安い生命だが

「だからドッグファイトに持ち込んでだ」
「倒すんですね」
「一機一機そうしていけ」
　中隊長はブルーム達に命令した。
「二機で一機を倒していけ」
「了解！」
　ブルームだけでなく全機答えた、そしてだった。
　数と運動性能を使ってだ、メッサーシュミット達に挑みかかった。ブルームとジョーンズは二機でだった。
　一機のメッサーシュミットに襲い掛かった、ブルームはメッサーシュミットの上に来て敵機の前にいるジョーンズに言った。
「頼むな」
「ああ、敵の攻撃は俺が受ける」
「かわせよ」
　ジョーンズに言った。
「いいな」
「その間に頼むな」
「わかってるさ、叩き落としてやる」
　敵機をというのだ。
「だから攻撃をかわしてな」
「死ぬな、だな」
「そうしろ、いいな」
「ああ、かわすのは得意だぜ」
　ジョーンズは笑って言ってきた。
「だから安心しな」
「その言葉信じさせてもらうぜ」
「信じていたら帰ったらバーボンだ」
「二人で乾杯しようぜ」
　二人で通信で話した、そしてだった。
　ジョーンズは前から敵機に向かって敵の注意を引き寄せた、格闘戦つまりドッグファイトを挑むが敵機は。
　攻撃を加えてきた、ジョーンズは左に旋回するが。
　敵はジョーンズを追った、敵の注意は彼に集中していた。ブルームはその敵機の動きを見てチャンスと判断した。
　そうして上から敵機を襲い攻撃を加えた、すると敵機は。
　忽ちのうちに火を噴いた、そしてパイロットは慌ててだった。
　愛機から脱出した、パラシュートで逃げた。ジョーンズはその開かれたパラシュートを見て言った。
「逃げたな」
「ああ、パイロットはな」
「まあ撃墜はしたがな」
「死ななくて何よりだな」
「ああ、また出て来るかも知れないが」
「敵を落とせて何よりだ」
「全くだな」
　パラシュートはゆっくりと落ちていく、彼等はそれを見つつ話した。
　そしてだ、彼等はさらにだった。敵と戦い続けた。その間に爆撃隊は彼等の仕事を果たした。工業地帯は激しい空爆で炎に包まれた。
　爆撃隊は戦果を見た後で帰路についた、護衛の戦闘機隊もだ。
　彼等と共にイギリス本土に向かった、帰路も警戒していたが。
　殆どの面々が空港に帰ることが出来た、だが。
　基地に戻ってだ、ジョーンズはステーキをバーボンと一緒に平らげつつだ。共にその両方を楽しむブルームに言った。
「こっちの基地でもな」
「ああ、帰ってない奴がいるな」
「脱出出来てればいいんだがな」
「そこは祈るしかないな」
　神にとだ、ブルームはステーキを頬張りつつジョーンズに応えた。