こんなチートでもありですかい?そうですかい。
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第5話。変人と魔法使いという名の『テロリスト』。
前書き
人によって、感じ方は変わると思うが、とりあえず断った方がいいと思うので・・・・
撲殺注意報。発令します。
グロ系に弱い人は想像しちゃ、ダメェ!だよ?
「え~、第一回衛宮家家族会議を始めたいと思います。」
「・・なんで私まで・・・・」
「いや、舞弥姉ちゃんも家族みたいなもんじゃん。」
「・・・・」
何故かダンマリになる舞弥姉ちゃん。なんや?ポンポン痛いんか?
「何があったのニイちゃん。」
「実はだねシロちゃん。・・・・今、衛宮家は、経済的ピンチに立たされている・・」
ゲンドウスタイルでシロちゃんに答える俺。ノリのいいシロちゃんは、ゴクリと固唾をのみ込む。
切嗣曰く、人を助けるために戦場で人を殺し、傭兵チックなことで生計を立てていたとのこと。
挙句のはてには『僕はね、正義の味方になりたかったんだよ。』とかほざく始末。
「間違えている!間違えているぞ切嗣!!」
「どっ・・どうしたんだい?」
「人を助けるのは正義の味方ではない!人々を助け、人々に安心と平穏を与えるもの。人それを・・・・救世主という!」
「なっ・・なんだって?じゃ僕は・・・・」
両手で顔を塞ぎ震え始める親父。ノリいいなオイ。あと俺適当だよ?真面目にきいちゃだめなのら~。
「そういえば親父ってどんなのが正義の味方って思ってたの?」
「うーん。・・・・そう言えばよく考えたことなかったかも。みんなを助けるのが正義の味方といか英雄とか言うのかと思ってたのかな?考える前に絶望してたのかもしれない。そんなものはないって。」
英雄ねー。ようわからんけど
戦いの虚しさを知らぬ愚かな者達よ・・戦いは愛する者達を助けるためにのみ許される。その勝利のために、我が身を捨てる勇気を持つ者。人それを・・・・英雄という!
ってロム兄ちゃんは言ってたなー。やっぱりカッコいいぜ。流石はクロノス族族長。
「まぁ、親父の夢とはどうでもいいとしてだ。」
「ヒドィ!」
「とりあえず人を殺さない方向でお金を稼ごうと思うのだが・・舞弥姉ちゃん。なんかない?」
「・・・・なぜ私に聞く。」
「え?だって親父の仕事手伝ってんでしょ?なんかいい案ない?」
「・・・・」
みんなの視線が姉ちゃんに集まる。姉ちゃんは少しうろたえたが、持ち直し、思案したのち、こう答えた。
「切嗣の能力で、人を殺さず稼ぐとしたら、一番いいのは・・死徒狩り、もしくは退魔とかではないでしょうか?」
「やはりそうなるか・・・・」
親父はなんかすごく嫌そう・・・・
「死徒は人間と違って、簡単に殺せない。拳銃で頭を打っても爆破しても死なない奴だっている。」
「なにそれめんどい。つうか死徒って何?」
「死徒は吸血鬼のこと。元々人であった者が、真祖もしくは他の死徒に噛まれ吸血されたことで変異した吸血鬼。それが死徒。」
「厳密に言えば、『血を吸われた』結果に死徒となるわけではなく、吸った相手が『血を送り込んだ』後に死徒化するんだけどね?」
すまん。親父よ。果てしなくどうでもいい。ようするに吸血鬼でしょ?それでええやん。
と、まぁ結局死徒狩りをする羽目になったわけですわ。退魔ってのはとりあえず止めとくらしい。
日本には退魔四家ってのがあって、場合によっては挨拶に行かないといけないからだそうだ。
なるほど、スジをとおせ。ってことですな。退魔四家はヤのつく家系なのか。なるほど、覚えておこう。
今回も俺はついて行っていいらしく、親父曰く、早めに戦場を知っておくのはいいことらしい。
よかねぇよ。どうやら親父の思考回路は、世紀末の人間らしい。やはり消毒しておいたほうがええやろか?
出発は明明後日。場所は北海道。デッ海道。
いいタイミングで日本での死徒討伐の依頼を貰えたらしい。交通費は依頼者が出してくれるそうだ。
シロちゃんは今回もお留守番。舞弥姉ちゃんが魔術教えてくれるって。おれ?遠慮しときます。
魔法使いの話はようわからん。概念的で抽象的なんが多すぎるんや。
凄い・・5倍以上のエネルギーゲインがある。とか、目に見てわかるように、また、論理は分らんが奴に、聞かれたら
安全面とかの関係上、どうなっているかを簡潔に他人に分からせないといけない俺みたいな技術者とは相いれないね。
全くの余談だが、エネルギーゲインはエネルギー利得のことです。はい。どうでもいいですね。
まぁ、魔術は逆に人に分からせちゃいけないのだが・・・・やはり相いれないな。とか語ってみるが、ぶっちゃけ面倒なだけである。
「晋吾・・・・」
「なんや親父。」
「やっぱり・・・・そのバット持ってくの?」
「当たり前やがな。」
親父曰く、僕が言えた義理じゃないけど、魔術師としての品性が足りないとのこと。
いやいやいや。死徒ぬっ殺しに行くのに品性も糞もないわ。へ?鉄パイプとかでいいじゃないかって?
モチベーションの話ですよ。そっちの方が品性に欠ける。ただの世紀末暴徒じゃん。この聖剣を持つと誰かを撲殺しろって囁くんですよ。
「それって魔剣じゃない?」
うるさい親父。俺が聖剣だっていたら聖剣なんだよ。だって天使が持ってたし。
うだうだ駄弁りながら電車を乗り継いで空港に着く。釘バットはゴルフクラブケースにいれ、親父の重火器と一緒に運搬するらしい。
こういうのを見ると、日本の警備ってどうなん?と思うが、魔法使い相手ならしゃあない。分が悪すぎるでしょ。
依頼の内容は、北海道の教会からの依頼で、死徒の噂が広まっているので調査と、見つけ次第討伐を頼まれている。
本来は代行者とか埋葬機関(こっちは稀。キチガイのエリート集団らしい。なんだそら。)が出張るのだが、ここの牧師さんが嫌っとるんやて。そんなんでいいのか教会。
舞弥姉ちゃんの調査によって存在と居場所は確認されているので、あとは狩るだけってとこ。ここまではいいが、数体グール、さらに吸血鬼化しているものもいるらしい。
死徒にかまれるとグールになってしまう。もう犠牲者は出てしまっている。
グールは欠けた肉体を取り戻すために周囲の死体を喰らい、失った脳の変わりに幽体での脳を形成、知能を取り戻す。これにより吸血鬼と化す。
とのことなので、これ以上被害を出さないためにも殲滅しないといけないとのこと。
うん。責任重大や。きっちり殲滅させて貰います。
飛行機での空の旅を満喫したあと、北国についたらすぐさま仕事モードに入る親父。観光の空気も出さずに荷物を貰い、タクシーに乗り、死徒がいるという町まで走る。
なんや親父・・カッコええやないか。
居場所は山の中にある廃棄されたペンション。吸血鬼らしく陽の光が苦手なので、昼間はここを根城にしているとのこと。
教会側の素早い情報操作により、人の目は心配ないそうだ。
「さて、いくぞ。準備はいいか?」
「おう!いつでもいいで!!」
ケースから得物を取りだし、魔力放出・魔力硬化を終えた状態で声をかける。
「そうか・・・・」
親父はそう呟きながら懐から何かを取りだした。
「?なんやそれ?」
「スイッチだ・・・・」
なんの?と聞く前に親父はそのスイッチを・・・・押す。
・・・・ドォォオオオオオオオオン!メキメキメキメキッ!!
「・・・・」←開いた口が塞がらない晋吾。
「よし。行くぞ晋吾。」
二階の壁が吹っ飛んで一階建てになるペンション。・・・・こいつ、ほんまに魔法使いか?
「バットも振りにくいだろう。地下のワイン室は私がやる。一階はまかせた。」
「まかせ。」
親父と分かれ、一室一室を確認して回る。なんや、バ○オハザードみたいやなこれ。・・・・親父はリアルバ○オやな。銃つかっとるし。
さて、俺はバットで頑張りますか。むん!怖くないよ?全然怖くないよ?自分でリアルバ○オとかいって怖くなってなんかないよ?
「アァアアアアア!!」
「ギャァアアアアアアア!!」
ブゥウン!ボグゥシャアア!!
「ウウウウゥウウウウ」
「ニャアアアアアアアア!!」
ブゥウン!ボグゥシャアア!!
「オオオオオオオオオ!」
「死んじゃえええええええ!!」
ブゥウン!ボグゥシャアア!!
「はぁはぁはぁはぁ・・・・マジ怖ええ。早く終われ早く終われ早く終われ早く終われ早く終われ早く終われ」
ブゥウン!ボグゥシャアア!ブゥウン!ボグゥシャアア!ブゥウン!ボグゥシャアアアアア!!
簡単に晋吾は殺しているようだが、実は死徒にとって晋吾の攻撃が一番有効だったりする。
死徒は幽体での脳を形成するため、頭を潰しても、体を爆破しても意味がない。唯一の撃退する方法はその『脳』の消滅である。
例外とすれば代行者の『黒鍵』がある。これは人間を辞めた吸血鬼の肉体に人間だった頃の自然法則を叩き込んで、肉体を洗礼し直し塵に返す、というもの。
『肉体の構成を開いて元に施錠し直す』、というところから、この儀式に用いる概念武装を『摂理の鍵』と呼ばれ、それ故に『黒鍵』である。
少し脱線したが、とにかくその『脳』を消滅させないといけないのだが、先ほども言ったように『幽体』である。
物理攻撃では意味がないが、晋吾の攻撃・・バットには『魔』力が籠っている。ぶっちゃけると魔が籠められたりしたもので、その幽体を破壊すればいいのだ。
本来は魔術礼装や概念武装といった物でないと倒せない相手なのだが、晋吾は
ホワイトアッシュ素材採用、SSKリーグチャンプ小売価格8925円+釘1本12円×20本+足がつかないように塗った黒いペンキ3000円
というなんとも安上がりな武装で、すませてしまうのであった。
チートによる筋力B+の力で振られ、Aランク以上の攻撃でしか破れない魔力硬化で覆われたバットによる一撃は、まさに一撃必殺である。
いかに吸血鬼と言えど、うん、まぁ・・・・無残というか下品というか・・そんな死体をさらしている。
こうして晋吾の初陣は、グール・死徒含め6体を関係者から見れば頭が痛くなるような方法でゲロみたいな死体を作り、終了したのであった。
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