転生とらぶる
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ガンダムW
1669話
俺達がD-120コロニーに帰ってきてから数日……コロニーのすぐ側に留まったままのピースミリオンは、急速に調査され、整備されていった。
ドクトルSと一緒にこっちに投降してきた面子の事情聴取も無事終わり、特に大きな問題はないまま……いや、あったか。
やっぱりドクトルSと一緒に来た者の中には何人かOZと繋がっている奴がいたらしい。
それでもドクトルS達が責められなかったのは、同時に調べたところD-120コロニーの中にもOZに繋がっている奴がそれなりにいたからか。
OZやバートン財団にとって、人数の多い連合軍というのはスパイを送り込みやすいところなのだろう。
結果として、D-120コロニーで行われた大粛正というか、スパイ狩り大会により、多くのOZと……そしてバートン財団のスパイは摘発される事になった。
ちょっと間抜けだったのは、ドクトルSと一緒に投降してきた者が、連合軍の中に見知った顔の相手がいると言った事だ。
これだけであればそれ程問題にならなかったのだが、バートン財団で見た顔となれば話は変わる。
結局その人物は捕らえられ、尋問し……スパイであると判明した。
うん、正直なところ色々と思うところはあれど、ちょっと間抜けなのは間違いないよな。
『アクセル代表、その荷物は格納庫にお願いします』
「分かった」
通信の指示に従い、トールギスで運んできたコンテナを持って格納庫に向かう。
現在、ピースミリオンは引っ越しの真っ最中だ。
検査とかそういうのも全部終わり、今はほぼ問題なくピースミリオン本来の性能を発揮出来るようになっている。
正直なところ、予想外に早かったと言ってもいいだろう。
ただ、それも別に手品とかそういうのがあった訳ではない。
ピースミリオンをD-120コロニーまで持ってくる時、ドクトルSやハワードの部下達は、可能な限りの検査をしていたのだ。
だからこそ、こうしてD-120コロニーまで引っ張ってきてから、すぐに修理だったり調整だったりする事が出来るようになったのだろう。
何事も一番重要なのは、やはり下準備……といったところか。
その一番重要な下準備が、既に終わっていたからこその現在なのだろう。
「コンテナを持ってきたぞ。これは、どこに置けばいい?」
『コンテナ……番号を教えて貰えますか?』
「E125だな」
『それなら向こうにお願いします。同じようなコンテナが結構あるので、崩さないようにして下さい』
「分かった」
通信の指示に従い、コンテナを動かす。
……ガンダムと互角に戦えるだけの性能を持つトールギスを、まさかこうして荷物運びに使っているとは思わないだろうな。
もしそれを知ったら、OZの兵士辺りなら馬鹿にするか?
いや、ゼクスがトールギスⅡに乗る事になった以上、寧ろ怒るか。
ちなみにそのゼクスだが、現在の所在は不明だ。
トールギスⅡという高性能機を手に入れたのだから、てっきりOZも攻めに転じるのかと思ったんだが……
向こうにもしっかりと現状を把握出来る者がいたという事か。
もしトールギスⅡを主力として攻めて来ても、俺のトールギスがゼクスを相手にする。
その時点で、もう向こうは終わりだ。
2機のガンダムと、綾子のトーラスが縦横無尽にOZの勢力を蹂躙するだろう。
また、OZにはそれ以外にもやるべき事がある。
……そう、いつまたバルジが姿を現すのか、全く分からないのだ。
炎獣によって、MDであってもトーラスは倒されるというのを理解した以上、警戒せざるを得ないのは間違いない。
未知の勢力……それも消えたり現れたりするバルジは、OZにとって……勿論連合軍やバートン財団にとっても、不気味な存在なのだから。
そう考えれば、俺達がピースミリオンで帰還中に攻撃を仕掛けてきたあのOZの部隊は、よくそんな真似が出来たな。
そこまで考え、ふと思いつく。そう言えばそうだな。またどこか適当な場所にバルジを呼び出しておいた方がいいか。
でないと、OZが警戒を解いて再び行動に出る可能性がある。
寧ろ、ピースミリオンで戻ってくる途中にOZが待ち伏せしていたのは、バルジが消えて気が緩んだから……という可能性もあるのか?
ああ、でもゼクスがトールギスⅡに乗っているという事は、もしかしてバルジが姿を現せば、ゼクスが出てくるか?
……いや、寧ろそれは望むところだな。
炎獣が相手だと、それこそ撃破すべき敵ではあっても知能がある存在とは認められない。
だが……炎獣と同様に俺がサラマンダーで出ればどうなる?
白炎で構成された炎獣とは違い、サラマンダーは明らかに科学的な存在だ。
つまり、向こうがこっちを警戒するのは間違いない。
……もっとも、NジャマーⅡを展開しているので幾らゼクスがこっちに通信を送ってこようとしても、全く無意味だが。
フォールド通信があれば話は別だが、まさかこのW世界にそんな物がある筈もないし。
ともあれ、これで考えが決まったな。
ただ、今度は泊まり……って訳にもいかないから、日帰りでやる必要があるな。
そうなると、OZのコロニーのすぐ側にバルジを出現させる必要がある訳か。
そんな事を考えながら、コンテナを運び入れていく。
当然この作業を行っているのは、俺だけではない。
これがシャドウミラーの本拠地の移動という意味を持っている以上、シャドウミラーのメンバー全員で行っている作業だ。
シェンロンガンダム、デスサイズ、トーラス……といった機体もピースミリオンに必要な荷物を運び込んでいる。
とはいえ、実際に俺達が使っている私物という面ではそんなに多くない。
いや、それどころかバッグ1つか2つあればそれで十分な程度の私物だ。
D-120コロニーを本拠地としているが、それはあくまでも繋ぎ……そのうち地上に戻る予定だったのを考えれば、それは当然だろう。
凛や綾子が大事にしている物に関しては、それこそ空間倉庫の中に入れておけばいいし。
多いのは、寧ろハワードを始めとした科学者達の荷物か。
整備用の道具も、プロともなれば自分の手に合った物を使うのが当然なんだろうし。
『アクセル、俺が言われてた範囲は大体終わったけど、そっちはどうだ?』
ピースミリオンの周囲を移動していると、不意にそんな通信が入ってくる。
映像モニタに視線を向けると、そこにはデュオが映し出されていた。
「俺の方も大体終わった。他の連中はどうしてる?」
『あー……五飛の方はちょっと手こずってるみたいだ。何か、コンテナの中身が違っているのが何個かあったらしい』
「……大丈夫か、それ?」
コンテナの中に入っているのは、色々な物がある。
それこそガンダニュウム合金を始めとした代物や、MSを整備するのに必要な機械の部品、そしてMSの補修部品等々。
それ以外にも生活物資が入っている物もあるのだから、コンテナを全て格納庫に運べばいいというものでもない。
MSの整備をしようとしてカップラーメンが出て来たら……いや、そうなれば技術者達が自分達の食べ物として確保するだけか。
ともあれ、コンテナの外からは中に何が入っているのか分からないんだから、コンテナに書かれている内容と中身が違うというのは、ちょっと遠慮して貰いたい。
……透明な素材、いわゆるスケルトン素材とかそういうのでコンテナを作れば、中身の間違いとかないからちょっと便利かもしれないな。
まぁ、そういう素材でコンテナを作るとなると、当然のようにコストは上がるだろうけど。
シャドウミラー……ホワイトスターの方にいるシャドウミラーであれば、コストとかそういうのは全く気にしなくてもいいから問題なく作ったりしそうだけど。
『さぁ? 五飛は怒ってたけど、それは納得出来るな』
「……一応運んだコンテナの中身はしっかりチェックするんだから、出来るだけ早い内にチェックして貰った方がいいだろうな」
その言葉にデュオも頷き、再び俺達は仕事に戻っていくのだった。
「え? そんなに急ぐ事はないんじゃない?」
ピースミリオンに対する引っ越し作業も大体が終わり、残りは明日で完了するというところで今日の仕事は終わった。
その後は、当然のようにそれぞれが自由時間となり……俺は凛と綾子の2人と共に、ピースミリオンの部屋にいた。
一応ここは個室という扱いになってはいるが、凛と綾子はこの部屋の左右を自室としている。
ぶっちゃけ、ピースミリオンの広さとシャドウミラーの人数を考えると、部屋数はかなり余ってるんだよな。
それこそピースミリオンに乗っている全員が、士官室を貰える程度には。
元々このピースミリオンは連合軍の中でも特別な艦だったからこそ、そこまで士官室が多いんだろうが。
ともあれ、現在俺は自室でTVを見ながらゆっくりと寛いでいた訳だ。
そして再度バルジを出すと、そう告げた時に凛が驚きの声を上げる。
「俺もそう思ってたけど、OZがピースミリオンを待ち伏せしていたのを考えると、ここで先手を打っておきたい。それにトールギスⅡの問題もあるしな」
「……けど、大丈夫? それこそ、ゼクス・マーキスだったわよね? かなり凄腕のパイロットなんでしょ?」
「凛、アクセルにあたし達の常識を期待しちゃ駄目だ。実際、ルクセンブルク基地でアクセルはゼクスに勝ってるんだし」
「……あの時、ゼクスが乗ってたのはリーオーだったけどな」
それでも何気に少し手こずったのを思えば、リーオーの性能を限界以上に引き出すだけの能力がゼクスにはあったのだろう。
「ちょっと、アクセル。凛を心配させるような事を言わないでよね。折角あたしが説得してるのに」
不機嫌そうな綾子の様子に謝りながら、言葉を続ける。
「それにだ。そもそも凛も知ってる通り俺には物理攻撃は効かない。ゼクスが例え俺のトールギスを破壊しても、普通に脱出出来るぞ」
「……分かってはいても、心配なのよ。恋人なんだから当然でしょう?」
そう告げた凛が、脇腹を抓ってくる。
「痛っ! 分かった、悪かったって。とにかく、今はシャドウミラーの機体を改修する為にも、そしてウイングゼロの設計と実際に作り上げるのを進める為、どうしても時間が必要だ。その時間を稼ぐ為には、バルジが一番手っ取り早いんだよ」
何だかんだと、連合軍の次に大きな勢力はOZだ。
バルジを失ったOZではあったが、それでも今のバートン財団よりも勢力はでかい。
連合軍がMDの製造とその運用ノウハウを吸収している間、一番動く可能性が高いのはOZなんだよな。
そしてOZが動かなければ、バートン財団も動くに動けない。
膠着状態の中でバートン財団が動けば当然目立つし、そうなれば連合軍に狙われるだろう。
MDの件で動きがとりにくい連合軍だったが、それでも全く動けない訳じゃない。
何しろ、今の連合軍にはシャドウミラーという切り札が存在しているのだから。
だからこそ、バートン財団が動く時というのはOZが動いた時、それに乗じて動くというのが可能性が高い。
勿論それは完全に俺の予想によるものであり、実際にはデキムがすぐに動く可能性も有り得るのだが。
「……本当に気をつけてよ?」
「ああ。心配するなって。24時間……とは言わない。それこそ半日かそこらで帰ってくるから」
そこまで言われ、ようやく凛も納得したのか、それ以上は不満を口にしない。
「けど、どっちかって言えば……アクセルがいない半日をどうやって隠すのかが問題だよな。曲がりなりにも、アクセルはシャドウミラーのトップなんだし、何かの用事で誰かが連絡をしてこようとした場合、アクセルがいないと困りそうだけど」
「その辺は何とか誤魔化して貰うしかないな。そもそも、基本的に俺が代表って事になってるけど、実際にシャドウミラーを動かしてるのは凛とかだろ?」
「……自分で言う?」
綾子と俺の会話に、凛が呆れたように呟く。
実際問題、組織の運営という意味では俺よりも凛の方が上手く出来る。
この辺は、W世界に来る前にシャドウミラーの運営を半ばエザリアに任せていたのとそう変わらないだろう。
これで野心的な人物であれば、それこそ組織を乗っ取ったりとか、そんな風に考えるかもしれないが、シャドウミラーの場合乗っ取ろうとしても乗っ取れない。
正確には頭の座を乗っ取っても、手足が勝手に動いておかしくなった頭を殴ったり蹴ったりといった行為をするだろう。
もっとも、シャドウミラーでそんな真似をしそうなのは……ああ、レオンがいたか。
ただ、レオンもシャドウミラーとして行動し、自分がどうにか出来るような組織ではないというのは、十分に承知してるだろう。
それでも挑んでくるのなら……それはそれで少し面白い事になるかもしれないな。
そんな風に考えながら、俺は凛と綾子とのゆっくりとした時間を過ごすのだった。
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:1125
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1327
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