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Blue Rose

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第五十話 入試テストその三

「どうもね」
「うちの法学部から司法試験合格する人も多いのよ」
「司法試験ね」
「それも興味ないのね」
「ええ、本当に」
「興味がないなら仕方ないわね」
「受けようって少しだけでも思ったことも」 
 そうした感情もというのだ。
「なかったわ」
「そうなのね」
「だから受けないの」
「文学部に行くのね」
「それで資格も取るわ」
「学校の先生とか学芸員とか図書館の書士さんとか」
「色々取るわ」
 そうするというのだ。
「そう考えているわ」
「じゃあそうしてね、合格して入学出来たら」
「ええ、そうするわ。若し落ちても」
 優花はこの場合を自分から言った、姉に言わせる前に自分から言った方がいいと思ってそうしたのだ。
「また受けるから」
「冬に」
「そうするから」
「文学部受けるのね」
「そうするわ」
 入試先は変わらないというのだ。
「やっぱりね」
「そうなのね」
「ただ、受験に落ちたら」 
 冬のそれもというのだ。
「どうしようかしら」
「他の大学も受けるでしょ」
「こっちのね」
「じゃあ多分ね」
「神戸でね」
 大学の時はとだ、優花は答えた。
「過ごせるわね」
「そうね」
「ええ、じゃあ一緒に住めるわね」
「そうね、あと私前に言ったけれど」
「結婚ね」
「結婚することになると思うわ」
「私が大学生の間に」
 優花も言った。
「そうなるのね」
「そうなると思うわ」
「そう、姉さんも結婚するの」
「三人で住みましょう、いい人だから」
 優子は結婚するその相手のことも話した。
「安心してね」
「そうなのね」
「お酒かなり飲んだらすぐに寝る人だけれど」 
 それでもというのだ。
「いい人よ」
「お酒飲んで寝るのは悪いことじゃないでしょ」
「それはそうだけれど、穏やかで優しくてね」
「いい人なのね」
「だから今度紹介するわね」
「そうしてくれるのね」
「本当に一緒に住むことになるから」
 だからこそというのだ。
「紹介するわね」
「その時も楽しみにしていいのね」
「そうしていてね」
 実際にとだ、優子は妹に話した。
「そのことも」
「わかったわ」
「そして貴女もね」
「大学に入って」
「就職して結婚して」
 そしてというのだ。 
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