英雄伝説~灰の軌跡~
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第14話
~パンダグリュエル・格納庫~
「粉々になりなぁっ!!」
ヴァルカンは自分に向かってきたレンを近寄らせない為にガトリング砲で広範囲の敵を攻撃するクラフト―――ドレッドバスターをレンに放ち
「!うふふ、死んじゃえ♪」
怒涛の銃撃を一瞬で側面に跳躍して回避したレンは大鎌を投擲するクラフト――――カラミティスロウをヴァルカン目がけて放った。
「喰らうかよっ!こいつで痺れろっ!!」
襲い掛かる大鎌を見たヴァルカンは側面に跳躍して回避した後小さな爆弾をレン目がけて投擲した。
「クスクス、無駄よ。」
自分に投擲された爆弾を回避する為にレンは無詠唱で転移魔術を発動してその場から消え
「何っ!?」
レンが突然消えた事にヴァルカンが驚いたその時ヴァルカンの背後に現れたレンがヴァルカンに回避されて自身の元に戻ろうとした大鎌を回収し、そのままヴァルカンの背後から強襲した!
「えいっ!!」
「!!クッ……!」
背後からの強襲に直前に気づいたヴァルカンは前方に大きく跳躍してレンの奇襲攻撃を回避した後レン目がけてガトリング砲で銃撃を放ったがレンは大鎌を振るって銃撃を全て防いだ。
「大地の槍よ、貫け―――豪破岩槍撃!!」
銃撃を防ぎ終えたレンは素早い詠唱で魔術を発動し、レンが発動した魔術によってヴァルカンの地面から無数の岩の槍が発生し、ヴァルカンを襲った!
「チッ……グッ……!?」
突然発生した岩の槍に驚いたヴァルカンは回避する為に側面に跳躍したが、回避が遅れた為岩の槍によるダメージを受けてしまった。
「エニグマ駆動………――――罪人を裁く審判の雷よ、降り注げ―――審判の轟雷!!」
続けてレンは戦術オーブメントを駆動させた後魔術を発動してヴァルカンの上空から雷の雨を降り注がせ
「うおおおおおお……っ!?」
上空から降り注ぐ雷の雨をヴァルカンは必死に回避していた。
「クスクス、逃がさないわよ……ッ!」
「グッ!?か、身体が引き寄せられる……っ!?」
ヴァルカンが回避を終えるとその時を待っていたかのようにレンは魔力による重力場を発生させてヴァルカンを引き寄せ
「この……させるかっ!」
レンの魔術によって引き寄せられたヴァルカンは再びガトリング砲でレンに銃撃を放った。
「無駄、無駄♪」
しかしレンは一瞬で片手で簡易結界を展開して銃撃を防ぎ
「紅き炎よ、全てを焼き尽くしなさい―――クリムゾンレイ!!」
「ぐああああああああっ!?」
続けて駆動を終えた戦術オーブメントでアーツを発動すると、ヴァルカンの上空から超高熱のレーザーが襲い掛かり、ヴァルカンに大ダメージを与えた!
「クソッ……こんな終わり方、俺は絶対に認めねぇ!おおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!」
アーツが終わるとヴァルカンは唇を噛みしめてレンを睨んだ後戦場の叫びと共に闘気を纏い、身体能力を上昇させるクラフト―――ウォークライで自身を強化した!
「戦場の叫び(ウォークライ)……うふふ、以前ランディお兄さん――――”闘神の息子”と一緒に戦う機会があったけど。その時にランディお兄さんが見せてくれた戦場の叫び(ウォークライ)と比べたらイマイチねぇ?」
「クク……まさかあんな”化物”とも面識があるとはな。確かに俺は”闘神の息子”みたいな”化物”と比べたら、下に見えるだろうなぁ。だが……俺の”焔”を本気にさせたからには、覚悟はできているんだろうなあっ!」
レンの評価を聞いて凶悪な笑みを浮かべたヴァルカンは咆哮を上げてレンを睨んだ後大技の構えをした。
「跡形もなく吹き飛ばしてやるっ!!うおおおおおおおおお―――――ッ!!」
ヴァルカンは大技を放つ為にバルカン砲に凄まじいエネルギーを溜め込んだ。しかし―――
「うふふ、わざわざ大技を受けてあげる義理はないわよ♪」
「な――――」
レンは子供とは思えない驚異的な身体能力で一瞬でヴァルカンに詰め寄り
「せーのっ!!」
「なあっ!?ぐおおおおおおおっ!?」
思いっきり振りかぶった大鎌をバルカン砲に叩きつけた!レンのクラフト―――パワフルスイングによってバルカン砲は真っ二つになると共に誘爆を起こし、その瞬間レンは大きく後ろに跳躍して爆発を間一髪で回避し、バルカン砲を持っていたヴァルカンは爆発に巻き込まれた!
「グウ…………野郎……!やってくれやがったな……!」
爆発の煙が晴れるとまだ無事な様子のヴァルカンが真っ二つにわれて使い物にならなくなったバルカン砲を片手に持ってレンを睨んだが
「クスクス、まだ終わらないわよ♪」
「グッ!?か、身体が……!?」
レンは研ぎ澄まされた殺意の冷徹な視線でヴァルカンの動きを一瞬で止め、レンのクラフト―――魔眼をその身に受けたヴァルカンは呻いた。
「うふふ、まずは逃げられないようにしないとね♪」
「グギャアアアアアアア―――――ッ!?」
魔眼によって動きを封じ込められたヴァルカンに詰め寄ったレンは大鎌を振るってヴァルカンの足を斬り落とし、両足を斬り落とされたヴァルカンは斬り落とされた部分から大量の血を噴出しながら地面に叩き落された!
「クスクス、それじゃあそろそろ”西ゼムリア通商会議”で”六銃士”に殺された”G”とノックス拘置所で自害した貴方の部下達の元に送ってあげる♪」
「なっ、”G”の旦那が殺されただと……っ!?どういう事だ……!”G”の旦那は自爆したって話だぞ!」
全身に膨大な魔力を纏って凶悪な笑みを浮かべたレンの話を聞いて驚いたヴァルカンはレンを睨んだ。
「クスクス、冥途の土産に特別に教えてあげる♪”西ゼムリア通商会議”で”鉄血宰相”の暗殺を失敗した帝国解放戦線幹部”G”がクロスベル警察に追い詰められて、最後は地下水道に飛び込んで自爆したって話は”六銃士”による自分達の敵対勢力を必要以上に作らない為の情報操作よ。Gの本当の最後は”六銃士”の一人―――”微笑みの剣妃”に両腕を斬り落とされた挙句心臓を貫かれて、最後は自分達の襲撃が”六銃士”に利用された事を教えられて”無念”って言葉を口にして首を刈り取られたそうよ♪」
「!!!」
レンの答えを聞いたヴァルカンは目を見開き
「炎よ!氷よ!雷よ!大地よ!光よ!闇よ!そして無よ!今ここに全て具現せよ!」
ヴァルカンに衝撃の事実を語ったレンが詠唱を終えると、レンの背後に様々な属性の武器達が召喚された!
「畜生……畜生……ッ!こんなふざけた終わりが俺の最後だって言うのかよ……!C!どうか俺達の無念を晴らしてくれ……っ!」
「さあ!お茶会の始まりよ!虹の門!!」
ヴァルカンが悔し涙を流しながら無念を叫んだその時レンの言葉を合図に武器達は一斉にヴァルカンに襲い掛かった!
「ぐああああああああああぁぁぁぁぁぁ――――ッ!?」
全身を武器に貫かれたヴァルカンは悲鳴を上げ
「うふふ………これで終わりよっ!!」
レンは最後に指を鳴らして炎、冷却、雷、地、暗黒、神聖、純粋が全て混ざった大爆発を起こしてヴァルカンを塵も残さず消し飛ばした!
「クスクス、仲間の無残な最後を知った”C”はどういう反応をするのか、ちょっとだけ見たかったわ♪」
Sクラフトを放ち終えたレンは大鎌をしまって小悪魔な笑みを浮かべてある人物の顔を思い浮かべた。
「私の炎に悶えなさい!―――ハアッ!!」
スカーレットは自分達にむかってきたエリゼ達に先制攻撃を叩き込むために炎を宿した法剣で薙ぎ払う攻撃―――フレイムスラッシュを放ったが
「光よ、悪を斬り裂け―――昇閃!!」
「ッ!?キャッ!?」
自身の得物である聖剣に神聖魔力を纏わせたメサイアの一撃によって法剣に宿った炎は消し飛ばされ、更に華奢な見た目とは裏腹のメサイアの一撃の予想以上の重さに対抗できなかったスカーレットはふっ飛ばされた。
「七色の光の矢よ―――プリズミックミサイル!!」
「チッ……!―――邪魔よっ!!」
メサイアに続くように放たれたセレーネの魔術によって発生した虹色の光の矢が自分に向かってくるのを見たスカーレットは空中で受け身を取って地面に着地した後、襲い掛かる光の矢を側面に跳躍して回避してセレーネ目がけて暗黒の闘気を纏った法剣を伸ばすクラフト―――ダークフェンサーで反撃した。
「させません!」
「なっ!?一体どこで”法剣”を……!?」
しかしエリゼが連接剣を伸長させてスカーレットが放ったクラフトを相殺し、クラフトを相殺され、更に自分と似た得物を扱っている事に驚いたスカーレットは唇を噛みしめてエリゼを睨んだ。
「大地の精霊達よ―――豪破岩槍撃!!」
「!!」
その時後方で魔術の詠唱をしていたリザイラが魔術を発動し、リザイラの魔術によって地面から突然現れた岩の槍に気づいたスカーレットは間一髪で回避した。
「ふふふ、まだ始まったばかりですよ?エニグマ駆動―――フォトンシュート!!」
自分が放った魔術が回避される事を予め予測していたリザイラは続けて魔術の詠唱と共に駆動させていた戦術オーブメントでアーツを発動して圧縮した光の球体をスカーレット目がけて放ち
「ハアッ!!」
「ふふふ、これは避けられますか?雷の精霊たちよ、我が呼びかけに応えなさい―――二つ回廊の轟雷!!」
「アアアアアアァァァ―――ッ!?」
スカーレットが自分が放ったアーツを武器を振るって無効化すると、その隙を逃さないかのようにさらに魔術を発動した。するとスカーレットの周囲の空間が歪むと共に凄まじい電撃の爆発が起こり、電撃の爆発を受けてしまったスカーレットは大ダメージを受けると共に悲鳴を上げた。
「聖なる水よ、奔流となり、我が仇名す者達に裁きを――――リ・カルナシオン!エニグマ駆動―――ハイドロカノン!!」
「あぐっ!?」
リザイラの魔術が終わるとリザイラの魔術でスカーレットが苦しんでいる間に魔術の詠唱と戦術オーブメントの駆動を終えたセレーネが魔術とアーツを発動した。するとスカーレットの前方からはアーツによる強烈な威力の水流が、足元からは水のエネルギーが吹き上がってスカーレットにダメージを与えると共に怯ませ
「落ちよ、浄化の雷よ―――救世の聖雷!エニグマ駆動―――スパークダイン!!」
「アアアアアアアァァァァ――――ッ!?」
セレーネの魔術とアーツが発動するとセレーネと戦術リンクを結んでいるエリゼが追撃の準備をしていた魔術とアーツを発動させ、魔術とアーツによる2種類の雷を受けたスカーレットはセレーネの魔術とアーツによって全身がずぶ濡れになっていた為感電した。
「闘技――――虎口一閃!!」
「キャアッ!?」
そして感電している影響で動きが鈍いスカーレットの隙を逃さないかのようにメサイアは目にも止まらぬ速さで一閃して複数の斬撃を与えて追撃し
「吹き飛びなさい―――虚空の迅風!!」
「カハッ!?」
メサイアがスカーレットにダメージを与えるとメサイアと戦術リンクを結んでいるリザイラが連携して魔力風をスカーレットに叩き込んでスカーレットを吹き飛ばして壁に叩き付けた!
「―――これで止めです!セレーネ、準備はいい!?」
「はい、エリゼお姉様!」
そしてスカーレットに止めを刺す為にエリゼとセレーネは互いに視線を交わして頷いた後同時に詠唱をした。
「「天地に散りし白き煌華よ、運命に従い敵を滅せよ!」」
二人が詠唱をしているとスカーレットの頭上に巨大な魔方陣が発生し
「「フォーチューン・アーク―――――ッ!!」」
二人が詠唱を完全に終えると魔方陣から無数の光の雨がスカーレット目がけて降り注ぎ、浄化の光はスカーレットを焼き尽くした!
「ああああああああああああああああああっ!?フ、フフッ……まさか浄化の光が……私の最後だなんて……ね……納得いかない最後だけど……教会で得た力を……テロに活用していた私にはお似合いの最後……ね……さようなら、C……………………」
二人が発動した浄化の光を降り注がせる協力技―――フォーチューン・アークを受けた事によって全身黒こげになったスカーレットは皮肉気な笑みを浮かべて絶命して地面に倒れた!
「フフ、見切れますか?」
自分に向かってきたアイドスに対しデュバリィは分け身達を作ってアイドスを包囲し
「幻影剣!!」
分け身達と共に一斉にアイドスに襲い掛かった!
「星光―――円舞剣!!」
「キャアッ!?」
対するアイドスは動じることなく星の光を纏った衝撃波の刃を自身の周囲に放ち、衝撃波の刃によってデュバリィの分け身達は消滅し、更にデュバリィ自身もダメージを受けた。
「星光―――地烈斬!!」
続けてアイドスは星の光を纏った高速の斬撃波をデュバリィへと放ち
「!!」
襲い掛かる斬撃波をデュバリィは間一髪で側面に跳躍して回避したが
「”燐の型”奥義―――枢孔紅燐剣!!」
「な―――キャアアアッ!?」
続けて放たれたアイドスの広範囲かつ高速の無数の斬撃波を受けてダメージを受けてしまった。
「グッ!?よくもやりましたわね!ハァァァァ……豪炎剣!!」
ダメージからすぐに立ち直ったデュバリィはアイドス目がけて炎の薙ぎ払いを放ち
「!」
「残影剣!!」
自分の攻撃を後ろに跳躍して回避したアイドスに追撃する為に自分の残身を残しながら猛スピードでアイドスに襲い掛かった。
「……………」
「なっ、私の剣を受け流すなんて……!?」
猛スピードで襲い掛かって来たデュバリィの剣をアイドスは神剣で受け流し、攻撃を受け流されてそのままアイドスを通り過ぎてしまったデュバリィはすぐに振り向いて驚きの表情でアイドスを見つめた。
「貫け―――レイ=ルーン!!」
「なあっ!?」
そしてアイドスの片手から放たれた極太の純粋魔力が凝縮されたレーザー攻撃に驚いたデュバリィは慌てて回避し、レーザーは壁にぶつかった。するとレーザーがぶつかった壁は破壊されると共に艦内に穴が空き、穴が空いた部分からは空の景色が見えていた。
「……………」
アイドスの魔術によって破壊されて空いた艦内の穴を見て、アイドスの魔術の威力の凄まじさに驚いたデュバリィは口をパクパクさせ
「光の炎よ!我が仇名す者に慈悲を!贖罪の聖光焔!!」
「キャアアアアアア――――ッ!?」
その隙に放ったアイドスの高火力の魔術を受けて大ダメージを受けた!
「グッ!?ハア……ハア……何なんですの、貴女は!?”嵐の剣神”の剣技と全く同じ剣技を扱う上、クロチルダ様を軽く超える術まで使うなんて!?」
アイドスの魔術が終わり、大ダメージに表情を歪めたデュバリィは信じられない表情でアイドスを見つめたその時
「星光―――滅鋼斬!!」
「!クッ……!キャアッ!?――――あぐっ!?そ、そんな……”鉄機隊”の筆頭隊士であるこの私がこんな短時間で無力化されるなんて……――――なあっ!?」
星の光を神剣に宿したアイドスが跳躍してデュバリィ目がけて強襲し、アイドスの攻撃を回避する為にデュバリィは後ろに跳躍して回避しようとしたが度重なるダメージによって身体の動きが僅かに遅れた為アイドスの攻撃を完全に回避する事ができず、アイドスの攻撃によって発生した星の光の爆発を受けてふっ飛ばされて壁に叩き付けられ戦闘不能になり、信じられない表情で地面に跪いたが、すぐに周囲を見回すと驚愕の表情で声を上げた。
「みなさん、一気に攻めましょう!」
リィン達と共にルーファスとの戦闘を開始したステラは支援技―――レディーオーダーで自分や仲間達の闘志や魔力を一時的に高めた。
「エニグマ駆動―――メルティライズ!!」
「エニグマ駆動―――クロノドライブ!!」
ステラの支援技には”加速”効果も込められていた為、戦術オーブメントを駆動させていたリィンとベルフェゴールのアーツがそれぞれ駆動時間も大幅に短縮された為通常の駆動時間よりも早く発動し、闘気の自動回復と素早さの上昇の効果がリィン達に付与された。
「光よ――――」
一方ルーファスは騎士剣に光を纏わせてリィン達に突撃して騎士剣を振るった。
「斬!!」
「「「!」」」
ルーファスが放ったクラフト―――アークブレイドに対してリィン達はそれぞれ散開して回避し
「そこっ!」
攻撃を回避してルーファスから距離を取ったステラはライフルを連射して反撃した。
「甘い!」
ステラの反撃に対してルーファスは騎士剣を振るって次々と襲い掛かる銃弾を斬り裂き
「秘技―――裏疾風!!」
「……!」
更に側面から強襲して来たリィンの電光石火の攻撃を見極めて受け流し
「斬!!」
「聖なる盾よ―――守護せよ!!」
強襲攻撃の後に放たれた斬撃波を結界―――― プラチナムシールドを展開して防いだ。
「うふふ、これは耐えらえるかしら?」
「グッ……!?」
しかしベルフェゴールが放った無数の暗黒の魔力弾の魔術――――連射暗黒弾・広範囲を防ぐ術を持っていないルーファスはダメージを受けると共に怯んだ。
「燃え盛れ――――滅!!」
そこにリィンがルーファスに詰め寄って炎の竜を宿した太刀をルーファス目がけて叩き付けた!
「!!クッ……!?」
リィンが放った剣技――――龍炎撃を間一髪で騎士剣で防いだルーファスだったが、リィンの攻撃の威力の凄まじさが騎士剣越しに伝わった為、のけぞってしまった。
「四の型・改―――紅蓮切り!!」
「グアッ!?アークス駆動……!」
のけぞったルーファスの隙を見逃さないかのようにリィンは太刀に魔力の炎を宿してルーファスの背後へと駆け抜けると共に抜刀による炎の斬撃波を叩き付けてダメージを与え、ダメージを受けたルーファスは状況を立て直す為に戦術オーブメントを駆動させたが
「続きます――――シュート!!」
「ガッ!?」
リィンと戦術リンクを結んでいるステラが追撃し、ステラが放った正確無比な射撃で敵の行動を妨害する技―――スナイプシューターによってダメージを受けると共に駆動させていた戦術オーブメントが中断されてしまった。
「深淵の魔槍よ、我が敵を貫け―――死愛の魔槍!!」
そこにベルフェゴールの魔術よって発生した暗黒槍がルーファス目がけて襲い掛かった!
「!クッ………まさかユーシスと同年代の者達が私をここまで追い詰めるとは……これがメンフィルの”力”なのか………!?だが……―――例え相手がいかなる者であろうと私の誇りと信念は揺るがせぬ!行くぞ――――!」
ベルフェゴールが放った魔術を側面に跳躍して回避したルーファスは厳しい表情でリィンとステラを睨んだ後決意の表情になり、”気”を纏わせた拳を突き出そうとしたが
「させるか―――大雪斬!!」
「な―――――ぐああああああああっ!?」
ルーファスの行動を見て”何か”をする事を察知したリィンが跳躍して拳を突きだしているルーファスの腕目がけて太刀を叩き付け、リィンの強襲攻撃によってルーファスの腕は斬られて地面に落ち、片腕を失ったルーファスは斬られた部分から血を流しながら悲鳴を上げて怯んだ。
「「エニグマ駆動―――ダークマター!!」」
そこにステラとベルフェゴールの高圧の締め付け攻撃によって敵の動きを一か所に固めて封じ込めるアーツが発動し、二人のアーツを受けたルーファスは身動きが取れなくなった。
「今よ、ご主人様!」
「止めを!」
「ああ!―――覚悟、ルーファス・アルバレア!!」
そしてベルフェゴールとステラの言葉に力強く頷いたリィンは一瞬でルーファスに詰め寄って太刀でルーファスの胸を貫いた!
「ガハッ!?………バ、バカな………こんな所で……私が果てると……いうのか………………どこで、綿密に練った我が計画が狂って……しまった………申し訳…………ん……オズ……………閣下…………」
リィンの太刀によって胸を貫かれた事によって心臓を破壊されたルーファスは口から大量の血を吐いた後悔しそうな表情で最後の言葉を呟いて絶命して地面に倒れた!
「………………(オズ………閣下……………少し気になるな。後で陛下達に報告するか。)――――貴族連合軍”総参謀”ルーファス・アルバレア、メンフィル帝国軍リフィア皇女親衛隊所属にしてユミル領主の息子、リィン・シュバルツァーが討ち取った!」
戦闘終了後ルーファスが最後に呟いたある言葉が気になったリィンはすぐに気を取り直し、元の姿に戻って太刀を掲げて宣言した。
「な、なななななな……っ!?て、”帝国解放戦線”の幹部達どころかルーファス・アルバレアが……!」
「そ、そんな…………ルーファスさんが………」
アイドスとの戦いによって戦闘不能になっていたデュバリィは混乱した様子でルーファス達の死体を見回し、リィン達の戦いを見守っていたアルフィン皇女は表情を青褪めさせて身体を震わせ
「おのれ―――――ッ!よくもルーファス様を……ッ!貴様だけは絶対に許さん!」
アルフィン皇女を護衛していた貴族連合軍の兵士は激昂して銃剣の銃口をリィンに向け、貴族連合軍の兵士の行動に気づいたリィン達は身構えた。
「させるかよっ!」
「ガッ!?」
しかしその時、何ともう一人の貴族連合軍の兵士が突然銃剣でリィンに銃口を向けていた兵士の喉元を銃剣で貫いた!
「ええっ!?」
「あら。」
突然の貴族連合軍の兵士の行動にセレーネは驚き、レンは目を丸くした。
「き、貴様、一体……何……を……………」
喉元を貫かれた事によって地面に倒れた兵士は信じられない表情で自分の喉元を貫いた貴族連合軍の兵士を見つめながら絶命した!
「クク、可愛い後輩達の大勝利に水を差すんじゃねぇよ。」
「え…………まさか、貴方は……!」
貴族連合軍の兵士の死体を見つめながら呟いたもう一人の貴族連合軍の兵士の声に聞き覚えがあったリィンが信じられない表情で兵士を見つめたその時兵士が被っていた兜を脱ぐと軽そうな雰囲気を纏わせる金髪の青年の顔が現れた!
「よっ、リィン、ステラ。久しぶりだな。」
「フォルデ先輩!?」
「フフ、ルーファス・アルバレア達が追い詰められている中一人だけ笑っていらしてましたから貴族連合軍に潜入しているメンフィル軍の誰かとは思っていましたけど、まさかフォルデ先輩だったなんて驚きました。」
青年に声をかけられたリィンは信じられない表情で声を上げ、ステラは苦笑しながら青年を見つめていた。
「えっと……あの方はお二人のお知り合いなのですか?」
青年と顔見知りの様子のリィンとステラが気になったセレーネはエリゼに訊ねた。
「ええ。――――フォルデ・ヴィント。兄様とステラさんが訓練兵だった頃、直接お二人を指導していたメンフィル帝国軍の正規兵の方よ。―――お久しぶりです、フォルデさん。」
セレーネの疑問にエリゼは青年―――フォルデの事を簡単に説明した後フォルデに会釈した。
「エリゼちゃんも久しぶりだな。そう言えば聞いたぜ、リィン~?エリゼちゃんどころか複数の女の子達を侍らしているそうだな~?いや~、メイド達や同期の女性訓練兵達の熱い視線にも気付かず、娼館に誘ってもエリゼちゃんを理由にして絶対に誘いに乗らなかった奴が成長したね~。もしかしてその娘達が噂のお前の女達か?」
「ちょっ、この非常時に昔の話を持ち出さないで下さい、先輩!それに今はそんな私事に答えている余裕はありません!」
「あらあら、これは良い事を聞いたわね♪」
「ふふふ、やはり昔から天然かつ鈍感だったようですね。」
「ア、アハハ……その方達は幸運と言うべきか、不運と言うべきか、どちらでしょうね……?」
(アハハ……少なくてもエリゼお姉様はご存知だったでしょうね………)
「………………やっぱり、娼館に誘われていたのですね。」
「え、えっと……フォルデ先輩も仰っていたようにリィンさんはエリゼさんの為に一度も誘いにはのらなかったですよ?」
「フフ………」
からかいの表情で口元をニヤニヤして自分を見つめるフォルデの言葉を聞いたリィンは慌てて指摘し、フォルデの話を聞いたベルフェゴールとリザイラは興味ありげな様子を見せ、メサイアと共に苦笑していたセレーネはジト目でリィンを見つめていたエリゼに視線を向けて、ステラはリィンのフォローの為にエリゼにある事を伝え、リィン達の様子をアイドスは微笑ましそうに見守っていた。
「クスクス、”その娘達”と言う事はまさかレンもリィンお兄さんのハーレムの一員に見られているのかしら?―――あら?こちら、レン。あら、パパじゃない。もしかしてそっちも――――」
一方リィン達の様子を面白そうに見ていたレンは通信機の音に気づくと通信を開始し
「ま、お前の事は後で教えてもらうから話を一端置いておいて……敵が後一人残っているのを忘れていないか?」
「!」
「そう言えばすっかり忘れていましたわね……」
「アイドス様との戦闘でかなり疲弊している上この戦力差なら、討ち取るにしても捕えるにしても何の問題もないわ。」
フォルデの指摘に我に返ったリィンはデュバリィを見つめ、セレーネは苦笑し、エリゼは静かな表情で呟いた。
「ググググググ……ッ!敵である私を目の前に呑気に雑談したどころか私の存在を忘れ、”鉄機隊”の筆頭隊士であるこの私相手を『何の問題もない』と言い切る程見下すなんて、絶対に許しませんわ……!」
デュバリィは唇を噛みしめてリィン達を睨み
「そいつをどうするかはお前達に任せるぜ。―――その代わりアルフィン皇女の捕縛の手柄は俺がもらうがな。」
「………ッ!」
リィン達にデュバリィの処遇を任せたフォルデは銃剣をアルフィン皇女に突き付け、銃剣を突き付けられたアルフィン皇女は息を呑んだ。
「ハハ……一本取られました。」
「ふふっ、相手を油断させて裏をかく所も相変わらずですね。」
フォルデの行動にリィンとステラは苦笑し
「クスクス、厄介な相手をレン達に任せてさりげなく手柄をかっさらうなんて、やるじゃない♪――――さてと。”神速”さんだったかしら?貴女達”結社”にとって更に悪い知らせを教えてあげる。さっきパパ達から連絡があってね……”劫炎のマクバーン”、”怪盗紳士ブルブラン”共にパパ達が全員無事で討ち取ったわ。しかも、苦戦せずに二人とも殺したそうよ♪」
通信を終えたレンは感心した様子でフォルデを見つめた後凶悪な笑みを浮かべてデュバリィに凶報を伝えた。
「な、なななななななっ!?No,Ⅹどころか唯一マスターと互角の強さの可能性があったと言われているNo.Ⅰを苦戦せずに討ち取ったなんて……!?」
「うふふ、これでこの艦内で残っている面倒な存在は貴女だけになったわ。―――今の話とさっきの戦いでルーファス・アルバレア達が殺された事で貴女に勝ち目は0、1%もない事は理解したでしょう?大人しく投降する?それとも一矢は報いる覚悟でレン達に無謀にも挑むつもりなのかしら?」
混乱している様子のデュバリィにレンは凶悪な笑みを浮かべて問いかけ
「グググググググ………ッ!」
レンの問いかけに歯を食いしばって自分の絶体絶命な状況を何とかする為に必死に考えていたデュバリィはアイドスとの戦いによって空いた艦内の穴に気づき
「……口惜しいですが、ここは退かせて頂きますわ。今回の戦いによって貴女達メンフィルから受けた敗北と屈辱、必ずや倍にして返してやりますわ!おおおおおおおおお……っ!」
すぐに状況を打開する方法を思いついたデュバリィは冷静な様子で立ち上がってリィン達を睨んで宣言した後穴に飛び込んで戦艦から脱出し
「なっ!?」
「―――逃がしません!」
逃げ場のない空へと脱出したデュバリィの行動にリィンが驚いている中ステラがデュバリィ目がけて銃撃した。
「グッ!?……くっ………」
ステラの追撃によって肩や足を撃ち抜かれたデュバリィは呻き声を上げた後転移装置を使って空から落下しながら消えた。
「まさか空に逃げるなんて……」
「………止めは刺せませんでしたか。」
「ごめんなさい………彼女を逃したのは彼女に止めを刺さなかった上撤退できる場所を作ってしまった私のせいだわ。」
「うふふ、むしろ生かして逃がした方がよかったから、問題ないわ。」
デュバリィが撤退するとセレーネは信じられない表情で呟き、僅かに悔しそうにしているステラと申し訳なさそうな表情をしているアイドスにレンは口元に笑みを浮かべて指摘した。
「?それは何故でしょうか。」
「今回の作戦で”怪盗紳士”どころか”鋼の聖女”と並ぶ”結社最強”の”執行者”を失った事で”蒼の深淵”が結社の計画を中止してエレボニアから手を引く事を考えるかもしれないでしょう?でも、逃がしてあげた”神速”からの仲間の無残な最後を聞いた”蒼の深淵”が大切にしている”蒼の騎士”――――”帝国解放戦線”のリーダーである”C”が聞けば、間違いなくメンフィルに対する復讐心で貴族連合軍から脱退するような事はしないでしょう?そして、自分の騎士であるCが貴族連合軍から抜けない以上”蒼の深淵”も貴族連合軍から脱退する事ができないでしょう?―――加えて”神速”はプライドが高そうに見えたわ。今回の作戦でレン達に相当な屈辱を受けたのだから、その受けた屈辱を返す為に”神速”も貴族連合軍から脱退しない事によって”鋼の聖女”から彼女を預かっている”蒼の深淵”は貴族連合軍から脱退したくてもできない状況になる可能性があるのよ♪」
エリゼの疑問に答えたレンの口から出たレンの悪辣な考えを知ったリィン達は大量の冷や汗をかいて表情を引き攣らせた。
「うふふ、幼い見た目とは裏腹に滅茶苦茶腹黒いわね、あの皇女♪」
「あの調子で成長すれば将来はルイーネ様やフェルアノ様のような女性になるかもしれませんわね……」
ベルフェゴールは興味ありげな表情でレンを見つめ、メサイアは表情を引き攣らせてレンの将来を想像し
「ふふふ、先程の戦いで滅してあげた方が逃亡した騎士や彼女の同胞達への”慈悲”になったのでは?」
「………私も本気でそんな気がしてきたわ………」
静かな笑みを浮かべているリザイラに話をふられたアイドスは頭を抱えて疲れた表情で呟いた。
「ま、何にしても今回の作戦の目的の大半を達成できたから今は自分達の手柄に素直に喜んでおけ。」
「フォルデお兄さんの言う通りね。後の事は他の人達に任せてレン達は一端”モルテニア”に戻りましょう?――――勿論アルフィン皇女も一緒にね?」
フォルデの言葉に頷いたレンはリィン達を促した後意味ありげな笑みを浮かべてアルフィン皇女を見つめ
「………メンフィル帝国はわたくしをどうするおつもりなのですか?」
レンに見つめられたアルフィン皇女は不安そうな表情でレンに問いかけた。
「クスクス、それを決めるのは現メンフィル皇帝であるシルヴァンお兄様よ。――――ま、少なくても処刑や拷問みたいな貴女に危害を加えるような事はしない事は現時点で決定しているし、戦争相手の国とはいえ貴女は皇族なのだから、貴族連合軍の待遇よりはマシな待遇で過ごしてもらうから、そんなに心配する必要はないわよ。」
「………わかりましたわ。メンフィル帝国の御慈悲に心から感謝致します。それとリィンさん……でしたわよね?貴方に一つだけお聞きしたい事があるのですが……」
レンの答えを聞いたアルフィン皇女はレンに会釈をした後リィンに視線を向けた。
「え………」
「?俺で答えられる事でしたら、答えさせて頂きますが……アルフィン殿下は何を知りたいのですか?」
アルフィン皇女の突然の質問にエリゼが呆けている中一瞬不思議そうな表情をしたリィンはすぐに気を取り直してアルフィン皇女に質問を促した。
「その……既にご存知かと思いますがアルバレア公がわたくしの身柄を狙って雇った猟兵達がユミルを襲撃した際に、領民達やわたくしを守る為に自ら剣を振るっていたシュバルツァー卿――――テオおじさまが猟兵に撃たれてしまったのですが………おじさまの具合はどのような状況なのでしょうか……?」
「あ…………」
「……………」
アルフィン皇女の質問の内容を知ったセレーネは呆け、エリゼは静かな表情でアルフィン皇女を見つめていた。
「――――幸い急所が外れていた事と、応急処置が早かったお陰で命に別状はなく、父さん―――シュバルツァー男爵は既に目覚めてユミルの領主として復帰しています。」
「!よかった……おじさまがご無事で………!それと……謝罪で済まない事であると理解していますが、それでも謝罪をさせてください。――――誠に申し訳ございません……!わたくしが郷にいなければあのような出来事は起こらなかったというのに……」
リィンの答えを聞いて目を見開いたアルフィン皇女は安堵の表情で涙を流した後リィンを見つめて頭を深く下げて謝罪した。
「皇女殿下………」
アルフィン皇女の行動をステラは目を丸くし
「………頭をお上げ下さい。俺自身はユミルが襲撃された件で殿下を非難するつもりはありません。あの件で非難されるべき人物達はユミルを襲撃した猟兵達と彼らの雇い主であるアルバレア公です。それに襲撃の後父さん達は殿下を非難するどころか、貴族連合軍の手の者によってこの戦艦へと連行された殿下の身を案じていた上、我が国とエレボニアが戦争状態に陥ってしまった事を知った時、殿下やユーゲント皇帝陛下達”アルノール皇家”に対する罪悪感で苦悩していました。ですから、ユミルの件はもう気になさらないでください。」
「……寛大なお心遣い、心から感謝致しますわ。このメンフィルとエレボニアの戦争によってわたくしがどうなるかわかりませんが………叶う事ならシュバルツァー家に対する償いをしたいと思っています。その際はわたくしでできる事なら何でも致しますわ。」
「”何でも”……ねぇ?クスクス、シュバルツァー家に対する償いなら何でもするというその言葉、本当に信じていいのかしら?」
リィンの心遣いに感謝した後に答えたアルフィン皇女の答えを聞いたレンは意味ありげな笑みを浮かべた後小悪魔な笑みを浮かべてアルフィン皇女に問いかけた。
「はい。現エレボニア皇帝ユーゲント・ライゼ・アルノールと皇妃プリシラ・ライゼ・アルノールの娘たるアルフィン・ライゼ・アルノールはシュバルツァー家に対する償いなら何でもする事をこの場で確約する事を宣言します。どうか、シルヴァン皇帝陛下を始めとしたメンフィル帝国政府の方々にもユミルが襲撃された件でシュバルツァー家の方々に対して償いをしたいというわたくしの意志をお伝えください。」
「うふふ、勿論伝えておくわ。―――”よかった”わね、リィンお兄さん♪」
「?は、はあ……?」
アルフィン皇女の嘆願に頷いたレンは小悪魔な笑みを浮かべてリィンを見つめ、突然話をふられたリィンは戸惑いの表情で答え
「…………ハア……………まさかこんな形で一人増えるなんて………しかもよりにもよってその人物がエレボニアの皇女殿下だなんて………」
「………え”。エ、エリゼお姉様。ま、まさかとは思いますけど………」
その様子を見守っていたエリゼはレンの意味ありげな答えの意味がわかっていた為ジト目でリィンとアルフィン皇女を見つめた後疲れた表情で溜息を吐いて頭を抱え、エリゼの言葉を聞いてある事を察したセレーネは表情を引き攣らせてリィンとアルフィン皇女を見比べた後エリゼに視線を向け
「……後で詳しい事情を教えてあげるわ。」
視線を向けられたエリゼは疲れた表情で答えた。
「うふふ、何だか面白い展開になりそうね♪」
「ふふふ、”なりそう”ではなく、もう”なっている”のでは?ご主人様ですし。」
「ア、アハハ………今までの事を考えると、間違いなく”私達の予想通りの展開になっている”でしょうね……」
「フフ、そしてその展開が彼女にとっての”不幸中の幸い”になるでしょうね。」
一方既に察していたベルフェゴールはからかいの表情になり、静かな笑みを浮かべてベルフェゴールに指摘したリザイラの指摘にメサイアは冷や汗をかいて苦笑しながら同意し、アイドスは微笑ましそうにアルフィン皇女とリィンを見つめていた。
こうして………”パンダグリュエル制圧作戦”は成功し、メンフィル軍は貴族連合軍の旗艦であるパンダグリュエルを占領し、自軍の所有物とした。また今回の戦いによってエレボニアの内戦の裏で暗躍する為に結社から派遣されていた”身喰らう蛇”の”執行者”である”劫炎のマクバーン”と”怪盗紳士ブルブラン”はリウイ達との戦いによって死亡し、貴族連合軍の”総参謀”であるルーファス・アルバレア並びに”帝国解放戦線”の幹部達はリィン達L小隊とレンに討ち取られ、貴族連合軍、結社共に大きな痛手を被ってしまった。そして今回の戦いによって貴族連合軍のナンバー2である”総参謀”と”帝国解放戦線”の幹部の一人を討ち取るという大手柄を立てる事ができたリィン達L小隊はバリアハートでの大手柄の件も含めてメンフィル・エレボニア戦争に派遣されているメンフィル軍の総指揮官であるリウイ直々から表彰される事となった――――――
後書き
今回の話で何故デュバリィだけ生かして逃がしたのか理由がわかったと思います(黒笑)レンちゃんの真っ黒な考えはカオスルートが一番活かせるでしょうね(ガタガタブルブル)そしてこのルートで一番悲惨なのはたった1~2話だけ登場して、戦闘の話もなく退場させられたマクバーンとブルブランでしょうねwwまあ、別の意味でもっと悲惨になる事を予定しているキャラ達もいるのですが(ぇ)
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