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転生とらぶる

作者:青竹
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ガンダムW
  1707話

 ツインバスターライフルによりこちらに向かって来た魚雷は全てが撃破された。
 それどころか、魚雷を発射した潜水艦も、13隻のうち8隻を撃破する事に成功する。
 乗る潜水艦は5隻。
 ……出来れば今の一撃でもう少し数を減らしたかったんだが、海中ということもあってどれくらい威力を加減すればいいのか分からなかったんだよな。
 もっとも、そんな状況でも8隻の潜水艦を一撃で撃破したというのは大きいのだが。

「あ」

 映像モニタを見ていた俺の口から、間の抜けた声が出る。
 残り5隻だった潜水艦のうち、3隻が時間差で爆発した為だ。
 ……先程の一撃で撃破するような真似は出来なかったが、それでも大きなダメージを与えていたのだろう。
 それが時間差で致命的な被害となり……轟沈という結果になった訳だ。
 これが海上艦なら、海に投げ出されても生き残る方法はあるだろう。
 だが、潜水艦……それも1km近い深さだ。
 その状態で海に投げ出されても、それこそ水圧に押し潰されてその時点でおしまいだろう。
 ……ま、お前達が何の罪もない一般市民を相手にして虐殺したのを思えば、これは当然の結果でしかないだろうが。
 ともあれ、残り2隻になった潜水艦だったが……当然のように自分達だけでは勝ち目がないと判断したのか、2隻共がその場で反転する。
 普通ならこの場合降伏してもおかしくないのだろうが、自分達がどのような事をしたのか、それを理解しているからこそ降伏したくても出来ないのだろう。
 もしくは財団派……ロームフェラ財団に繋がっているというプライドからのものか。
 その理由はどうあれ、潜水艦は俺の……ウイングゼロの前で反転するという致命的なまでの失策をおかした。
 確かに潜水艦はそのまま後進は出来ないのだろう。そして仲間の潜水艦を一撃で11隻も撃破したウイングゼロに対して恐怖を抱いているのも分かる。
 だが……それでも、俺の目の前で反転して横腹を見せるような真似をするというのは、自殺行為にしかすぎない。
 このまま真っ直ぐに俺の方にやってきて、円を描くように動いてこの場を離脱……といった真似が出来れば良かったんだけどな。
 もっとも、そんな真似を俺が許す筈がないが。
 ウイングゼロと潜水艦では、例え海中であっても機動力が違う。
 つまり、向こうは俺に見つかった時点でどうしようもなくなっていたのだ。
 それこそ、この後でどんな目に遭おうとも、降伏するのであれば話は別だったのだが。

「ま、これもお前達の選んだ結果だ。……大人しく受け入れろ」

 呟き、ウイングバインダーを全開にしながら海中を進む。
 そうして近付いてきた潜水艦に向け、ビームサーベルを引き抜き……斬るのではなく、突き刺す。
 海上艦であれば、この程度のダメージでも浸水はしても、それでどうにか出来ただろう。
 だが、この深度……1km近い深度であれば、水圧も相当なものとなる。
 実際、ビームサーベルの一撃を受けた潜水艦は急激にしわくちゃと呼ぶのに相応しい姿になり……やがて爆発した。
 そして残る潜水艦は1隻のみ。
 仲間の潜水艦が沈められている間も反転を続けていたおかげで、既に後ろを向く事には成功している。
 そうして何とかウイングゼロから距離を取ろうとしている様子だったが、行動するのがあまりにも遅かった。
 潜水艦は大きい分、動き出すのに……正確には加速するのにも時間が掛かる。
 それに比べると、MSは加速力という意味では潜水艦を遙かに超えていた。
 ましてや、俺が乗るウイングゼロはこのW世界でも最高峰の性能を誇る機体だ。
 そんなウイングゼロから、ただの潜水艦如きが……

「逃げられる筈がない、だろ!」

 ウイングバインダーを全開にし、俺から遠ざかろうとしている潜水艦の真横につく。
 そして左腕に装備されているシールドの先端を、思い切り潜水艦の装甲に叩きつける。
 シールドの先端部分が潜水艦の装甲を貫いたのを確認し、シールドに装備されているマシンキャノンも発射。
 ……数秒で潜水艦は先程俺が攻撃したのと同様、しわくちゃになり……爆発する。
 多分大丈夫だろうが、近くで爆発があって何らかの被害を受ける可能性を考え、潜水艦から距離を取りながら、その爆発を見る。
 勿論海中での爆発である以上、その爆発はあっさりと海水によって消滅する。
 ……よし、これで潜水艦は全機撃破だな。
 これで水中用MS部隊は簡単にここから撤退するような真似が出来なくなった。
 勿論無理矢理に突破して、沖で仲間の救援を待つといった真似は出来るのだろうが……もしそんな真似をしようものなら、確実に中東連合にも味方に送った救援を求める通信は察知されるだろう。
 そうなればこのMS部隊がどうなるのかは、考えるまでもない。

『貴様……貴様ぁっ!』

 不意にオープンチャンネルに響くそんな怒声。
 ウイングゼロのレーダーを見ると、そこにはこっちに近付いてくる1機のMSの姿が映し出されていた。
 キャンサー。……それも、今の声はアレックスで間違いない。
 綾子のトールギスを相手にしていると思っていたが、まさかこっちに来るとは思わなかった。
 いや、だがキャンサーの装甲には焦げ目がある。
 恐らくドーバーガンかビームサーベルによる傷だろう。
 それでも撃破されなかったのは、アレックスの技量によるものか、単純に運によるものか……後者だな。
 今の綾子の操縦技術は、ガンダムのパイロットを超えてるし。
 となると、恐らくだがトールギスに群がっていた水中用MSは全機が撃破かそれに近い扱いとなり、追い詰められたアレックスがこうして撤退してきたといったところか。
 以前もそうだったが、攻撃的な性格をしている割りには意外と逃げる時の判断は的確だよな。
 ミュラーと違って感情だけで突っ走らないといったところか。
 だが、それが今回は残念な結果となった。
 こうして逃げ出した先では、既にアレックスの足となる筈の潜水艦は全て撃破されていたのだから。
 勿論、ここにいる潜水艦だけで全てとは限らない。
 もしかしたらまだ他に隠れている潜水艦がいるかもしれないが……それでも、今の状況で姿を現すような事は出来ないだろう。
 そんな真似をすれば、間違いなく撃沈してしまうのだから。
 アレックスに対し、そこまでするのかと言われれば……普通に考えればしないだろう。
 まぁ、財団派の戦力が減ってくれるのは俺としても大歓迎なので、出来れば出て来て欲しいというのが正直なところだが。

「まさかお前が自分から出てくるとはな。……仲間を見捨てて逃げてきたのか? まぁ、お前らしい行動ではあるが」
『その声っ!?』

 オープンチャンネルで聞こえてきたのは、アレックスの驚愕の声。
 ……なるほど。どうやらはトールギスに乗っていたのが俺ではないとは気が付いていなかったらしい。
 綾子の技量も五飛やデュオを超えているのを考えれば、今までアレックスがトールギスのパイロット=俺と認識していてもおかしくはない。
 ともあれ、そんなトールギスと戦って逃げ出し……そして待っている先にいたのが、俺だった。
 これはアレックスにとって、致命的と呼ぶのに相応しい出来事だっただろう。

「会ったばかりだが……じゃあな」

 その言葉と共に、ツインバスターライフルの砲口をアレックスに向ける。

『ま、待て! 降伏する!』

 潜水艦の大半を撃破したのがこの武器だというのには気が付いていなかった筈だ。
 だが、それでもツインバスターライフルの危険性を感じ取った辺り、アレックスは純粋にパイロットとして考えれば、間違いなく腕利きだったのだろう。
 惜しむらくは性格がその技量には及ばなかった事か。

「残念だが、お前が今までやって来た事を考えれば、ここでお前の降伏を認める訳にはいかない。……今までお前がお遊び気分で殺してきた者達に償いながら……ここで消え去れ」

 その言葉と共にトリガーを引くと、ツインバスターライフルの砲口から海であろうとも全く関係ない威力を持つビームが放たれた。

『待っ……』

 何かを言おうとしたアレックスだったが、放たれたビームはそんなアレックスの言葉を聞くような慈悲も与えず……次の瞬間、コックピット諸共キャンサーは海中で爆発し、消滅する。
 何度も繰り返すが、ミュラーと共に腕だけは良かったのだ。
 ……勿体ない。
 いや、元々の性格を考えれば、これはこれで仕方のない事ではあるのかもしれないが。
 ともあれ、以前の戦いで逃がしたアレックスをこうして撃破出来たのは、こちらとしても文句はない。

「こちらアクセルだ。シャドウミラー各機、現在の状況を知らせろ。ちなみに俺の方は敵水中用MS部隊の母艦と思われる潜水艦13隻を撃破、それと水中用MS部隊の隊長と思われるパイロットを撃破した」
『あたしの方は、有人機を殆ど撃破したわ。ただ、何機かに逃げられたみたいなんだけど……アクセルの方に行ったのは、そいつらでしょうね』
『MDは全機撃破撃破した。その後は五飛と一緒に綾子と協力して戦ったぞ』
『ふん、まぁ、俺達が行った時は、もう既に殆ど綾子が1人で撃破していたがな』

 なるほど。どうやあら水中用MS部隊の方は正真正銘全滅させる事に成功したらしい。
 財団派にとって、これは大きな痛手だろう。
 ただ……財団派の財力というのは、多少俺達が奪ったくらいでは大して意味がない。
 キャンサーやパイシーズをMD化させる事が出来るようになったのなら、またそう遠くないうちに水中用MS部隊は復活するだろう。
 もっとも、そうなっても腕利きのパイロットはどうしても少なくなるだろうが。
 特にアレックスのような腕利きのパイロットを失ったのは、財団派にとって痛手だろう。
 ……まぁ、生きてれば生きてたで色々と問題を起こしたかもしれないが。

「よし、なら地上に戻るか。……まぁ、ガンダムが2機もいるんだ。トーラスが相手でも、特に問題なく撃破してるだろうが」

 その言葉には、誰も異論がなかったのだろう。
 こうして俺達は海中を上がっていく。
 にしても……今更ながら、こうして海中に潜ってしまった以上、機体の方を洗う必要が出てくるな。
 けど、当然ながらがシャドウミラーの機体というのは最重要機密だ。
 デスサイズヘルとアルトロンガンダムは、ガンダムをベースにしてそれを更に改修した機体だ。
 トールギスにしても、元々の機体からスーパーバーニアを改修したり、マシンキャノンを増設したりといった風にしている。
 ましてや、ウイングゼロなんかは機密中の機密だろう。
 そう考えれば、中東連合の整備員に機体の洗浄を頼む訳にはいかない。
 となると、HLVに乗ってきている整備員に頼むか……もしくは早めにピースミリオンに戻る方がいいか。

「機体の洗浄についてだが、HLVの整備員に任せるのと、ピースミリオンまで戻って洗浄してもらうの。どっちがいいと思う?」
『普通に考えれば、後者じゃない? HLVの方で出来る整備は、あくまでも簡易的なものだし。それに比べれば、ピースミリオンの方は本格的な洗浄も出来るだろうから』

 綾子の言葉に、デュオと五飛も異論はないのか、頷く。
 そうして頷いたところで、海面から空中に飛び出す。
 ……どうやら俺の予想通り、MDであってもトーラスはサンドロックとヘビーアームズの敵じゃなかったらしいな。
 トーラスの残骸が、そこかしこに存在していた。

『アクセル代表! 海の方はもういいんですか!?』

 最初に通信を送ってきたのは、カトルだった。
 まぁ、元々サンドロックはマグアナックとの連携を前提として設計されているだけあって、通信機能とかは高性能だし当然なのか。

「ああ、こっちは問題ない。キャンサーとパイシーズ、それと母艦の潜水艦は全て撃破した。……地上の方もどうやら終わったみたいだな」
『はい。……ただ……』

 悔しそうな様子を見れば、カトルが何を思っているのかは容易に理解出来る。
 出来ればこのような結果になる前にどうにかしたかったのだろう。
 実際、この港はかなり破壊されてしまっている。この港を復興するより、新しい場所に港を設置した方が、恐らく金が掛からないだろうと、そう思える程度には。
 元々心優しいカトルだけに、受けた衝撃は大きいんだろう。

「ま、この港に関してどうするかはそっちで決めればいいさ。勿論連合軍に援助を求めてくるのなら、取り次ぎくらいはしてもいいけど」
『……はい。その辺は理解しているつもりです』

 苦々しげなのは、カトルはあくまでも軍の人間であって、政治家ではないという事か。
 政治的に見れば、中東連合が連合軍に援助を求めるというのは明確な上下関係を築いたという事になるのだろうから。

「とにかく、用事は大体済んだし……俺達はそろそろ宇宙に戻らせて貰うぞ」
『え? もうですか?』
「ああ。こっちも色々と忙しいし、機体の整備もあるからな」
『……分かりました。またお会い出来る事を楽しみにしています』

 そうして通信が終わり……俺達はHLVに向かうのだった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:1225
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1347 
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