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赤い林檎

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第四章

「ニュートンって我が国の人よ」
「そうよね」
「我が国でも有名な人よ、パジャマで大学の講義に出たこともあるし」
「そうだったの」
「人間性はともかくとしてね」 
 こちらは非常に問題があったとも言われている。
「有名な物理学者よ」
「そのヒントを得た場面だけれど」
「ここでも林檎赤いわね」
「そうよね」
 見事な赤い林檎である。
「この絵の林檎も」
「本当に日本人の中の林檎って赤いのね」
「そういえば歌でもね」 
 ここでだ、由実奈は子供の頃聴いた昔の歌を思い出した。
「赤い林檎て歌あるし」
「歌でも赤いのね」
「そうなのよね」
「由実奈もあれ?林檎描いたら」
「やっぱり赤く描いてたわ」
 これまで描いてきたことはあったがというのだ。
「そうしてたわ」
「やっぱりそうなのね」
「だから給食の時もね」
 さっきもというのだ。
「カレンの今の言葉に驚いたわ」
「そうなのね」
「そう、まさかと思ったわ」
 そうだというのだ。
「赤い林檎に驚くとか」
「あとは金色ね」
「それ神話とかよね」
「あの中では黄金の林檎ね」
「聖闘士星矢でも出て来たわね」
「あの格好いい素敵な漫画ね」 
 カレンは聖闘士星矢は知っていた、由実奈に目を輝かせて応える。
「あの漫画面白いわよね」
「聖闘士星矢は知ってるの」
「そうなの」
「それで林檎のことはなのね」
「知らなかったわ」
 そちらはというのだ。
「本当にね」
「聖闘士星矢でも林檎出たことは」
「あったかしら」
「というかイギリスで放送されてたの」
「英語訳した映像をお母さんがお友達から貰って」
「それ観てたの」
「そうだったの」
 それで知っていたというのだ。
「フランスで人気だったのは知ってたわ」
「そうした事情でなの」
「聖闘士星矢は知ってたけれど」
「黄金の林檎が出ていたのは」
「知ってたわ、それで黄金の林檎の話は日本にも伝わってるってね」
 このことはというのだ。
「知ってたけれど」
「赤い林檎がメインだってことは」
 日本ではだ。
「思ってもいなかったのね」
「そうだったのよ、さっきまで」
「そのことよくわかったわ」
「林檎も違うのね」
「そうね、ただね」
「ただ?」
「赤い林檎美味しかったわ」
 味については素直に言えた。 
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