブル技──ジャッジスルーを放たれ、ボール越しに鳩尾を蹴られ声を上げる。それを見た円堂達は叫ぶ。
『廣川ぁぁぁぁぁぁぁ!!! (廣川さぁぁぁぁぁぁん!!!』
「まだまだ! 百烈ショット」
しかし帝国の猛攻は休む暇もなく、寺門が廣川に向けて百烈ショットを放った。それを受けた廣川は地面に叩きつけられた。それを見た染岡は叫ぶ。
「あ、あいつら!」
「まさか廣川を潰す気じゃ!」
「やめろォォォ!!」
風丸が帝国の陣地に突っ込み、廣川への攻撃であるボールの軌道に入って廣川を身を制して守った。ボールをぶつけられた風丸は吹っ飛ばされる。それをみた円堂は叫ぶ。
「こんなのサッカーじゃないぞ!!」
「お遊びもこれまでだ。そろそろ点を取っておきたい……並大抵のシュートでは我々でも破れまい」
「では……」
「ああ。デスゾーン……開始」
鬼道をボールを上空に蹴り飛ばした。そして佐久間と寺門、帝国のMF──洞面秀一郎は鬼道の合図に合わせて飛び、ボールを中心に正三角形になる形で同時に跳躍する。そして空中で回転し始め、その回転は紫色のエネルギーを生み出す。それを見た廣川は驚く。
「あ、あの技は……」
「ほう、あの技を知っていたか」
廣川が佐久間と寺門、洞面が放つシュート技をしていることに鬼道は感心した。そして佐久間と寺門、洞面は3人同時に蹴り込む。
「「「デスゾーン!!!」」」
「ゴールは破らせない!!」
そのシュート技──デスゾーンに円堂は真っ向から立ち向かった。右手を握り、炎を纏いながら叫び。
「熱血パンチ!!! 」
円堂は正面切ってデスゾーンを受け止めたが
「……っ!? ぐ、どわああああぁぁぁぁ!?」
その邪悪なパワーに押し負けてしまい、そのままゴールネットへぶつけられた。
『ゴール!! 帝国、超絶必殺技デスゾーンで円堂の必殺技を打ち破ったー!!』
そしてその瞬間にホイッスルが鳴る。
『ここで前半終了、後半はお互いどんなプレーを見せてくれるのかぁ!!』
ここで前半が終了した。結果は1-1だが、実力は明らかに天と地の差だった……
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