転生とらぶる
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ガンダムW
1681話
最初にトレーズ派と財団派の戦いに乱入してから、2日……俺はそれから遭遇した2度の戦いに介入し、財団派の戦力を蹴散らす事に成功していた。
勿論トレーズ派も、最初は俺を怪しんだ。
まぁ、仮面を被っている人物で、乗っている機体はこの世界のMSにはない機種だ。
ハンドメイドMSと言えば納得してくれたが。
ともあれ、実際にトレーズ派を助ければ、向こうも色々と怪しみはするものの、自分達が助けられているだけに強引な真似も出来ない。
そんな訳で……現在俺は、3度目のトレーズ派と財団派の戦いに乱入しようとしていた。
「エンデュミオンの鷹、ムウ・ラ・フラガ見参! トレーズ派に助太刀する!」
……何だかムウのキャラが色々と大変な事になっているような気がしないでもないが、取りあえずその辺は気にしない事にする。
どうせ俺がムウの振りをするのはそう長い間ではないし。
本物がこの世界に来た時にどうなるのか、寧ろちょっと楽しみですらあった。
『エンデュミオンの鷹だと!? 本当にいたのか!?』
どうやらここ2日の行動で、俺の名前もそれなりに有名になったらしい。
トレーズ派同士の連絡で、俺の事がそれとなく流されたのだろう。
こっちは余計な説明をする手間が省けるので、助かるのだが。
「どうやら俺の事は知ってるようだな。なら、助太刀させて貰う!」
その言葉と共に、ミロンガ改のスラスターを全開にする。
トレーズ派の機体が集まっている場所を通り抜け、そのまま財団派のMD部隊との距離を詰める。
……ぶっちゃけ、トーラスカノンは威力も高いし射程も長い。
純粋に長距離からの射撃戦なんかやろうものなら、間違いなくこっちが不利なんだよな。
元々ミロンガ改には武装が少ない。
ビームサーベルは近距離、ビームマシンガンは近距離から中距離、S-11ミサイルがかなり射程の長い武器だが、このW世界では使用を自粛している。
そんな訳で、ミロンガ改で敵を倒す為にはどうしても間合いを詰める必要がある。
……機体性能ではトールギスよりも上のミロンガ改だが、純粋に武器の射程だけを見れば、ドーバーガンがあるトールギスよりも劣るよな。
『速い!? 何て速度だ! まるで彗星!?』
トレーズ派の兵士が叫んでいる声が通信越しに聞こえてくるが、彗星って……そのうち、エンデュミオンの鷹以外にも、黒い彗星という異名がついたりするんだろうか。
とにかく、敵の数を減らす必要があった。
MD部隊のど真ん中に突っ込むと、スラスターとテスラ・ドライブを使ってその場で回転しながらビームマシンガンを撃ち込む。
射程という意味でも、純粋に1発の威力でもトーラスカノンに負けているビームマシンガンだが、それでも当たればある程度の被害を与える事は可能だ。
次々に減っていくMDの数。
ビームマシンガンやビームサーベルによって破壊されていくその様子は、俺から見ても的でしかない。
……純粋な機体の反応速度という面で考えれば、トールギスを使っている時よりも随分と楽な操縦だよな。
そんな風にMDを破壊していると、不意に少し離れた場所にいたトーラスが戦場から離脱しようとした動きを見せる。
その機体が何なのかを理解している身としては、当然見逃す訳もない。
「加速」
精神コマンドの加速を使って速度を上げ、一機に逃げ出した機体……有人機との距離を詰める。
そして俺が近付いてくるのに気が付いたのだろう。向こうはトーラスカノンの砲口をこちらに向けようとするも、それよりも前にビームサーベルが一閃し、そのトーラスは爆発する。
……久しぶりに有人機を撃墜したな。
そんな事を考えながら、オープンチャンネルを開いて口を開く。
「見ての通り、財団派のパイロットはこの俺、エンデュミオンの鷹、ムウ・ラ・フラガが撃破した! 残っているのは、既に自分で判断も出来ない人形にすぎない! 俺に続けぇっ!」
その通信は、トレーズ派の兵士達の戦意を高揚させるには十分だったらしい。
……いや、元々トレーズ派というのは非常に高い士気を持つ。
というか、そうでもなければMDを相手に生身で戦いを挑むような真似はしないだろう。
『我々トレーズ派が、エンデュミオンの鷹という援軍に遅れを取ることは許されん。行くぞ、トレーズ派の意地を見せるんだ!』
『うおおおおおおおおおおお!』
うん、どうやら士気に関しては十分以上に盛り上がっているらしい。
こちらとしては嬉しい限りだ。
もっとも、士気が上がっても純粋な操縦技術が上がる訳ではない。
そうである以上、トレーズ派は集団として動く事になり……そう考えれば、士気は高くても低くてもあまり差はないのかもしれないな。
勿論、ないよりはあった方がいいと思うんだが。
ともあれ、こっちにとって不利な状況ではないので問題はないんだが。
「さて、残るはお前達だな。見せて貰おうか、MDの実力とやらを!」
黒い彗星的な感じでそんな事を言いながら、テスラ・ドライブを全開にしてMDとの距離を詰めていく。
そこから行われたのは、まさしく一方的な蹂躙だった。
MDに恐怖がないというのは、この場合運が良かったというべきなのだろう。
もしMDに何らかの感情があった場合、間違いなく自分達が蹂躙される恐怖から逃げ出していたのだろうから。
……実際には、MDも十分にトレーズ派を蹂躙していたのだから、お互い様だろうが。
そうして数分も経たないうちに、戦闘は終わり……周辺にはMDの残骸のみが大量に漂う事になる。
この光景を作った俺が言うのも何だけど、こういうスペースデブリって宇宙を移動する際の邪魔になりそうだな。
このW世界ではバリアの類が一般的ではないし、それだけに宇宙を移動する際にボルトとかそういうのが猛スピードで向かってくれば致命的な一撃になりかねない。
シャドウミラーで標準的な装備となっているG・テリトリーやEフィールドなんかがあれば、多少スペースデブリがあっても問題はないんだろうが。
『ムウ、だったな。噂では聞いていたが、まさか本当にいたとは……』
「俺が活動を始めたのはつい最近だ。まだそこまで噂になってなくてもしょうがない。……お前達の損害は? 無事に拠点まで戻れるのか?」
『ああ、問題ない。それで……ムウ。君は俺達トレーズ派と同じ志を持っていると考えてもいいのか?』
「どうだろうな。ただ、単純にMDが嫌いだから、財団派が嫌いだから、戦いを好むから……そんな理由からかもしれないぞ?」
『ふっ、本当にそう思っている奴なら、ここでそのような事は言わないさ。……それで、どうだろう? もしよければ、俺達と一緒に行動して貰えないか?』
「いや、残念だがそれは断らせて貰おう。こういう時に幸いという言葉を使うのは間違ってるのかもしれないが、俺は1人で行動するのが性に合っている。それに……こう言ってはなんだが、お前達では俺の動きについてくる事は出来ない。それは、自分達でも分かってるだろ?」
『……ああ』
不満そう……いや、違うな。自分達の不甲斐なさを悔しく思っている様子のトレーズ派の男。
実際問題、機体性能もパイロットの技量も違いすぎる俺とトレーズ派が一緒に行動するのは、色々と制約が多くなってしまう。
最低限、トールギスやエピオンに乗ったゼクスくらいの能力があれば、話は別なんだが。
主戦力のトーラスが持つトーラスカノンなら、長距離からの援護射撃という手段もあるが……残念ながら技量の差を考えると、下手をすれば俺が移動しようとした方に向けてトーラスカノンを撃ってくるという可能性も否定出来ない。
「ま、そう気落ちするな。俺は好き勝手に動いてトレーズ派の援軍として活躍するよ。他のトレーズ派と連絡を取れたら、その辺を説明しておいてくれ。そうすれば、不幸な行き違いから、俺とトレーズ派が戦うような事にはならないですむし」
『勿論だ。今回の戦闘を見て、エンデュミオンの鷹という異名は伊達ではないと思い知ったからな。そんなムウと戦うような事は絶対に避けたい』
しみじみと呟くトレーズ派の男。
まぁ、向こうが苦戦していたMDに対して、圧倒的な実力で蹂躙したからな。
それを考えれば、余程の事がなければ俺と戦いたくないと思うのは当然だろう。
「そうか、分かってくれたようで何よりだ。なら、俺はそろそろ失礼させて貰うぜ。次の戦場が俺を呼んでるからな」
『……補給はいいのか?』
「問題ない。それはこっちで十分に用意してる」
『そうか。なら、これ以上は何も言わん。……戦闘に参加してくれて助かった。また、機会があれば共に戦おう』
「ああ。お前達もMD相手に負けるような事はせず、しっかりと生き延びろよ」
そう告げ、ミロンガ改はテスラ・ドライブを全開にして戦場を去っていく。
……さて、エンデュミオンの鷹、ムウ・ラ・フラガの情報も色々と知られてきたようだし……そうなれば、当然トレーズ派だけではなく、財団派の方にもしっかりと情報は流れているだろう。
だとすれば、取りあえず目的は達成したな。
これで財団派が俺の……いや、ムウの存在を気にして少しでも戦闘を自粛するようになってくれれば、膠着状態を生み出す事が出来るんだが。
そんな風に考えつつ、スペースデブリの裏に回るとミロンガ改を収納してニーズヘッグを取り出し、システムXNを使用するのだった。
「あー! おい、アクセル。お前ここ何日か姿を見なかったけど、どこに行ってたんだよ!」
ピースミリオンに戻り、食堂の中に入るとそんな声が響き渡る。
声のした方に視線を向けると、そこには俺の予想した人物が立っていた。
「どこにって、ピースミリオンの中にいたぞ? 色々とやる事があって、ちょっと忙しかったけど」
「そうなのか? でも……うーん、まぁ、いいや」
デュオは俺の言葉に完全に納得した様子は見せなかったが、それでもそれ以上追及してくるような事はなかった。
……多分、後で色々と調べるつもりではいるんだろうけどな。
それはそれで構わない。
俺がピースミリオンから外に出ていないというのは、それこそちょっと調べれば分かるのだから。
影のゲートとか魔法とか、そういうのを知っていれば、話は別だが。
「それで、どうしたんだ? 俺を捜してたって事は、何か用件でもあったのか?」
「いや、別に何もないけどよ。通信にも出なかったし……」
「ああ、悪いな。ちょっと集中してたから」
「通信にも出ない程にか?」
「そうなる」
「……ま、それはそれでいいけどよ。ああ、別に特に何か用件があるって訳じゃねえよ。ただ、そうだな。強いて言えばアクセルに勝負を挑もうかと思ってな」
「俺に? MSか? 生身なら、綾子に勝てないようなら、俺にも到底勝てないぞ」
「MS戦だよ。……生身でお前に戦いを挑むような馬鹿な真似をする訳がないだろ。ましてや、綾子にはどうしたって勝てる気がしねえし」
ふて腐れた様子のデュオ。
……まぁ、綾子とデュオでは元々立っている位置そのものが違う。
生身の人間が半サーヴァントに勝つというのは、絶対に無理とは言わないが、かなりの難事なのは間違いないだろう。
ましてや、このW世界には魔法とか超能力とかそういうのはない。
純粋に身体能力のみで戦いを挑まなければならないのだから。
「MS戦? シミュレータか?」
「ああ。デスサイズヘルのデータをシミュレータに登録して貰ったんだ。アクセルのウイングゼロの方もデータは登録されてるみたいだし。どうだ?」
なるほど。まぁ、機体に慣れるという意味では実機の方がいいんだろうが、その実機はちょうど組み立てている最中だ。
なら、そのデータを使ってシミュレータで慣れておいた方がいいというのは、間違いのない事実だろう。
もっとも、所詮データはデータ。
実機とは色々と違うところもあるだろうし、これから機体を組み立てていく上で色々と修正も入ってくる可能性もあるが。
……いや、デスサイズヘルの方はもうかなり出来上がってるらしいから、そっちは特に意味がないのか?
だが、デスサイズというベース機があったデスサイズヘルと違い、ウイングゼロの方は完全新規設計なんだよな。
それに、ゼロシステムの方は……うん、間違いなくシミュレータには搭載されていない筈だ。
ウイングゼロの大きな特徴の1つでもあるゼロシステムを使えないとなると、シミュレータでは満足出来ないんだろうが……いや、それでもウイングゼロに慣れておくという意味では問題ないか。
「分かった、ならシミュレータをやるか?」
「え? マジ? 本気かよ? 聞いてみたけど、まさか引き受けて貰えるとは思わなかった」
「……なら、止めるか?」
「いやいや、まさか。ほら、行こうぜ。折角アクセルがその気になったんだから、この機会を逃す訳にはいかないってね」
そう言い、俺はデュオに引っ張られて食堂を出て行くのだった。
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:1135
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1329
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