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世界をめぐる、銀白の翼

作者:BTOKIJIN
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第三章 X《クロス》
  捜査


「これで十一件目・・・・」

「ですね。ではミッドに?」

「ええ、そこで協力者とも合流するわ」



時空管理局本局転送ポート



そこで執務官のティアナ・ランスターと、その補佐ルネッサ・マグナスが打ち合わせをしていた。

彼女が追っている事件は、次元世界における連続放火殺人事件。
一つ目の世界ではフォルスで六件、二つ目はヴァイゼンで四件、そして、今回三件目はついに第一世界ミッドチルダの地上にやってきた。




その被害者――主だった死者は、すべて遺跡発掘などの学者たち。
しかも、盗掘疑惑の掛けられていた者たちばかり。


犯人の姿はすでに掴んでおり、その名を「マリアージュ」と呼ばれていた。



が、被害者の死因は焼死ではなく、のどを引き裂いたことによる失血死だ。
しかも、傷の方向からして、明らかに自らの手によって。



だが・・・・



「一件前の事件は確か鋭利な―――ナイフではない何かに引き裂かれていましたよね?」

「そう、だからわからないの・・・・目撃情報では、確かにマリアージュは剣を持っているわ。でもあの剣でできる切り傷ではないし、今までのやり方とは違うのも気になる・・・」



そう言いながら、どうやらポートの準備ができたらしく、二人が乗って転送される。



行き先は、ミッドチルダ。
まずはそこで、現地の捜査官との合流だ。




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「ギンガさん!!久しぶりです!!」

「久しぶり、と言っても、最後にあってからまだ一ヶ月もたってないけどね」


ミッドに到着したティアナが向かったのは、ミッドでの放火事件を担当する陸士108部隊。
そこで合流した現地の捜査官は、なんの偶然か親友の姉、ギンガ・ナカジマだった。

付き合いの長い二人だ。
こうして会えば、否応にもテンションは上がる。


しかし、ルネッサがジトーーー、と見てきているのに気づき、コホンと咳払いして紹介した。



「ルネ、こちらはギンガ・ナカジマ捜査官。私の親友のお姉さんよ。で、ギンガさん、こっちが私の補佐をしてくれている、ルネッサ・マグナス執務官補佐です」

「よろしくね」


「はい。二人はお知り合いだったんですか?」

「そうねー、かれこれ付き合いとしては五年以上かしら?」


と、まあそんな自己紹介はともかくとして、今は事件である。



そちらの打ち合わせを始めて行った。





「事件の犯人は?」

「現場に駆け付けた隊員からの報告から、マリアージュで間違いないそうよ」

「その隊員の話を聞きたいのですが・・・・」


「駄目よ。駆けつけたのは五人だったんだけど、そのうち三人が重体、二人が意識不明のまま」

「そう・・・ですか・・・」



そうしてその後も打ち合わせをして言っていると、ふとルネが思い出したように質問した。



「あの・・・・そういえばほかにも協力者がいるようなことをおっしゃっていたような気がするのですが・・・・」

「あ・・・・そういえば理樹さんたちはどこにいるんですか?こっち来ることは連絡していたので、多分来てるはずなんですが・・・」



「え?あ、ああ・・・あの人たちは・・・・」



「さぁーーーみんな!!これからみんなを守る正義の味方の登場だーーー!!!」

『『わーーーーーーーーーーーー!!!』』


と、そこに司会のお兄さんのような声と、それを聞いてパチパチと拍手する小学生くらいの子供たちの歓声が聞こえてきた。



「ギンガさん、あれは・・・・」

「どうやら、低学年生の見学のようですね。こういったデモンストレーションもするんですか?」

「そうね。やっぱり、この仕事のこと、もっと知ってもらいたいからね」




どうやらそれは防災課による見学会で、そこで実際の隊員と話をしようと言う催しのようだった。
それはいい。しかし、ティアナの視線はそのイベントにではなく・・・・



「あれ、恭介さんじゃないですか?」


そのステージに立ち、マイクを(小指を立てて)握っている青年に向いていた。




「じゃあ呼んでみよう!!せーの!!」

「「「ナカジマさーーーーーーん!!!」」」



「そしてーーー!?」

「「「リトルバスターズーーーーーー!!!」」」




ドーーーン!!



「スバル・ナカジマ防災師長と!!」

「「「「リトルバスターズだ!!!」」」」


と、何やら背後に爆発を起こして登場したのはスバルとリトルバスターズ初期メンバーだ。

というか、もはや何でもありである、この集団。


「ヒーローの登場には爆発・・・・・これが正義だ」

「おうよ。謙吾っち、今日は熱くいこうぜ」

「そんなことよりもクチャクチャハズいぞッ!!」

「恭介・・・・行き当たりばったり過ぎるよ・・・」



「わ、私もびっくりで・・・って真人さん!?背中燃えてますよ!?」

「おう!!燃えるように熱い背中の筋肉だぜ!!」

「違います!!爆発の火が燃え移ってますって!!!」


「ん?・・・・おぅぁお!?あっつぃーーーーーーーーーー!!!!!」


と、ステージの上で体を張った漫才をする真人。
恐ろしい男である。

と、言うか防災課のステージで火事を起こしていいのだろうか?



「ふぅーーー、危なかったぜ。まさか俺の筋肉がついに炎を上げる時が来るとは思わなかった・・・」

「真人、それは違うよ・・・」

「私たちは日々!みなさんの平和と安全を守って訓練を繰り返し、危険な場所にいる人を安全な場所にまで・・・」



「だ、大丈夫なのかしら・・・?」

「あんなんでも子供受けはいいみたいなのよねぇ・・・・」



大きな汗を流しながら、ティアナが唖然とし、ギンガがあはは、と困っているのか呆れているのかわからないように笑った。





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「ごめんごめん!!イベントがあるって聞いてね!!楽しそうだからやってきちゃったよ!!」

「そこに楽しそうなことがあるなら、首を突っ込むのはリトルバスターズの掟だからな」



イベントを終え、ようやっとティアナと合流して事件の捜査に入りだしたメンバー。

ちなみに、ここにきているのは初期メンバー・・・つまりは理樹、恭介、真人、謙吾、鈴の五人だけだ。
残りのメンバーは特に召集されていない。


「全員じゃないんですね」

「うん。でもほ後方支援って感じでいてくれるから大丈夫だよ」

『まかせてよー』

『がんばるのですっ!』

『ティアナ君、今度おねーさんとクロスシフトしないかい?』

『姉御、エロいっす』

『・・・・ぽっ』



「来ケ谷さんのが気になるけど・・・ありがとね」

「で、敵はマリアージュだっけ?」


「そう、目的も放火方法も不明。ただわかっているのは、発掘学者、それも犯罪者スレスレの人たちを狙っているということよ」




そんなこんなで、とりあえず事件の現状を説明しているティアナと、それを聞く理樹。



と、そこに突撃してくる一人の少女がいた。




「ティーーーーーーーーアーーーーーーーーーーーーー!!!!!」

「え?スバ・・・オフゥ!?」


ドスッ!




そんな音がして、ティアナに突っ込んで来たのは、さっきまでステージではしゃいでいたスバル・ナカジマその人だ。
床に倒れるティアナ、のしかかるスバル。


「ひっさしぶり!!事件か何か?」

「突っ込んでくるのやめなさいよ!!」

「えーーー?だってぇーーーー」

「だっても何もない!!」



であってさっそくそんなド突き漫才を繰り広げる二人だが、そこにギンガが割って入ってやめさせた。


「ほらほら、事件なんでしょ?せっかく理樹さんたちも来たって言うのに、恥ずかしいところ見せるんじゃありません」

「「は、はい・・・」」



そうして話していると、こっちでの拠点はどこにしようか、とルネが聞いてきた。

ティアナはホテルでもいいというのだが、そこでスバルは自分の部屋でもいいよと提案してきてくれたのでティアナはそっちに。
別拠点を構えるといったルネッサはそのままホテルに向かい、リトルバスターズの面々は・・・・


「僕らは乗ってきた船にいるよ」

「どの船ですか?港は?」


その質問に、理樹はうーーーん、と声を出して、ニコリと笑って口に人差し指を当てた。


「「船」というかなんというか・・・・秘密だね」

「え?でもそれじゃ・・・」

「大丈夫。いざとなったら船ごと行くから」


「え?」




と、そこで理樹はこの話を打ち切り、これからどうするのかを聞いた。

どうやらティアナはこれからこっちでの現場検証に向かうそうだ。
荷物はスバルが「まっかせて!!」と張り切っているので、彼女が帰宅する時に一緒に持って行ってもらうことにした。
どうせ帰りは遅くなる。



そうして、ティアナ、ギンガと共に理樹と鈴が手伝いに行って、ルネッサは建物に入って資料をまとめに行った。



残されたのは、スバル、恭介、真人、謙吾。

と、そこで不意に真人がスバルに話しかけた。




「なあスバルっち」

「なんですか?真人さん」


「おまえらって同じ部隊にいたんだよな?」

「そうですよー。ティアがいて、私がいて・・・で、うちの部隊にヘリパイのアルト、さらにギン姉」

「なんだ、ほとんどそろってんじゃねェか」

「そうなんですよ!!エリオとキャロも呼んで来れば・・・・」




そんな世間話のような話をしていく二人だが、恭介と謙吾が驚愕に包まれていた。



「真人が・・・・筋肉以外の会話をしているだと・・・!?」

「しかもまともに・・・これは大変な事件になりそうだ・・・・・!!!」




失礼な奴らである。
しかし、この事件が大変なものになるのは正しい予見だった。






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「へいレディ。俺に依頼って言うのは・・・・いったい、なんなんだい?」

「あなたなら、依頼人の依頼を必ず完遂すると聞いてやってきました。仮面ライダー」



「え?」

「へえ・・・」




「私を、連れて行ってください。五体満足な状態で、化け物の蠢くその最深部まで」







to be continue






★☆★☆★






後書き






 
 

 
後書き


蒔風
「今回はティアナと理樹たちの合流シーンだな」


ほとんど原作と変わらないからかなり難産だった。

蒔風
「まあなーー。ここはあのシーンで、そっからでーす・・・とか言ったら読者に張ったおされるもんな」


それに内容知らない人もいらっしゃる。
と、なると簡単には書かないとまずい。

難しいね。



蒔風
「そして最後のは?あれは翔太郎かね?」


そうです。
風都の探偵、左翔太郎です。フィリップも一言だけ言葉を発してましたね。


蒔風
「依頼人は・・・女か?」



ええそうですね。
ちなみにオリキャラです。と、いうことは当然キーマン・・・この場合はキーウーマンですね。



蒔風
「なるほど・・・さらにキャラを絡めていくんだな」


そのとおり!!
ちなみにこのキャラ、名前に困ったので友人(相手はどう思ってるか知りませんが)の名前を少しもじりました。

蒔風
「許可は取ったのか?」

大丈夫だ。問題ない








蒔風
「次回、復活の不死生物とは一体?」


ではまた次回

 
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