恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
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103部分:第十話 張飛、また馬超と会うのことその二
第十話 張飛、また馬超と会うのことその二
「それでこの有様だ」
「そうなのか」
「けれどそれでもなのだ」
張飛はそれでも明るいものを見つけてはいた。
「ちゃんと催しも開かれているのだ」
「あっ、これですね」
ナコルルは街の壁に貼られている掛け紙を見た。そこには三人の可愛らしい女の子達の絵が描かれている。そこにはこう書かれていた。
「数え役満☆シスターズですか」
「張三姉妹なのだ」
張飛もその紙を見て言う。
「歌を歌うみたいなのだ」
「歌か。そういえば」
関羽が歌と聞いてある者達を思い出した。
「アテナ殿達も元気かな」
「むっ、アテナ達とも会っていたのか」
キングは今の関羽の言葉にすぐに顔を向けた。
「そうか。この世界に来ていたのか」
「そうだ。いい人達だった」
関羽は微笑んでこのことも語った。
「また会いたいものだな」
「縁があれば会えるわよ」
舞は明るく話した。
「その時を楽しみに待っていればいいわ」
「そういうことですね。それで」
ナコルルの言葉だ。
「路銀はどうしますか?」
「そうですね。とりあえず何処か働かせてもらえる場所は」
「若しくはまた歌うか」
関羽はこれを考えた。
「そうするか」
「それもいいけれど」
ここで舞が提案した。
「私達の芸を見せるのもいいんじゃないかしら」
「武芸やそういったものをか」
「ええ。それでもお金は貰えそうよ」
こう言うのである。
「例えば私の扇とか火とか使った忍術とか」
「そうですね。私も技を出せますし」
「ママハハもいます」
香澄とナコルルも芸を持っていた。
「それを皆さんに見せれば」
「確かに暗い街ですけれど仮にも都ですし」
「そうだな。悪くないな」
趙雲も己の左手を顎に当てて述べた。
「では今回はそれでいくか」
「そうですね。後は私の笛も」
ナコルルは笛も持っていた。
「色々ありますから」
「よし、決まりだな」
関羽が頷いた。
「それでな」
「よし、それなら」
「そうしようか」
「鈴々も何か探すのだ」
張飛は自分で探すと述べた。
「また武闘大会があればそれで優勝するのだ」
「そうだな。ではそうしてだ」
「皆で路銀を手に入れるのだ」
こう話をしてそれぞれ路銀を手に入れる為に動きだした。そしてその張飛はである。都の中を少し歩いてある立て看板を見つけた。
「ええと、何々」
「大食い大会か」
その横で声がした。
「本日開催、飛び入り歓迎か」
「よかったですね」
声は一つではなかった。
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