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世界をめぐる、銀白の翼

作者:BTOKIJIN
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第四章 RE:BIRTH
  「死」という恐怖



《KUUGA AGITO RYUKI FAIZ BLADE HIBIKI KABUTO DEN-O KIBA―FINAL KAMEN RIDE―――DECADE!!》

《ATTACK RIDE―――BLAST!!》

ドドドドドドンッ!!




コンプリートフォームへと強化変身したディケイドが、強化されたブラストを蒔風に向けて撃ち放った。
それを畳返しで防ぎ、その壁を蹴り飛ばしてくる蒔風。


ディケイドがそれを斬り裂いて防ぐと、その向こうから蒔風がディケイドの胸を飛び蹴りで蹴り飛ばした。


「ガァッ!・・・くそ、やっぱ強ぇぞ!!」

「当たり前のことをいまさら言うな!!」


半ば苦笑気味に言うディケイドに、アーチャーが皮肉で返す。

彼も多くの武器を投影して攻撃を受けているが、行けて互角程である。
これ以上の攻撃手段は固有結界しかない。


「まあこいつがそれを許してくれるわけもないのだがな!!」

「ハァッッ!!!」


ゴンッッ!!!という硬い音がして、スバルの蹴りが蒔風の腹部に突き刺さって身体を一直線に吹き飛ばす。

しかしカウンターで蒔風のパンチが顎をかすめたらしい。
スバルの膝がガクリと崩れそうになり、その一方で蒔風がゴボリと血を吐き出しながら立ち上がってきた。


「ッッ!!こんのぉ!!」


ザシッ、ザシッ、と不安定な足取りで蒔風がスバルの方へと迫り、未解放状態(円盤状)の龍虎雀武を投げ飛ばしてきた。

ビィン!!という振動音が聞こえ、それがスバルの体を上下に分けようと飛んでくる。
それをスバルは蹴り上げて防ぐが、代償にマッハキャリバーのローラーが二つ転がった。


致命傷は防いだが、機動力を削がれる。


蹴り上げ直後のそのスバルに、蒔風が拳を握って振りかぶり、腹部に向かって重い一撃を突き出してきた。

まるで槍か杭かを思わせる一撃。
喰らえば確実に腹に穴が開く。


そう直感したスバルが蒔風の腕を飛び越え、彼の頭に手を置いて逆立ちになってから背後に回る。


「IS発動!!!」


頭を飛び越えるスバルがその瞬間、両手から振動破砕を放って蒔風を破壊しようとした。

頭部の血管が切れて頭皮から血が吹き出し、血涙まで流しだす蒔風。
スバルはその恐ろしさを必死になって噛み締め、耐えた。


もしもここで即座に蒔風が頭を引いて体勢を整えれば、また仕切り直しと行けるだろう。

だが、この蒔風はそんなことはしない。
死の恐怖がない彼等は、ただ相手をつぶすことのみ考える。
もはや「個」ではない彼らは、自分の消失に何の疑問も持たない。



振動波を流し込まれ、頭部が破壊されながらも、蒔風がグリンッ!と頭はそのままに胴体をこちらに向けてスバルに向かって振り突きを腹に放ってきた。
蒔風の首からゴキボキと骨の砕ける音がした。


「ひッ!?」

《Protection!!》


その姿に戦慄し、スバルの動きが一瞬止まる。
それを察知したマッハキャリバーが魔力バリアを展開させ、その拳を受け止めさせた。

しかし、拳の威力は絶大であった。
横薙ぎに振られた振り突きが、そのバリアを砕いて突き進んできたのだから。

だがそれにも意味はあり、蒔風の振り突きがスバルの腹をかすめ、少し肉を抉る程度に済む。


もう少し下がるの遅ければ、スバルは腹を削り取られ、腹から内臓をこぼして死んでいただろう。



だが恐ろしいのはそれではない。
今それよりも恐ろしいのは、首があらぬ方向を向いてブラブラしているにもかかわらず立ち、スバルに向かって拳を向けているままの蒔風である。


首が回らないと判断したのか、身体を後ろに向け、両眼をこちらに向ける蒔風。



しかし破壊された頭部ではそれが限界だったのか、身体が前に向かって倒れた。



「ぅ・・・あ・・・・・」



彼女はレスキュー隊員だ。
望む望まずにかかわらず、人の「死」というのは見てきたつもりだった。

目の前で絶たれる命だって、いくつだってあった。


しかしむしろこれは「死はない」という分、さらに惨たらしいもの。



彼女はレスキュー隊員だ。
|命を救う人間(レスキュー)なのだ。

その為の障害は取り払うものの、決してそれは目的ではない。

彼女はもしかしたら、今回来た中で一番「敵を倒す」事に向いていないのかもしれない。



「スバル!!大丈夫!?」

「ティア・・・・・」

「ボケッとしないで!!立てる!?来るわよ!!」

「だ、大丈夫・・・・・大丈夫!!!」



しかし、それでも立ち上がるだけの強さを彼女は持っていた。

身体は傷つき、出血も多いが、それでも立った。
身体を染める赤は、彼女の物よりも相手によるものが多い。



あれは偽物。あれは嘘。
そう思うことで、次の敵に向かって行く。



だが、これから倒す相手も、また同じ顔なのだ。
それも、さっきのと同じような死に方をするだろう。「死」を無視した、「命」を捨てた攻撃。


だから、アリスは最初こそ四人を相手にしていたのだ。

一人が一人、倒すのならば然したる問題ではない。
しかし、一人が同じ人間を何人も殺すのは、決してまともな状況ではない。


たとえ相手が偽物だとわかっていても、その死に顔は蒔風の物なのだ。
たとえ相手が偽物でも、その「死」は決して偽りではない。


それに立ち向かうことは、一朝一夕でできる覚悟ではない。


そして、戦場(ここ)は、その時間すら、許さない。




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ガシャ!!パァン!!!



響鬼が最後に倒したクリスタルを音撃で吹き飛ばし、廊下を一掃して敵を薙ぎ払う。

あれから進むごとに数体の模造戦士が出てきたが、いかんせんこっちの戦力の方が上だ。



音撃を響かせて全体を叩き、なのはの砲撃が廊下を満たし、近づいてきたものは星が突き倒す。



それに、こんな狭い場では数が多い方が不利である。
もはや途中からは作業となってきていた。



「終わり・・・・かな?」

《先ほどの音撃から、彼の居場所が特定されました》

「ホント!?」

《左下のエリア中央です。そこに捕らわれています》

「今俺たちが右下だから・・・・こっちか」

「行こう」


クリスタルの残骸を踏みしめ、三人が進んでいく。



順調であるのは、誰もが疑ってなかった。




しかし、その左下のエリアに入ったところで、敵は現れた。



「あれは・・・・・」



神剣・ヴァルクヴェインを握った青年・鉄翼刀が、三人の行く手を阻むように待ち構えていた。




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「こっち・・・・?」



トボトボと廊下を進む唯子が、扉が多くあるエリアに足を踏み入れていた。

その扉はほとんどが開いていて、中を見るとからっぽだった。
おそらく、使っている場所だけ扉が閉まっているのだろう。


ゆえに、唯子は閉じている扉を一つ一つ開いていっていた。

さっきのこともあったので、開かなくても殴るのはやめ、ペタペタと壁を触って探ってからにしている。
そうすると扉のどこかとか横だとかに、小さなコンソールが見つかるのだ。
唯子はそこをピンポイントに破壊することで、扉のロックを外して入っている。

そうして二つ三つほど開け、いくつかの空部屋を越えて行ったところで、一つの扉の向こうから変な声が聞こえてきた。


(ゾボドビ、ズギギバボドガゴボダダ!ドサバセダ、ボドビジョデデバサザグジジュ、グビグゴババギゼガ、ダダバマイカゼ、ゴボグム、ムンバサンギバシグ、バセンジレサセダガギ、ゲギボグリョブゾ、ギビギビドザヅド、グガゲダボデガセ!!)


それを聞いて唯子は


「なにこれ怖い」


何とも言えない恐怖に捕らわれた。

ここはスルーしてもいいよね。
そう思い、通り過ぎようとした唯子だが


(ダメか)


そんな声が聞こえてきて、足を止める。
どうやら中にいるのは人間らしい。さっきの言葉がなんなのかよくわからないが、ダメか、と言っているということは会話はできるはず。
うまくいけば翼刀のことを聞けるかもしれない。


そう思い直し、彼女がコンソールを見つけて破壊、扉を開いて中に入った。



「お邪魔しまーす」

「ん?・・・・ガゲツバ!!」

「ひぇ!?」

「あぁすまん・・・お前は!!」

「はぁ、私ですが」


そこにいたのは、蒔風だった。
無論、彼が蒔風であることや、蒔風と自分が戦ったことなど彼女の記憶にはないのだが。




「そうか・・・目を覚ましたのか」

「? あなた私を知ってるんですか?」

「記憶がなかった系か?あの町でお前さんと戦った人間だよ」

「・・・・・おぉ、ではあなたが蒔風舜さん?」

「テキトーに呼んでくれ。とりあえずこれを外してくれると助かるんだが」



そんなこんなでとりあえず唯子も自己紹介し、ペコリと頭を下げる。
そして蒔風の手足を壁から引っこ抜こうとするのだが・・・・・


「この壁ってさ、殴ったら」

「衝撃が反射して君を叩くだけだ」

「ええ。それはさっき試したし」

「やったのか」


蒔風と唯子が話し合うが、特に案が見つからない。
唯子に壁の機械を扱うのは無理だし、蒔風から指示を出そうにも機械が多すぎてよくわからない。


「もう翼刀探しに行っちゃっていいかな?」

「お~い?翼刀って誰?」

「聞いた話だとあなたがそうなってる原因の人」

「あいつか」

「機械壊してみます?あ、でも壁に埋め込まれてるから駄目か」

「だなぁ。うまく腕と機械の隙間を攻撃してくれるとありがたい」



そこで蒔風が提案する。
この際、四肢が傷ついても構わない。とりあえず脱出しないと話は始まらないのだ。




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「これで三発目だ!!」

《FINAL ATTACK RIDE―――DE DE DE DECADE!!》

「ゥオラァぁあああああ!!!!」

ゴッ!ドォオンッ!!!




荒野にて、蒔風の一体が爆発、四散して撃破される。

これで三体目だ。



しかし、この状況に持ってくるまでにかなりの負傷をした。


ディケイドはすでにファイナルアタックライドを三枚使っている。
アーチャーも投影に使用する魔力が尽きてきているし、セイバーの甲冑もすでに見る影がない。
スバルもティアナも、肩が大きく上下して魔力ももう少ない。カートリッジもあと二発くらい。

クラウドや理樹たちと言った翼人四人はまだ無事だが、疲労の方は隠しようがない状態だ。

唯一無事だと言えるアリスも、これから十体の蒔風を相手にするとなると



「結構・・・・キツイかもしれませんね」

「だが相手も少なからず消耗しているはずだ。このままならどうにか・・・・」

ズっ・・・・

「!?」


このままなら、どうにか勝てるかもしれない。
そう思っていた彼らの目に、それを打ち砕くモノがやってきた。


銀白のエネルギー



施設から再び放たれてきたその光が、残った十人に降り注いでいき、失っていたエネルギーを充填していく。



「勘弁してほしいものだな・・・・」

「これだけのエネルギーを取られ、蒔風は無事なのか・・・・?」



エネルギーを浴びながら、十人が歩を進める。
歯を食いしばり、アリスたちが一斉に向かって行った。



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「グぉおアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」

「な、何!?」


それと同時に、蒔風が苦しみだした。
発してもいないのに無理やりエネルギーを吸い出され、全身には激痛が走っている。

いきなり目の前の人間がそうなったのだから、唯子はそれは驚いた。



蒔風の様子は尋常じゃない。

歯を食いしばるその口からは、体裁も何もなくなっており、唾液がだらだらと滴り降ちる。
目は白目をむいて、それでも意識を失うまいとこめかみには青筋が立っている。



「ォガァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアああああああああああッッ!!」

バンッッッ!!!



身体を思い切り仰け反り、その背中から大きな翼が一気に開かれ、エネルギーをさらに発散させていく。


「グオオオオオオオオオオオオオおお・・・・!!!ガァああああああッッッッ!!!!」

「は、早くしないと!!!」



目の前で苦しむ蒔風を見て、唯子がすぐに拳を構える。
そして、その瞬間




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「グぁぁああアアアアアアアアアア!!!!」

「耐えろ!!おい大丈夫か!!」

「理樹ィ!!バリアだ!!」

「もう手が回らな・・・・」

ドォッッガァッ!!!!




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ゴ、オォッ!!

「受け切れない!!」

「レイジングハート!!」

《Protection!!》

ギャギギギギギギギギギ!!!!



翼刀の放つ無数の刃を、なのはの魔法陣バリアが受け止める。
しかしすぐに数本が突き刺さり、薄氷のように砕け散ってしまう。

だが、その数秒で充分である。


「響鬼装甲!!」


その数秒で装甲(アームド)響鬼へと強化変身した響鬼が、装甲声刃(アームドセイバー)を振りかぶって翼刀に肉薄していった。

その剣を翼刀も受け止め、しかし響鬼の圧倒的な力に押しこまれてそのまま壁に激突、押し付けた。
そしてその腹に火炎鼓を押し当て、束縛していく。


「!!!!」

「さぁ~、押していきますか!!」

ギィイ、オォン!!!

「!?」

「音撃打、烈火怒涛!!!」

ゴドォ!!!!



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そして唯子の目の前を、翼刀と響鬼が壁を突き破って来、蒔風と唯子の間を通り抜けて行った。

翼刀は身体を火炎鼓に拘束されながらもその衝撃に耐えており、響鬼はそれを押し込んでいこうと反対側の壁をも破壊してさらに突き進んでいってしまう。




「な、なに!?」

「グぉオオオオオオオオオオオオオ・・・・・ッッハァ!!はぁ、ハァ、ハァ・・・・」



そして壁の機械が破壊されたからか、蒔風のエネルギー抽出が止まり、束縛もとれて蒔風が地面に落ちる。
地面にベシャリと倒れる蒔風を、唯子が肩を貸して立ち上がらせる。


「い、今のは何なの・・・?

「ヒビキさんと・・・翼刀ってのが・・・戦ってるな・・・・」

「ホント!?」



勢いがあまりにもありすぎて、彼女にはよく見えてなかったようだ。

と、そこに穴を通ってなのはと星がやってくる。


その目に飛び込んでくるのは、蒔風と、その肩を持ち上げている唯子。


「その役目は私のなのにーーーー!!!」


なのはがウソダドンドコドーン!!の勢いでそう叫ぶ。
一方星は「よかった無事か」と軽くため息をつく。



蒔風、救出。

しかし窮地はいまだ脱していない。



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ゥウン・・・・・

「エネルギーが止まった!!!」

「いまだ!!行くぞ!!!」

《All RIDERS―KAMEN RIDE―――FINAL FORM》



エネルギーの供給が止まり、蒔風達の動きが一気に鈍ってきた。


その瞬間、ディケイドが相手にしている蒔風を蹴り飛ばしてケータッチを操作、起動させ、クウガからWまでの最終フォームが出そろえさせた。


《FINAL ATTACK RIDE―――ALL R R R RIDERS!!!》


「ウォぁああアアアアアアアアアア!!!!」


ゴッ、ドッ、ドッ、バガァッ!!!
ドゴォオゥッッ!!!!


その11ライダーの必殺技で蒔風たちを一点に吹き飛ばし、その一点に向けてセイバーの宝具が振り上げられた。



約束された(エクス)―――勝利の剣(カリバー)!!!!」



「!!!??」


ごォッ、ジュゴワッっ!!!!




光の束が満身創痍の十人に襲い掛かり、その体を跡形もなく消し飛ばした。



「や・・・ったぞぉおおお!!!」

「皆大丈夫か!?立てるか!?」


皆が一斉に歓声を上げる。

しかし、これから踏み込もうにも皆疲労しきっている。


そんな中アリスだけでも突入しようと足を一歩踏み出し




バァンッッ!!!!





城壁の巨大な門が弾けて開き、その向こうから装甲響鬼と翼刀が弾丸のように飛び出してきた。


響鬼が押し付ける音撃棒を一気に押し出し、翼刀の体を荒野に転がす。



「ふぅ~。や、みんな。大丈夫か?」

「ヒビキさん!!!」

「よっ」



中に入っていた響鬼が現れたということは、蒔風は助けられたということだ。
その結果は、彼らの心を明るくする。


しかし、そこに水を差す雄叫びが、一つ荒野に轟いた。




「ゴォ唖ぁアアアアアアアああああああああ!!!!」





翼刀である。
頭を押さえ、剣を振り、何やら苦しそうな様子である。



だがやるべきことは見えているようだ。




剣を握り、今までのおとなしそうな顔とは真逆の顔をして、響鬼と、たった今戦いを終えた十人に突撃していった。





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「舜君、大丈夫?」

「あ、あぁ・・・・なんとかな・・・・」



部屋から外に続く穴を、蒔風がなのはの肩を借りて進んでいく。

そんな中、外に飛び出していこうとする唯子を星が止めていた。


「放しなさいよ!!私は翼刀を助けに来たんだから!!!」

「貴女の話では(くろがね)は貴女の声にも、姿にも、何にも反応しなかったのでは?」

「そうだけど!!!でも何もしないなんていられない!!!わかるでしょ!?」

「そんな状態で向かってどうする!!今外は・・・・」

「いや、急いでいこう、星」



星なりの考えで唯子を止めていたのだが、蒔風はとにかく急いで外に向かおうとする。
その蒔風に、星が聞く。なぜそこまでして向かうのかと。


「舜の身体も無事とは到底言えない状態。そんな状態で、何かできるとお思いか!!」

「必要ならこの命捨てよう。だが、今やるべきは俺じゃない。彼女だ」

「わたし?命捨てるの?」

「いや、そこまでじゃなくていい」


蒔風の視線に、唯子がきょとんとする。
何もできないというのは自分でもわかっていた。
ただ何かをしなければならないと思っていたぐらいだ。

しかし、蒔風は彼女にやるべきことがあるという。



「ヒビキさんを連れてきてくれたのは良かった・・・・これなら何とかなりそうだ」



その小さな言葉で、蒔風が先に進んでいく。


「安心してくれ、唯子。鉄翼刀は、必ず救う。そして、それにはお前の力が不可欠だ」




満身創痍ながらも、蒔風の頭には勝利が見えていた。




はたして、それは現実にできるのか。





to be continued
 
 

 
後書き

ディケイドによるオールライダー最強フォームフルボッコでエクスカリバーとかオーバーキルすぎる
11人ライダーの攻撃ですでに蒔風十人とかもう戦える状態じゃなかったですからね


彼等だけでも苦労して蒔風三体は倒せました。
彼らも強くなってますからね。


しかし全員出し切った状態からのVS翼刀。

さあ、みんなはだいじょうぶなのか!?


ともかく次回、剥げはじめる洗脳?

ではまた次回
 
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