転生とらぶる
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ガンダムW
1704話
中東連合で開かれたパーティに参加した俺達シャドウミラーは、その料理に舌鼓を打ちながらそれぞれ会話をしていた。
もっとも、デュオ、五飛の2人はカトル、トロワの2人と会話をしており、サリィはどこから用意したのかドレス姿で中東連合のお偉いさんと思しき相手と談笑している。
俺の方も何人もから話し掛けられてはいたのだが、相手をするのが面倒臭くなり、綾子と2人でバルコニーに出た。
「アクセルも苦手なものはあるんだな」
「そりゃそうだ。俺は結構苦手なものが多いぞ?」
何故かどこの世界に行っても姿を現すゴーヤクレープとか。
……そう言えばこの世界にはまだゴーヤクレープの姿を見ないな。
ただし、ホワイトスターと接触すれば恐らくどこからともなくクレープ屋が現れ、ゴーヤクレープを広めていくだろう。
「どうしたんだ?」
「……いや、何でもない。俺が苦手なものを考えていただけだよ」
何気にコーヒーも苦手だし……何よりアルコールは考えるまでもなく苦手だ。
いや、俺は飲んでも特に不味いとか感じないので、正確には苦手という表現は合わないような気がするんだが。
その代わり、女の方は色々と体力が限界になるのは確実だが。
「ふーん。……ま、いいけどね。それより中東連合とのやり取りはどうするの? やっぱり最初に言ってたように、連合軍を通して?」
「だろうな。連合軍としてもその辺りは絶対に外せない筈だ。それに……」
そこまで言った瞬間、不意にパーティ会場に……いや、この街全体にか? ともあれ、非常警報が鳴り響く。
ヴィー、ヴィー、というその音は、当然のようにこちらにとっても警戒を促すには十分な威力を持っていた。
「綾子」
そう言えば、それ以上の言葉はいらないと綾子は頷く。
綾子の着ている緑のパーティドレスも関係してか、酷く勿体ない気分がする。
まぁ、それでも今のこの状況で何が出来る訳でもない以上、こちらとしてはまず素早く情報を集める必要があるのだが。
「じゃ、行くか。非常警報の中こそ、俺達が出歩くのに相応しいし」
「……それ、あまり自慢にならないと思うんだけど」
どこか呆れたように呟きながらも、綾子はそっと伸ばした俺の手を握る。
そのまま手を取り、そして腕を組み、俺と綾子の2人はパーティ会場に戻る。
そこでも既に中東連合の面々は情報を集めている様子を見せていた。
そんな中、デュオや五飛と話していたカトルの方を向けば、当然のようにそこにはマグアナック隊の者がおり、その耳元に何かを囁いていた。
恐らく何らかの事情はそこで聞けば分かるだろうと、俺は綾子と共にそちらに向かう。
……この非常警報の中で腕を組んでいる俺達を見て、デュオが少し呆れた様子を見せていたが、それは今更だろう。
「何かあったのか? ……いや、非常警報が鳴った以上、何もなかったって事はないんだろうが」
先程までうるさく鳴っていた非常警報は、今はもう止まっている。
であれば、この街に対して緊急の何かが起きた……という事ではないと思うんだが、それでも非常警報が鳴っていた以上、何かがあったのは間違いないだろう。
これで実は何かの訓練でした、もしくは何かのミスです……なんて事になったら、それはそれで面白そうな気はするが。
ともあれ、カトル、トロワ、ラシードの中で、代表して口を開いたのはカトルだった。
まぁ、トロワは元々無口だし、ラシードはカトルに仕えているという形だ。
こういう場所ではカトルに任せてもおかしくないのだろう。
……これが普通の何もない場所であれば、その辺を気にする必要はないのだろうが、このパーティ会場にはお偉いさんも色々といる。
いかにも中東の富豪といった者の姿もそこかしこに見えるし。
恐らく、シャドウミラーと接触出来ると聞いて近隣にいた者達がやってきたんだろう。
「実は、財団連合の攻撃があった模様です」
隠しきれないと判断したからか、それとも最初から隠すつもりがなかったのか……カトルは特に躊躇するような様子もなく、そう告げる。
だが、その言葉に俺は首を傾げざるを得ない。
「またか? 昼の戦闘で財団派は負けたばかりだというのに? 幾ら財団派であっても、そこまで戦力が豊富にあるとは思えないんだけどな」
いや、財団連合全体で見ればまだ戦力に余裕はあるのだろう。
だが、トレーズ派やサンクキングダムのように全方位を敵としている財団派だ。
ましてや、その敵の中には連合軍の姿もある。
そんな状況で中東連合に再度回すだけの戦力の余裕があるのかと言われれば……首を傾げざるを得ない。
そんな俺の疑問に答えたのは、再びカトル……ではなく、その側にいたトロワ。
「襲撃されたのはこの近くではない。アラブ海に面した場所にある基地だ」
「……アラブ海?」
その言葉に、微妙に嫌な予感を覚える。
最大の理由として、やはりアラブ海……海に面している基地だというのが大きい。
それは俺にとっても、どこか既視感のある状況だった。
「ああ。水中用MS部隊による奇襲で、かなりの被害を受けたらしい。……それどころか、降伏をしたにも関わらず停戦されることはなかったそうだ」
「水中用MS……ね。微妙に心当たりのある感じがしないか?」
その言葉に、綾子、デュオ、五飛の3人が嫌そうな表情を浮かべる。
そう、俺の脳裏を過ぎったのは、アレックスという名前だ。
普通なら姿が脳裏を過ぎるんだろうが、残念ながらミュラーと違って俺はアレックスと遭遇した事がないからな。
ミュラーの方は、まだオペレーション・デイブレイクが行われる前に、俺達が鍛えたエアリーズ部隊とOZの精鋭を揃えたエアリーズ部隊が模擬戦を行った時、OZ側で出てたんだが。
自分達が負けたというのは、プライドの高いミュラーには納得出来なかったのか、酷く荒れていたのが印象深い。
それで丁度その場にいた俺に絡んできて……結局ミュラーはその責を負う形で資料室だかどこだかに飛ばされた筈だった。
……まぁ、それも取りあえずの処置であって、オペレーション・デイブレイクが開始された後はパイロットに戻り、偶然戦場で出くわした俺に突っかかってきて返り討ちにあったんだが。
ともあれ、原作ではアレックスと組んでいたミュラーだったが、この世界では前もって知り合いなのかどうかは分からないが、それでも結局単独で戦って死んでしまった。
それに対してアレックスの方は、キャンサーを使って連合軍の基地を攻撃していたのに遭遇したものの、結局逃げられてしまった。
代わりにという訳ではないが、アレックスが率いていたOZの水中用MS部隊はシャドウミラーの手によって壊滅的な被害を受けた筈だった。
「俺達が以前戦ったOZの水中用MS部隊。それが全滅に近い被害を受けてから、随分と経つ。俺達が宇宙に出る前の話だし。……そう考えれば、今の状況でこうして復活したというのは十分に考えられないか?」
「……そうね」
綾子が苦々しげに呟く。
あの時の戦いでは綾子はまだトーラスに乗っていたので、本格的にアレックスとは戦っていない。
だが、それでもアレックス達がどのような真似をしたのか知っている以上、許せないのだろう。
「どんな敵だ?」
「腕はいい。だが、それと比例するように残虐な性格をしている。基地が降伏しても、それに構わずに攻撃を続けて殲滅するくらいにはな」
「……トロワ! ラシード!」
「分かっている」
「は!」
俺の言葉を聞いたカトルの言葉に、2人は素早く返事をする。
「被害を受けた基地はここからある程度の距離はあるけど、このまま放ってはおけない。出撃の準備を」
そうして指示を出すカトルを見ながら、俺は考える。
シャドウミラーで開発したHLVは、小型だがMSはもう数機程度なら乗り込む事が可能だ。
それでいて、普通に空を飛ぶ事も当然可能だ。
つまり、カトル達を乗せて移動する事も出来るのだ。
また、ここでアレックスを叩いておくというのは、俺にとっても十分に意味がある。
今カトルに言ったように、アレックスは性格はともかく腕は決して悪くはない。
いや、OZの中でもゼクス程とまではいかないが、間違いなく上の方に位置するだろう。
そうである以上、そんな危険な戦力はここで潰しておくのに越した事はないのだから。
また、それ以外にも利益はある。
マグアナックはともかくとして、ヘビーアームズとサンドロックがシャドウミラーと共に戦っている映像というのは、色々と強い効果を持つだろう。
それは中東連合にとっても利益があるものだが、どちらかと言えばシャドウミラー側に対する利益としても大きい。
「カトル、俺達の母艦……ああ、この場合は宇宙にあるピースミリオンじゃなくて、降下ポッドとして使っているHLVだが、あれは単機で大気圏を脱出出来るだけの性能がある。そして、まだ数機程度のMSは乗せる事が可能だ。……俺が言いたい事は分かるか?」
俺の言葉に驚きで目を大きく開いたカトルだったが、それでも次の瞬間には我に返ったように口を開く。
「いいんですか? 本当に?」
「ああ。今回の件はこっちにも利益があると判断したからな。……勿論相応の報酬は貰う必要があるし、後で連合軍の方にも話を通す必要があるが」
「お願いします」
カトルは一瞬の躊躇もなく、そう告げる。
その事に少し驚くが、カトルらしいといえばらしい選択なのかもしれない。
仲間を守る為には、多少の無茶をしても当然といった感じで。
「分かった。なら、すぐに準備をしよう。……サリィ」
「聞こえています。推進剤の方は今回の件には十分ですが、それが終わったら足りなくなりますから、補給が必要になりますけど……」
「そのくらいはこちらでやらせて貰います」
軍部を預かっているだけに、こちらもカトルは素早く告げる。
「よし、話は決まったな。……なら、綾子、デュオ、五飛、サリィはそれぞれすぐに出撃の準備だ。……まずは服だな」
現在の俺達は、パーティという事もあってそれぞれタキシードとかの堅苦しい格好をしている。
とてもではないが、このままMSを使って戦闘が出来る筈もない。
……特にそういう意味では、パーティドレスの綾子だろう。
見ている分には楽しいが、ああいうのを着てMSの操縦をしようものなら、色々と物凄い事になるだろう。
俺もタキシードの類は好きじゃないしな。
どうしてもラフな格好の方を好んでしまう。
ともあれ、話が決まるとそれぞれが準備を開始する。
中東連合のお偉いさんの方でも、俺達の邪魔をする気はないのだろう。
てっきり無関係の者がでしゃばるなとか、そんな風に言われるのかとも思ったんだが、そんな様子はない。
この辺りは、中東連合の軍部でも大きな力を持ったカトルが正式に要請してきたというのが影響しているのか?
ともあれ、俺達は控え室に戻る。
もっとも、俺、デュオ、五飛の3人は揃って1室の控え室だが。
この辺りは別におかしくない。
「にしても、本当にあの時の水中用MSだと思うか?」
着替えながら尋ねてくるデュオに、首を傾げる。
「どうだろうな。確実とは言えない。けど、昼に中東連合とシャドウミラーによって財団派は大きな被害を受けた。そこで今回の件だ。そう考えれば、今回の件は純粋な戦略的な行動という訳ではなく、仕返し的な意味が強いと思う。……特に財団派は宇宙でも消滅したし、地上でも追い詰められているからな。負けっ放しでは兵士の士気がどうにもならないんだろ」
勿論今回の件に戦略的な意味が全くないとは言わない。
アラブ海を押さえる事が出来れば、財団派にとって有利になるのは事実だし、中東連合が有する港を破壊するというのも大きい。
何だかんだで物資の輸送に一番便利なのは海上輸送なのは、このW世界でも変わっていない。
だとすれば、中東連合に対するダメージとしても決して小さなものではないだろう。
……勿論港が今回襲撃されている場所だけしかない訳ではない以上、致命的な被害とはならないだろうが。
ともあれ、中東連合にとって攻撃されているのを放って置く事も出来ない訳だ。
にしても、今回の件はあからさまに中東連合の戦力不足が表に出た形だな。
中東連合はヘビーアームズとサンドロックという2機のガンダムを有しており、戦力的に決して弱い訳ではない。
だが、特化した戦力を有するだけに、どうしても一ヶ所にいると分かれば、別の場所に向かうには遅くなってしまう。
まぁ、マグアナックがいる分、ある程度の埋め合わせは出来てるんだろうが。
そんな事を考えている間にも着がえ終わり……格納庫へ向かうのだった。
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:1155
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1333
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