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世界をめぐる、銀白の翼

作者:BTOKIJIN
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第三章 X《クロス》
  浸食



「ファイォア!!!」

「ディバインバスター!!」

ゴォッ、ドォン!!!



「EARTH」地下大訓練場。



そこで、高町なのはとブロッサムアンデットの戦闘が行われていた。

奥の部屋には鍵とプロテクションをかけて、ヴィヴィオが避難している。
下手に今、この「EARTH」の中を逃がすのは危険だ。


ブロッサムアンデットの周囲に桜色の球弾が作られていき、それをなのはが的確に撃ち落して行っている。


が、その一発一発がディバインバスター級なのだ。
このままではジリ貧。結果は目に見えている。


「ハァァッ!!」

「セアァッ!!」


と、そこでギギィ!!、と二つの刃がブロッサムアンデットに襲い掛かり、堅い樹皮に防がれて火花を散らした。


「愛紗さん!!星さん!!」

「なのは殿はかまわず撃ってください!!」

「私たちはそっちに合わせる!!やれ!!」

「・・・!!(コクッ)アクセルシュート!!」



ドドドドドドンっっ!!



と、さらに無数の魔力球がブロッサムアンデットに向かい、二人が離脱して爆煙にその姿が消えた。


しかし


「ふははは、ふは、あーーーっはっはっはっはっは!!」


そう笑い声をあげながら、煙の中からブロッサムアンデットがなおも健在と言わんばかりに、腕を振るって煙を掻き消しながら出てきた。

それを見て舌打ちする愛紗。
無理もない。こんなことを何度も行っているのに、相手の体に傷一つつけられないのだから。


「笑ってんじゃ」

「ない!!!」


ドゴォッ!!と、その笑うブロッサムアンデットになのはの砲撃が再び伸びるが、ブロッサムアンデットもそれに対して砲撃を放ち相殺、さらには押し切って三人を吹き飛ばしにすらしてきた。



《Protection!》

「きゃ!!」

「うわ!!」


レイジングハートがとっさにプロテクションを張ってくれたおかげで直撃はしなかったものの、衝撃にバリアごと押し戻され、後退させられてしまう。

上級アンデットは翼人並み。
ならば、自分たちに勝てるのか?


「そっちもなかなかの手練れだということは解る。しかしだな、私に勝つにはちょいと実力不足かな?」

「この・・・・!!」



「だったら俺も相手してやるぜ」



ゴォン・・・・・




高笑いするブロッサムアンデット。
そこに、そんな声が聞こえてきて、地下訓練場が振動を始めた。


見ると頭上からパラパラと土が落ちてきて、天井が左右に開いていっているではないか。
その先には、空。この訓練場は天井が開く構造になっている。

そして、その地上に立っていたのは・・・・・



《FINAL ATTACK RIDE―――DE DE DE DECADE!!》



「ぬ!!ダァ!!!」

バキィ!!



訓練場の上、要は地上にいたのは、すでにディケイドに変身した門矢士だ。

そこから放ってきたディメンションシュートの巨大な弾丸を、ブロッサムアンデットは回転してからの右腕での打ち払いで弾き飛ばしていた。



「あんたの相手はまだまだいるということよ(ジャカ)」

「グルルルルルル・・・・ガゥガゥ!!」



とそこにさらには長岡までもが現れ、銃を構え、凩を従えて訓練場にやって来きていた。

それを見て、ブロッサムアンデットが驚いたようなリアクションを取り、長岡に話しかけてきた。


「おお?誰かと思えば・・・・・役目を負った一族の末裔ではないか!!しかしだな、我々にはあなたの魂を必要としない。即刻退去してもらおうか?」

「らしいわね。なんで私じゃなくてほかの子たちをさらうのか、しっかり教えてもらいたいものね」


銃口を一切ブラさずにそういう長岡だが、ブロッサムアンデットもそれに大した脅威を感じていないのかおどけ堕胎度しかとらない。


「・・・・その様子では、役目によってどうなるかはわかっていても、それがどういう役目かはわかっていないというところかな?」

「役目の・・・意味?」

「邪神に取り込まれ、内部から君がいったい何を為すべきなのか、だよ。そこまでは伝えられなかったか?」

「それは・・・・一体?」

「邪神を押さえる?そんなんで終わると思っているのかね?ま、それも別段間違いではない。だからあなたは邪魔なのだよ。我々はあれの力がほしいのだ。下手に制御されては、困るのだ!!」



ドォウ!!!



と、そう叫んで長岡に向かって砲撃を放つブロッサムアンデット。
それを転がって回避し、銃弾を放つ長岡。


ビスビスビス、と銃弾が樹皮にめり込み、ブロッサムアンデットの体が少しばかし揺れるが、効いていない。
が、こちらにはまだ四人もいるのだ。これだけでは終わらない。


《Attack Ride―――BLAST!!》


ライドブッカーガンモードから無数の弾丸が飛び出し、それをブロッサムアンデットが剣のようにとりだした一本の木で弾きと増していく。
それは鞭のように、とまではいかなくとも十分にしなるもので、そのまま走りだして愛紗と星に向かって斬りかかっていった。


バチッ、バチィッ!!という弾けた音を打ち鳴らし、青龍偃月刀と龍牙を打ち払ってなおも突進するブロッサムアンデット。

そこになおも向かってくるライドブッカーをソードモードに変えたディケイドが立ちふさがり、スラッシュのカードを装填する。


「邪魔だ、どけ!!」

「そうもさせられねぇんだよ!!」



ガァン、バチィ!!!



カードで強化されたライドブッカーとブロッサムアンデットの剣が幾度かぶつかり合い、激しい火花を散らしてゆく。

「こい・・・っつ!!」

「鞭ともまた違う、このしなる剣・・・というのは初めてかな?ディケイド。なかなかにして打ち合いにくいだろう!!」



そうこの剣、ただの剣より数倍打ち合いにくい。

剣と剣をぶつかり合わせて鍔競り合おうにも、ぎりぎりと凌ぎ合うことがないのだ。
そんなことをしては、グググ、としなってバチンとこちらに向かってくる。

だからと言って回避しようにもしなるために、見切るには困難を極める。


それに対してディケイドがこうして打ち合えるのは、いくつもの世界で様々な敵を相見えたからこそ、こういったものにも柔軟に対応できるのだろう。


しかし、対応できるからと言ってもその威力はどうしようもない。
カードでの強化が切れてしまえば、一撃で剣は弾き飛ばされてしまうだろう。


「ハァッ!」

「フンッ!!」


と、そこで愛紗と星が武器に気を込め、再びブロッサムアンデットに斬りかかっていった。
さらには長岡も発砲してブロッサムアンデットに命中させていく。

なのはは攻撃に参加できないこともないが、今はヴィヴィオの方が心配だ。
そちらのそばに今は寄っていて、防衛に専念していた。


「ぐ、こいつ、ら・・・」

「先程は弾かれはしたが」

「今度は気を込めさせてもらった!!もうさっきのようにはいかん!!」


「じゃあダメ押ししてやるぜ!」


《Blade! Kamen Ride―――King》


「なに!?」



いつの間にかコンプリートフォームに強化変身していたディケイドが、ブロッサムアンデットに愛紗と星が斬りかかっていった隙に仮面ライダーブレイドキングフォームを召喚し、狙いをブロッサムアンデットに定めていた。


さすがに仮面ライダーの最強フォーム二人がこうして並んで、大丈夫だ、とは上級アンデットも言えないらしい。



「士殿!!追いこみます!!」

「頼んだぜ!(ガチャ、ヴォォン!)」


ディケイドがカードを取り出し、タイミングを計る間に、愛紗と星が気力を放ち、大技と共にブロッサムアンデットの動きを止めにかかる!!


「青龍、逆鱗陣ッ!!」

「星雲妙神撃ッ!!」


「ガッ・・・ッ、だが・・・・」


しかし、そのダメージを負ってもまだ立ちあがるブロッサムアンデット。
むしろまだまだこれからだと言わんばかりに力強い。


「邪魔をするなと・・・(ガクンッ)なあっ!?」


立ちあがり、なおも全身を続けようとするブロッサムアンデット。
しかし、その足ががくりと地面に落ち、躓くように動くがとまった。

「こ・・・れは・・・」

「あんたたちアンデットは死なない。でも、その体を動かしているのが筋肉っていうのは変わらないでしょう?植物だったから不安だったけど、効いてよかったわ」

「貴様・・・まさか・・・・」

「対アンデット用の筋肉弛緩剤。それにしても驚いたわよ。十発近く打ち込んでも、動きが鈍るだけなんだから」


長岡の銃弾に込められていたものを知り、ザワザワと「葉」ぎしりをするブロッサムアンデット。
だが長岡の言うとおり、完全に動きが止まったわけではない。


「だけど十分!行くぜ!!」

《Final Attack Ride―――Bu Bu Bu Blade!!》

「ぬ・・・!?」


そのブロッサムアンデットに向かって、黄金のカードが五枚、二つ並んだ。

そして二人がシンクロした動きで剣を奮い、その先端から同じく黄金の、ディケイドからはマゼンタのエネルギー砲撃が放たれ、ブロッサムアンデットに襲いかかった。




「終わりだ!!」

「ぬ、あ・・・ぬぁあァァァアアアアアアアアああ!!!」




ガゴンッッ!!!




その熱戦が直撃することを察知したブロッサムアンデットは唸り声をあげ、直撃する寸前、ひび割れた床に拳をめり込ませた。

すると直後、訓練上の床や壁から巨木が突き出してきて、地下訓練場をまるで森林のようにしてしまった。


「なに!?」


突き出してきたその巨木に二つの砲撃は防がれ、ブロッサムアンデットの姿はもちろん、仲間たちの姿すらも見失ってしまう。


完全に孤立。
巨木が突出したといってもまるで龍のようにうねって生えており、森になったというよりは迷路になった感じだ。
まったく先が見えない。


「こ、これは・・・・」

「なのはママ・・・みんなは?」

「大丈夫。みんな強いし、ママも強いから」

「大丈夫?」

「大丈夫。絶対に連れて行かせないから!!」



それはなのはも同じだった。
ヴィヴィオから引き離されることはなかったが、完全に孤立した状況。


しかも、先が見えない。



あちらからは砲撃を放ってもかまわないが、なのはが砲撃を撃てば最悪仲間にも当たる。


「やっぱりまずい・・・ね。どうしよっか?」

「とりあえず逃げるー!」

「だね・・・・士さんが上を開けてくれたのは好都合・・・・」


ドォウ!!!



が、そこからなのはが空へと飛ぼうとし身体が浮いたその瞬間、今までいた場所に桜色の砲撃が襲いかかった。

そしてその砲撃は、なのはの片足を掠っていき、彼女の体制を大きく崩した。


「づッッ!?・・・ッァがッ!!・・・ハ・・・・」

「ママ!!」


これから上昇しよう加速しかけていたところにそれだ。ヴィヴィオをかばったために、なのはが背中から巨木に落ちていき、地面に倒れて呼吸が止まる。


倒れたなのはの目には、木々の間に空いた大きな穴の中を、ブロッサムアンデットが悠々と歩いてくる姿が映った。



「貴様に上空へと飛ばす隙は与えない。この状況では砲撃は打ちたくても撃てまい?まあこれなら」


ギィィィィイイイイイ・・・・!!!!


「お仲間はお前さんの砲撃と思うかもな!!!」


ドンッッ!!!



「ダメェッ!!」

「ヴィヴィオッ!!」



ブロッサムアンデットの放った巨大なエネルギー球体が、倒れるなのはに向かって打ち出された。
が、その前に立ったのはこともあろうかヴィヴィオだった。


癇癪を起したかのような否定の声を上げ、向かってくる球体に、防ぐかのように両手を突き出ると、ヴィヴィオの手の先から七色の魔力が噴き出してその球体を、まるで最初からなかったかのように霧散させてしまった。



「・・・・・おぉ」

「なのはママに・・・これ以上ひどいことしないで!!!」

「では貴女に御同行願おう!!素晴らしき聖王の力を持ちし少女よ!!」

「ヤダ!!!」


ヴィヴィオが迫ってくるブロッサムアンデットに向かって、一切臆することなくそう叫ぶ。

そこに宿るは強固な意志。
自分は絶対にあきらめない。


守られてばかりはいやだから。



しかし、その意志もむなしく




「げホッ・・・」

「小さな体でよく頑張って抵抗した。さすがだ」

「ヴィヴィオ!!!」



ブロッサムアンデットの肩にヴィヴィオが担がれ、それを止めようとなのはが立ちあがってレイジングハートを向けた。
しかし、被弾した片足はまともに機能しておらず、酸素を一気に吐き出したからかまだ腕も震えている。


「その砲撃もいいが・・・当たるのか?外れれば仲間に当たるぞ?」

「ッッ・・・」



満身創痍で構えるなのはだが、それにブロッサムアンデットは特に警戒もしない。
撃ってくるはずはないと高をくくっているのだ。


そして、それは正しい。



いま、この空間での非殺傷設定はつけられない。訓練場がこのような状態では、作動させるのは無理だ。
万が一仲間やヴィヴィオに当たっては確実に怪我をさせる。

無論、砲撃に設定をつけることも可能だが、そんな設定では不死生物であるこの敵に勝てるわけもないのだ。



「では、な」

「行か・・・・せない!!!」



ヴィヴィオを抱えて去ろうとするブロッサムアンデットを飛び越すようにして、なのはが跳躍。その真上から砲撃を放ってピンポイントでその脳天を狙った。


放たれる細い砲撃。
着地もなままならず、地面に落ちるなのは。


しかし、ブロッサムアンデットはその真上からの砲撃を特に弾くでもなく、直撃したうえで耐えきっていた。


「もう少ししっかりと腰を据えて撃ってもらいたいものだ・・・・」

「!・・・・あ・・・あぁ・・・・あァァァァァァァアアアアアアアあ!!!レイジングハート!!!」

《OK.Blaster 3.Open Wing!!》



レイジングハートの応答と共にビットが三つ射出され、なのはの周りに展開される。
その各々に魔力が充填され、さらに周囲の魔力も根こそぎかき集めての集束が始まった。


「開け、翼!!」


バサァ!!


そして、レイジングハートからは翼の形をした魔力が形成され、多大な反動を噴き出していた。

それを見て、ブロッサムアンデットも右腕を突き出してその前に桜の花びらを溜め始める。
その数は今までの中で一番大きい。


なのはが集束している間に集まった花びらはすでに押し固められ、直径はすでにブロッサムアンデットよりも大きく、その姿を隠してしまうほど。
そして、この大きさでありながら、これはすでに圧縮されたものなのだというのだから恐ろしい。



だがしかし、それを前にしてもなのはは一切引かずに叫んだ。



「もう奪わせない!!私の目の前から、大切な人が奪われるなんて、絶対にさせない!!!」



あのときは救えなかった。
私たちの目の前で、あの人は消えてしまった。

私たちには何もできなかった。


もうあんなのはいやなんだ。
絶対に救ってみせるんだ。


救えるものを、根こそぎ全部!!!!
あなたにもらった、この力で!!!



「スタァライト――――!!!!」

《STER LIGHT BREAKER》

「ブレイカァァァァァァァアアアアアアアアあああああああああああああ!!!!」



「超圧縮、桜撃砲(おうげきほう)!!!」



ゴォォ!!キュボッ!!・・・・・・ドゴォォォォァァァァアアアアアアア!!!



ビットから放たれた者も合わせ、なのはから放たれた砲撃計四本が、ブロッサムアンデットに向かって伸びていく。

それに対してブロッサムアンデットのため込んだ球体からはいくつもの弾丸がはじけて向かい、うねうねと様々な軌道を描いて向かっていった。



「あァァァアアアアアアアアあ!!!」



ドンドンドンドンドンッッッ!!!



砲撃と弾丸がぶつかり合い、次々と砲撃の方が消されていく。



そして・・・・・




「が・・・は・・・・」

「強力だな。まさかこちらの弾丸が二発しか届かなかったとは」



地面になのはが倒れ、ブロッサムアンデットがその姿を見てもう一度腕を向けた。
そして、その先端にエネルギーが集まり、砲撃が放たれ・・・・


「危ない!!!」



それはなのはに命中しなかった。

倒れてしまったなのはを、長岡が走りこんできて抱え込みながら転がって回避したのだ。

しかし、それを見てあきらめるわけもない。
長岡も処分しとかないと面倒になる人間だ。ここでやれるのならばやっておいてしまいたい。


そして再びブロッサムアンデットが砲撃を構え、その右手から撃ち放つ。



ドンッ!!という爆炎と爆音が響き、長岡となのはの姿が消えた。

しかし



「ガウワウ!!!」

「む?」


その煙の向こうから、凩が飛び出してきてブロッサムアンデットに向かって噛みついてきたのだ。
みると、全身の毛が妙に焦げ、血も滴り落ちている。

煙の向こうに二人の気配があるところをみると、どうやらこいつがかばって、そのまま攻撃してきたのだろう。


「邪魔」

「ギャう!」


しかし、その凩を適当な感じで腕をふるって叩き落とし、空いた天井からを空を見上げるブロッサムアンデット。


「そろそろ退却か・・・・これ以上固執してはほかの戦士に狙われかねんな」



そう言って、ブロッサムアンデットが巨大な幹の上に飛び移っていき、地上へと出る。


また一人、奪われてしまったのだ。






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「おいおいおいおい!!「EARTH」から火が上がってんぞ!!」

「だーかーら、そう連絡で言われてたじゃない先輩!」

「僕らも急ごう!!」

「よっしゃ!!」


「なにか・・・いやな予感がしますねぇ・・・・」



デンライナー内部。
「EARTH」上空を走ってやってきたそれの乗車車両で、野上良太郎とイマジンたちがこれから参戦しようと意気込んでいた。

隣にもゼロライナーが走ってきている。



バチッ!!



「アダッ!?」

「ど、どうしたのモモタロス!?」

「わかんねぇ・・・・扉に触ったらバチッて言いやがった!!」



飛び降りてでも早く到着し、下の皆を助けようと出ようとして、扉に手をかけたモモタロスがいきなり走った電流にたじろいでしまう。

その状況に、良太郎がどうしたのかと声をかけた。


「一体何が・・・・(ババッッッッ!!)うわっ!?」



しかし、そう疑問に思った瞬間、外からのであろう電撃によって、デンライナーが揺れ所々から火が上がる。


デンライナーには乗車車両と戦闘車両がある。
戦闘車両はかなり頑丈なのだが、乗車車両はそうでもない。相手の強さにもよるが、簡単に破壊されてしまいそうな代物だ。


そこに襲いかかってきたのは・・・・・・





「やっと出てきたかデンライナー」


地上に、一体の黒い影が立っている。
その影は片腕を上空のデンライナーに向かってかざし、なおも電撃を放ち続けている。


がたがたと揺れながら走って何とか着地しようとするデンライナー。
右から左へと上空を走っていくが、こいつの電撃はそれも追っていく。


「美琴嬢が目覚めたとき対処できるのは私だけなのでな。チャッチャと終わらせて私は帰らせてもらいたい」




エレクトリックエェルアンデット




そいつが、着地して炎と火花を上げるデンライナーに向かって悠々と歩いていく。


狙うは十人の少女、最後の一人。




未来の特異点だ。





to be continued

 
 

 
後書き

今回は侵食された場での戦いでした!!



にしても士は助太刀に来れたのはいいけど結果的に逃げ道を与えてしまったようなものだと読みなおして思いました。
ディケイドとは一体何だったのか・・・・

愛紗と星、さらには長岡さん、最後には凩まで活躍したのに・・・・


蒔風
「さすが破壊者だ」



鞭ほどではないがしなる剣、って、実際結構厄介だと思うんですよね。
イメージとしてはただのロッドに近い感じですかね。先端は細いですけど。


そして、奪われるヴィヴィオ。


蒔風
「ウナギはやっと再登場か」

ええ。
美琴だってきっと何度か意識は取り戻すはず。

その時抑え込めるのはそれ以上の力を持ったこいつだけですから、離れられなかったんでしょう。


蒔風
「で、気絶させてから来て、目が覚める前に帰るつもりか」

らしいね。
どうする電王!?


蒔風
「次回、敗北」


ではまた次回






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