転生とらぶる
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1634話
今回の目的でもある、バートン財団の本拠地X-18999コロニー。
その姿はまだ見えないが、それでももうすぐ到着するというところで俺達はMSのコックピットに座っていた。
それこそ、いつ戦闘が始まってもいいように、だ。
既にブリーフィングは済み、連合軍の兵士達……シルビア曰く、連合宇宙軍の精鋭10人もリーオーで待機している筈だ。
もっとも、こっちの10人は今回あくまでも援護に徹するという事で、ドーバーガンを装備しての行動だ。
実際に前に出るのは、俺達シャドウミラーとなる。
『なぁ、アクセル。実際に戦闘になる確率はどのくらいだと思う?』
映像モニタに映し出されたデュオのその言葉に、俺は小さく肩を竦める。
「普通なら俺達シャドウミラーがいるという事で、戦力差を認めて降伏してもいいんだが……バートン財団だしな」
バートン財団……正確には、デキム・バートンがそう簡単に降伏を認めるとは思えない。
もしそんな真似をするのであれば、俺は驚く。
……そもそも、地球に隕石を落とすような計画を考える人物で、自分を特別視する性格の持ち主でもある。
そんな奴が何を考えているのか……正直、想像するのは難しい。
『戦力差は明らかなのにか?』
向こうが降伏しないという俺の態度に、改めてデュオが尋ねてくるが……
「多分、難しいだろうな」
かなり言葉を和らげ、そう告げる。
本来計画されていた、オペレーション・メテオさえ成功していれば自分達が地球の支配者になれた。
そんな風に思っているデキムが、現状を受け入れられるかと言われれば……答えは否だろう。
原作の劇場版でも、最後には半ば混乱してマリーメイアを撃ち殺そうとしてたし。
……まぁ、それでも戦争が終わってから1年の間、プリベンターからバートン財団の存在を隠し通してあれだけの騒動を引き起こしたのだから、デルマイユと同じで俗物ではあっても有能なのは間違いないんだよな。
もっとも、幾ら有能でもデキムのような存在をシャドウミラーに欲しいとは思わないが。
『アクセル代表、交渉決裂です。X-18999コロニーから多数のMSの出撃を確認しました』
やっぱりな。
それがサリィからの通信に対して俺が思った事だった。
半ば予想通り……というか、予定調和の流れ。
だからこそ、その報告を聞いた時も特に驚くような事はせずに次の行動に移す事が出来た。
「全機、出撃」
その言葉と共に、真っ先に深紅のトールギスが格納庫から射出される。
「ブリーフィングでの作戦通り、戦闘はシャドウミラーに任せて連合軍のMSは後方からの援護に徹しろ」
その命令にそれぞれ了解といった返事がされるのを聞きながら、取りあえず無意味にこっちに敵対する様子はないのかと、安堵の息を吐く。
俺達に対して色々と思うところがある者は多いのだろうが、それでも取りあえずこっちの命令を大人しく聞いてくれるのであれば、問題はない。
……妙な命令無視の類をされたりすると、多少問題だが。
そう思いつつ、X-18999コロニー方面に向かっていく。
シャドウミラーの方は、特にこれと言って命令はしていない。
敢えて言うのなら、五飛とデュオが2人組で、俺と綾子が2人組で行動するという事か。
正直なところ、サーペントの類があるのならともかく、今の状況でバートン財団が所有している戦力は大して話にならない。
一応MDには注意するように言ってはあるんだが。
そうしてお互いの戦力が近付き……やがて、お互いの射程範囲に入ったところでドーバーガンを撃つ。
綾子のトーラスも、トーラスカノンを撃っていた。
遠距離用の武装がそれ程充実していないシェンロンガンダムとデスサイズは、まだ攻撃範囲内ではないという事もあって、速度を上げながらX-18999コロニー方面に向かう。
また、背後のリーオー部隊もドーバーガン――実弾を使うトールギスの簡易版――を構え、撃つ。
そんな援護射撃を行っているこちらと違い、バートン財団側からは、複数のビームが放たれる。
それも、威力はリーオーが使っているビームライフルとは比べものにならないだけの威力。……そして、俺はその威力のビームを、これまで何度も見てきている。
それはトールギスの隣にいるトーラスから撃たれているビームと同じだ。
つまり、こちらに向かって一斉に放たれたビームはトーラスカノン。
トールギスのスーパーバーニアを使いながら放たれるビームを回避する。
シャドウミラーの機体は、それこそ模擬戦で何度となくこのビームを相手にやり取りしている為に問題なく回避出来た。だが……幾ら精鋭揃いではあっても、連合軍側の機体にシャドウミラーと同じ練度を期待するのは無理だった。
通信を通して聞こえてくる、連合軍のパイロットの悲鳴。
それでも今の一撃で撃破されたのは1機で済んだらしい。
その代わり、他の機体が何機か手足を失うような損傷をしたらしいが。
幸いにも、俺達が乗ってきた戦艦の方にはビームが飛んでいなかったらしく、そっちは無傷だ。
「この威力はトーラスカノンか。ちっ、一体どうやってこれだけの量のトーラスを入手していたのやら。……それともやっぱり」
『MD、だろうな』
呟く綾子だが、ヘルメット越しにでも複雑な表情をしているのが分かる。
まぁ、自分の乗っているトーラスと同じ機体がMDとなっているのだから、色々と思うところもあるんだろう。
トーラスカノンの威力を考えれば、これは連合軍にとって厄介な事は間違いない。
どうやってバートン財団がMDを手に入れたのかは気になるが……まぁ、デキムだってその性格はともかく、能力は高い。
だとすれば、その辺りはどうにでも出来るだけの実力があったのだろう。
「各機、相手は恐らくMDだ。攻撃の威力は高いが、純粋に技量という意味だと、シャドウミラーの面子で負けるような事はない。逆に、笑いものになるから覚えておけ。もし大きな被害を受けたりしたら、たっぷりと凛に弄って貰うから、そのつもりでな」
『絶対に負けられない戦いが、ここにある』
『ふんっ、MDなど所詮人形でしかない』
『いやいやいやいや、俺はそんなの絶対にごめんだぞ』
綾子、五飛、デュオからそれぞれに返事をする。
まぁ、綾子は凛と付き合いが長いし、五飛とデュオは凛に色々といぢめられているしな。
その気持ちは分からないでもない。
『あら、随分と皆が私と遊びたいみたいね』
そんな3人の通信を聞いていたのか、映像モニタに笑みを浮かべている凛が映し出される。
笑みを浮かべてはいるのだが……その額には血管が浮き出ていた。
凛のような美人がしていいような仕草じゃない気もするが……まぁ、凛らしいと言えば凛らしい。
もっとも、実際に今俺が口にしたような事にはならないと思うけどな。
実際に原作ではガンダムのパイロットにとってMDというのは雑魚でしかない。
一定以下の技量の持ち主に対しては極めて強力な兵器だが、逆に一定以上の技量の持ち主に対しては数合わせの雑魚に過ぎないというのが、俺のMDに対する感想だ。
「MDと実際に戦うのは初めてなんだから、あまり気を抜くなよ」
それだけを言い……やがてこっちに向かって真っ直ぐに飛んでくる、MA状態のトーラスがモニタに映し出された。
5機程で編隊を組んでいたトーラスは、やがて向こうもこっちの姿を捉えたのか動きを止めてMSへと変形し、トーラスカノンを構えたところでデスサイズのビームサイズにより2機が撃破、シェンロンガンダムの右手が伸びて、頭部を捕まえ、砕く。
そして残った最後の1機は、綾子のトーラスカノンによってビームに呑み込まれていった。
……うん、やっぱりこうして見ると、MDは雑魚だな。
元々五飛とデュオは原作よりも間違いなく操縦技術は上がっている。
そう考えれば、これは考えるまでもない結果だった。
「っと、また来たぞ。それも今度はこっちを挟み込むようにだ」
今の5機は、先行偵察だったのだろう。
俺達がどれだけの戦力を持っているのかを確かめる為に。
そして先行偵察部隊があっさりと撃破された事により、まともに戦ってはどうしようもないとMDは判断し……挟撃という手段に出た。
その辺りの判断の素早さは、MDならではというか、人間よりも早い。
MDも決して役立たずって訳じゃないんだけどな。
ドロシーがゼロシステムを使ってMDを操作すれば、かなりの戦力にはなるんだし。
ただ、問題はこの世界でそれが実現するかどうかだな。
そんな風に考えながらも、俺達は躊躇せず次の行動に移る。
俺と綾子は左翼に、五飛とデュオは右翼に。
敵がこっちを挟撃しようというのなら、それは各個撃破出来るチャンスだ。
勿論こっちも二手に分かれているので、各個撃破される危機と考える事も出来るんだが。
これが連合軍であれば、どちから一方に戦力を集中させるように考えるが……俺達はシャドウミラー、連合軍でも最強の部隊だ。……正確には傭兵で、連合軍の部隊じゃないが。
ともあれ、そんな訳で俺達は二手に分かれてMDの迎撃に向かう。
その間にも向こうの後衛から放たれるトーラスカノンのビームが幾つも飛んでくるのだが、トールギスとトーラスのように機動性に長けた機体であれば、それを回避するのも難しくはない。
一瞬だけガンダムの方に視線を向けるが、そこでもシェンロンガンダムとデスサイズはトーラスカノンの攻撃を回避しながら進んでいた。
勿論援護攻撃をしているのは、バートン財団だけではない。
こちらも連合軍のリーオー部隊がドーバーガンで援護しているのだが、MD相手にそんな攻撃が通用する筈もない。
これが、何十機、何百機といった風にMSを集め、タイミングを合わせて一斉に射撃……といった風に、連合軍お得意の物量を使った攻撃が行われていればMDも撃破出来るんだろうが。
残念ながら、こっちの戦力は9機のリーオーのみだ。
連合宇宙軍の中では精鋭なのだろうが、それはあくまでもそれ程激戦が行われていない連合宇宙軍のみの話だ。
宇宙での戦闘と地上での戦闘では色々と勝手が違うだろうが、純粋に操縦技量という意味では、間違いなく俺が鍛えたエアリーズ隊の方が上だろうし、もしかしたら、そのエアリーズ隊が鍛えた部隊……言うなれば、孫弟子? そちらの方の技量が上の可能性もある。
そもそもの話、地上では膠着状態に近いとは言っても、そこかしこで大なり小なりの戦闘は繰り広げられている。
相手は精鋭揃いのOZという事もあって、連合軍の方が被害は大きいが……そもそもの母数が違う。
その結果生き残った者達は技量が相応に上がり、それが繰り返される事で決してOZに負けないだけの精鋭も現れ始めているらしい。
勿論それは連合軍だけではなく、OZの方でもそんな連合軍の兵士と戦いを繰り広げる事によって今までよりも更に上の技量を得ている者がいるのだが。
「ま、宇宙軍もこのままって訳にはいかないだろうけど……な!」
左腕のマシンキャノンで牽制しながら、こちらに向かってトーラスカノンを撃ってくるトーラスとの間合いを詰める。
そして間合いが近付いたところで、シールドからビームサーベルを引き抜き、横を通り抜けざまに一閃。
次の瞬間には、トーラス1機が胴体を切断され、宇宙に爆発の華を咲かせる。
それを見ながら、スーパーバーニアを使ってトーラスの集団の中で急速に方向転換。
味方機のいない方に固まっている方へと、ドーバーガンを撃つ。
威力重視で放たれたビームは、数機のトーラスを纏めて呑み込み、こちらも爆発の華を咲かせる。
瞬く間に多くのトーラスを撃破され、MDの最優先撃破対象がトールギスになり……だが、トーラスの群れの外から、唯一この場に存在する純白のトーラスが放ったトーラスカノンで、数機が纏めて撃破された。
それでも未だにトーラスの最優先撃破対象はトールギスらしく、こちらに向かって大量のトーラスカノンが発射される。
スーパーバーニアを使い、その攻撃の多くを回避しながら敵との間合いを詰めていく。
そして振るわれるビームサーベル。
機体を左右二つに割られたトーラスをそのままに、近くにいるトーラスとの間合いを詰め、マシンキャノンのゼロ距離射撃を行う。
バリアの類もないし、装甲もガンダニュウム合金という訳ではないトーラスは、次から次に撃破されていき……
「ん?」
不意にMDから1機だけ離れた場所にいるトーラスを発見する。
明らかにMDに比べて動きの悪いその機体が何であるのか……それは考えるまでもなかった。
原作でも、MDを率いる有人機がいたのだから。
「なら、お前から沈め」
そちらにドーバーガンを向け……それで自分が狙われていると判断した有人機が逃げようとするも、その機体はビームに呑み込まれ、消えていくのだった。
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:1125
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1327
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