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ハイスクールD×D~黒衣の神皇帝~ 再編集版

作者:黒鐡
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課外授業のデイウォーカー
  前四大魔王の真実×本来とは違う道

「意外と城下町は、ヨーロッパと余り変わらんのだな」

「そりゃそうだ、アグニ。ここはルーマニアの人里離れたところで、建物や街というのは人間界にあるとこと変わらんよ」

「ついでに私も一緒でよかったのかしら一真君」

「いくら教会トリオと言われても今はこちら側の者なのだから」

俺達は今深夜の城下町にいた、目の前にあるのは純白の雪に包まれている町並み風景。グレモリー眷属と別行動していて、CBという大所帯で町並みを歩いていた。ヴァーリも曹操達のチームメンバーも吸血鬼の町並みというのが気になったという時にリアスがアーシア、ゼノヴィア、ロスヴァイセに城下町でも行ったらどう?という事だったから、ついでに俺達も行くか?と誘ったら全員付いてきた訳。

「ところでスマンな、こんな深夜な時に街案内を承諾してくれ。ホントに助かるわぁ、ルアにルカ」

「いえいえ、ちょうど私達も見回りだったので」

「それに俺達も織斑様と一緒に回りたいなと思いましたとこです」

ルアにルカという名前は、どこかで聞いた事あるかもしれんが身体も姿も別人だ。外史にはよくある現象で、俺らが知っている友人に数多くの名前とは別人として配属されてる者も多い。国連軍ルーマニア支部からだとしても全世界に展開中のブラック・シャーク治安維持部隊、前だと隊長と呼ばれてたが今では様付けでな。国連軍でも階級で呼ばれる事もあれば、様付けで呼ばれる事もある。

話変わるが、ヴァレリーのお茶会から既に二日経っている。目立つ行動も出来んし、俺達は聖剣を持ってるから監視が多く付けられている。退屈凌ぎに街を回ってるが、朱乃はリアスと一緒にヴラディ家当主と話進めてる。祐斗は護衛としてで、ギャスパーと白音は連日ヴァレリーとお茶会してる。

「それより一真、俺気になる事があるのだが聞いてもいいか?」

「俺もだ。丁度ここにルシファー達も居るから聞きたい事がある。ルシファー達前四大魔王と一真以外の疑問が、二チームの者らと一致したから何時頃聞こうかヴァーリと模索していた」

「何だ、聞きたい事って。ルシファー達に関係がある話か?」

「我が代表して質問する。一真、ルシファーの息子であるリゼヴィムが居たな。その時ルシファーの事を『ママン』と呼んだ事だ。カテレア達もレヴィアタン達の子孫何じゃないか、と我達はリゼヴィムが現れた後から疑問だったのだ」

「ああその事か。ふむ、ルシファー達よ。コイツらは仲間であり家族でもあるが、家族と思っているのに隠し事はよくないと思う。俺から話しても構わんか?」

そう言うとルシファー達は念話チャンネルをカットした会議を始めてたが、この話題については何時か誰から質問が飛んでくると思っていた。ルシファーから話しても構わんが、それだと会話しづらくなると判断して俺から言う事でもいい。これについて俺がここに来てから知った事だし、念話会議終了後に無言となるが口を開いた。

「そうね。何時までも隠し事はいけないと思ってたわ」

「私達も何時かは話さなければならないと思ったけど」

「それが今になるとは思わなかった。だが・・・・」

「あのバカが言ってから疑問にはなるわ、一真が答えていいわよ。きっと調べてたと思うから」

そう四人は決断をしてくれたので、俺の口から語られた。ルシファー達とカテレア達の関係について。何故ルシファーには息子が居て、レヴィアタン達には親族となっているかを。

「あれはそうだな、俺がこの外史に来る前。まだルシファー達と出会う結構前の事、その時は本当の四大魔王が居たのさ。それも全員ルシファー達の夫が当時の魔王であり、名はセラフィム・ルシファー、サバーニャ・レヴィアタン、クアンタム・ベルゼブブ、ディマク・アスモデウス。それが当時の四大魔王の名であり、ここにいるルシファー達の夫だった」

『・・・・マジ?』

俺が話していたら全員でそう言ったので、静かに頷くと大声出そうとしてたから周辺一帯に防音結界を張る。コイツらの大声をここの住人に驚かないようにした。ま、その代わりルシファー達は、前夫の名前を懐かしく思いながら泣いていた。何せもう亡くなってるからだ。驚愕したまま固まってしまったコイツらに、全員の頭にハリセンを叩いた。

「全く、だからこれを話す時はだな。まあいいとしよう・・・・で、当時の夫とここにいるルシファー達の間に生まれたのがリゼヴィム、カテレア、クルゼレイ、シャルバの四人だな。が、前夫達の命は四人全員尽きる事となりそのまま亡くなったんだ。死後になるが、その前夫達が使っていた机の引き出しに遺言書を発見した。ルシファー達とリゼヴィム達は一緒に遺言書を読んだ」

「俺らはそれが疑問であり、何故カテレア達はレヴィアタン達を母親ではなく姉弟のように姉さんと呼んでいたのかを。そして従姉さん達の本名がないのかを」

「英雄派から黒神眷属になる頃に疑問として残った。そして俺達英雄チームとヴァーリチームと合同調査し、古代の本や閲覧が限定された本や当時残っていた書物とかを」

「でも結局、私達が調べても何も出てこなかった。唯一ルシファーの名前だけは分かったのよ、本名はリリス・ルシファーと呼ばれていたとね」

「白音に頼んで、悪魔達の・・・・それも上級悪魔でしか読めない書物とかも秘密で読ませてもらったにゃ。でも分かったのはジャンヌが言った『リリス』だけだにゃん」

ほう、よくもまあ調べたもんだな。それも俺に秘密裏に内緒で調べていたとは、流石の俺でもそれは知らなかったな。まあ『リリス』という名まで辿り着いたのは褒めておく。その名は聖書に書かれてるようだが、閲覧人物限定にしたのがいけなかったかもしれん。そこまで知ってるようだから、話しても平気だろうよ。

「お前らが、そこまで調べ上げた事は褒めてやろう。が、調べられるのはそこまでだ。レヴィアタン達とカテレア達の関係についてだが、ポイントは遺言書に書かれていたのさ。その遺言書のコピーデータが、俺のパソコンに入れてある。まあ原文となった遺言書は読み終わった後にある言葉と共に消えてしまったけど、俺が何故その原文のコピーを持っているかはこの世界を創った創造神だ。俺の前だから前代創造神とされていて、俺が今代創造神となる」

「創造神って前代のがいたのは、初めて知ったわ。だから一真は遺言書のコピーをデータ化にして持っているのね」

「まあな。でだ、遺言書に書かれていたと同時に記憶の上書きがされた。記憶の上書きという封印後、今のカテレア達とレヴィアタン達の関係となるのさ。封印解除するには、本来だとルシファーの名前も封印されるはずだったけど、何故かルシファーだけは封印処置されずにリゼヴィムだけ記憶の上書きから逃れた。遺言書には『本名と共に魔王の名を継ぐと共に、新たな人生を歩め』と書かれてた。だから一人だけ本名があるけど、それを隠して四大魔王を名乗る事で四人は周辺から認識されるように。無論当時の部下や兵士達、記憶の上書きされたので四大魔王はセラフィム達ではなく彼女達が四大魔王であると」

『・・・・・・・・』

全員無言となってしまったが、そりゃそうだろう。本当ならカテレア達もレヴィアタン達を母親と認識されるはずが、遺言書自体に魔術がかかり親子関係から姉弟と姉妹関係となり、カテレア達もレヴィアタン達の本当の名前を忘れたまま今を生きてきたから。ホントは本名あるのに呼ばれない事が封印処置後となり、ルシファー達の心に刻まれて覚えていても口にしない事が前夫の遺言書に書いてあった。

「そんな悲しい事が従姉さん達にあったとは、俺達は聞かない方がよかったかもしれない」

「ああ・・・・俺達の疑問がまさかの答えになるって事は、それは書物とかに記録されてない訳だな」

「それについては私も知ってましたが、同じく記憶の上書きをされてしまい本名は記憶にありません」

「な、何て悲しい過去だにゃん・・・・ルシファー達と同じ心境だったら、絶対泣いているにゃん。にゃのに、どうして泣かないで耐えられたのかが不思議にゃん?」

「私達は新たな四大魔王、前夫の代わりとして勤めていたけど悲しみという感情も一緒に封印されてしまったから。だから今も前夫の悲しみも無い事が等しいと思うし、だから私達は新たな出会いがあった。それが今ここにいる一真なのよ」

そんで俺は初めてルシファー達と出会い、ここにいるヴァーリ達と同じ疑問を持った。名を聞こうとしても、記憶はあるがそれは禁句とされている事。だからこの外史自体にあった古いデータベースを探ると前代創造神鋼が今代創造神黒鐵にあるデータを発見。

俺しか知らないパスワードのみ解除可能なフォルダがあり、それを俺のパソコンに入れて読んだ訳だ。ルシファー達の名が書かれてたが、名を言うと封印解除されて前夫への感情までもが蘇って一気に流れて来る。封印して新たな人生を送れとな。

「それでルシファー達は、本名と本来の関係を忘れて今の姉弟と姉妹となってしまった訳か。でもあの野郎はルシファーの事を自分の母親だと認知しているようだけど、アレについてはどうなんだ?」

「それについてもだが俺にも分からんよ、ただ一つ分かってる事は俺と言うイレギュラーがここに来たかもな。外史と外史がリンク時に、リゼヴィムだけがルシファーの息子だと認知して本名言っても封印解除にはならねえ。だから俺は思った・・・・何時かこの外史に平穏が訪れた時、俺に好意がある全員と結婚式を挙げてルシファー達に新たな名前を与えようと。まだ夫婦でもなければ結婚式も挙げてないが、今も夫婦のように生活してるから。時が来るまで新たな名を与えるまでは、四大魔王の名で呼ぶ事にしようとね」

『一真!/一真君!』

四人共俺に抱き着いてきたから、無言のまま抱き着いてキスをした。そん時全員見なかった事にしてたが、俺の夢としてルシファーに新たな名を与えて暮らす事。俺の望みであるが、今やる事は沢山あるしここはまだ安定していない。破滅から救えるかもしれんし、まだまだ俺と奏は密かに思っている。

互いにしばらく泣いてたりして落ち着くまで待ってた。前夫達の名前聞いて無意識に涙を流れてたから、CB側の女子達はハンカチやら互いに抱き合って落ち着かせた。防音結界解除後、しばらく歩いてると不意にアグニが聞いてきた。

「そういえばシャルロットも記憶の上書きされたと言っていたが、もしやシャルロットも本当の名があるのでは?」

「言われればそうですね。私も本当の名があると思ったのですし、上書き後にはシャルロットとなってました」

「それは俺が付けた名であり、本当の名はヤハウェとなってたような気がする。旧約聖書の唯一神の名であるけど、上書き前よりも良い名だと思うぞ」

「確かにヤハウェより呼びやすいですよね、ところで一真さんに聞きたい事があります。先程言った遺言書についてです・・・・あれ自体に大規模な魔術がかけられていたのではないでしょうか?」

そう言うと同じ魔法使いのゲオルグも『ああそういえば』みたいな感じで、ルフェイの疑問を考えていた。前夫達の名を忘れて、今のルシファー達を四大魔王と記憶の上書きされてたのだから、きっと大規模な魔法陣か魔術ではと考えてた。その答えは俺が言った。

「ルフェイの思った通りさ。遺言書サイズはA4で一枚、それを四枚揃えてルシファー達が読むと同時に魔術が発動し、大規模な魔法陣が冥界と天界に広がる仕掛けとなってた。遺言書自体に前夫達の魔力が注がれてるし、亡くなる直前に書けと夢にて指示を出した前代創造神。今代創造神データバンクに日記として記されてたし、前代創造神のお陰で今に至る」

「そういう事ですか、だから天界にいた私でさえルシファーの前夫と本当の名前を忘れていたのですか」

「ああ。この封印というか、記憶の上書きによって世界の記憶からセラフィム達の記憶を無くした。四大魔王はルシファー達となったから、セラフィムの部下も記憶の上書きでルシファーの部下となった訳。アガレスも上書きされているが、唯一逃れたのがさっき言ったアイツだ。この外史では、サマエルの力で吸収して再形成されるはずの『リリス』もいない。この外史は一度再構成された外史、一度目は世界の終幕として終わらして前代創造神が巻き戻した。今代創造神である俺が来た事により、イレギュラーな事態が起きてるし、対ドウター戦としての介入により外史はイレギュラーな事態が起きてる。今に至るが」

「なるほど、と言う事は俺達も途中退場されたと言うのか?」

「CB側になった者である程度の情報を知ってる者も居るが、本来ならどうなったかについては本に纏めてあるから全員読め。読み終わった後、各自の感想を聞くよ」

俺が渡した本は本来起こるルートに関してで、キャラクターの解説図でもある。これについて正史にあるデータバンクからコピペしたし、本来起こるイベントもカットされてるのを知ってるのはドライグ達ぐらい。兵藤一誠と言う主人公で本来だとグレモリー眷属『兵士』になっていて、ヴァーリチームも英雄チームも最初から敵で倒される奴も居る。

アグニやオーフィスと言ったドラゴン達にも読ませてるが、ある程度知っているドライグ達でももう一度知ると反応は面白可笑しくなってた。本来=既存ルートから脱線してるし、俺的にファーブニルや本来だと悲しむ事態にもなってたけどよ。

「あー二度目だが俺がおっぱいドラゴンや乳龍帝とは」

「私はケツ龍皇と呼ばれるのか!」

「私はどこかで隠居しているようね、場所については書かれていない」

「僕は本来なら冥府で一生コキュートスにいるけど、一時的に開放されてオーフィスの力を吸収するのかー。だからあの時英雄派の関羽が言ってた事なんだ~」

「我はずっと次元の狭間で泳いでいたのか」

「我もずっと家にいた」

二天龍もショックしてたが、最小限にしたのはこの前教えといたから。『おっぱいドラゴンまたは乳龍帝』と呼ばれる赤龍帝と『ケツ龍皇』と呼ばれる白龍皇の末路だし、本来だと史上最弱の赤龍帝で現白龍皇ヴァーリから奪い取った『白龍皇の光翼』の宝玉を右手の籠手に移植した。そのお陰で『白龍皇の籠手(ディバイディング・ギア)』となり白龍皇の力が使えるようになり、実際の歴史とここでは相当違う事も。

「俺らは黒鐵神殿にて知ってたが、赤龍帝の能力で『悪魔の駒』を変異させた赤龍帝の三叉成駒と真紅の赫龍帝となれた事も」

「納得気味ではあるが、アグニとオーフィスは相対していて一真と出会わなければ敵と認識してたな。従姉さん達も一真と会わなければこの世に居ないし、黒歌も本来だとヴァーリチームの一員となってたらしいからな」

「私も感謝してるにゃ。あのまま出会わなければ白音と和解出来ないままだったし、ヴァーリチームも英雄チームも出会わなければ敵となってたにゃ」

「俺ら英雄派もだが感謝してる。シャルバが無理矢理『魔獣創造』の禁手化して冥府に落とされただろうし、神滅具没収されるのは嫌だな。しかも没収相手がインドラとはね。出会わなければ生活も全然違うし、各禁手も変化有りで全員量産型聖剣エクスカリバー持ってるぐらいだろ」

「ま、俺という存在が居なければ黒神眷属やソレスタルビーイングが無かったと思うし、ハーフ悪魔だろうが聖剣使いで無かろうがエクスカリバーを手に入れる事もなかった。この世にいないはずのシャルロットとルシファー達とカテレア達、創造惑星に住む者らも本来なら死んだままとされていた。この情報について秘匿なので極秘で頼む、本来知らない情報だしグレモリーやアザゼルにも言わないように」

そう言った後、この話題を止めてからルアとルカ達に城下町の案内の続きとして町を歩いてた。それと同じく町歩きしてたグレモリー眷属について聞かれたが、ロスヴァイセ以外は子供=生徒だから普通に考えて課外授業らしい。

アザゼルは相変わらず神器研究機関に連れてかれたままで、恐らく飲みながら神器について語ってるんだろうよ。リアスと朱乃は地下室に居るヴラディ家当主と話進めてるらしいし、祐斗は護衛として仕事続行中。

「地下室で何を話しているんですか?」

「恐らくだけど、正式にヴラディ家から引き取るつもりなのだろう。悪魔と吸血鬼の貴族間の話し合いだから、価値観の相違があるから穏便に進んでいるんだと」

「ほう。まあギャスパーの父親もアレと言っていたからなのか、決別したいと思うな。ギャスパー本人に聞いても決別したそうだし、俺だったら即効親と絶縁したいわ」

「ヘラクレスみたいな性格だったらそうなるかもしれんが、ギャスパーの性格は俺と会う前後で全然違うんだぞ?対人恐怖症が酷かったからな」

「まあ私とルフェイは、この聖王剣コールブランドを持ち出して最初は英雄派に属していました。ヴァーリからの声が掛からなかったら、今頃どうなっていたのか」

俺はそうだなと言いながら歩いてるとジャンヌが当のギャスパーは何してるの?と聞かれたんで、白音と一緒に連日ヴァレリーとお茶会してる。女王になってから暇がない程だと思ってたし、クーデター後の状況下だけど傀儡政権だから自由過ぎる政権は聞いた事ないわ。お飾りな王とされてるし、傀儡として扱ってるのかね。 
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