オズのアン王女
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第六幕その一
第六幕 林檎の国へ
皆は沢山歩いてから暗くなったところで川辺の近くにテントを出しました、そしてテントの横でテーブル掛けを出して晩御飯となりますが。
ジョージはこの日の晩御飯を食べつつです、アンにこんなことを尋ねました。今日の晩御飯はポークチャップにトマトと卵を炒めたものにクリームシチューです。そしてパンとジャムもあります。
「ウーガブーの国には黄金の林檎がありますね」
「あの林檎ね」
アンはジョージに応えました、勿論デザートの中には林檎もあります。デザートはフルーツの盛り合わせす。
「食べたいのかしら」
「はい、実はまだ食べたことがなくて」
「黄金の林檎っていいますと」
カルロスはポークチャップを食べつつ言いました。
「神話にも出てきますし」
「ギリシア神話や北欧神話に」
神宝はその神話が何かとトマトと卵の炒めものを食べつつ言いました、卵はといでいてスクランブルエッグになっています。
「出てるね」
「食べると不老不死になるのよね」
ナターシャはその黄金の林檎、神話のそれについてお話しました。
「確か」
「けれどオズの国では皆死なないし歳も取らないから」
恵梨香も言います。
「食べても不老不死にならないのかしら」
「食べると凄く美味しいのよ」
オズの国の黄金の林檎についてです、アンは子供達にお話しました。
「普通の林檎よりもね」
「あっ、そうなんですか」
「オズの国の黄金の林檎は」
「食べると美味しい」
「他の林檎よりもずっと」
「そうした林檎なんですね」
「そうよ、他の黄金の林檎は知らないけれど」
色々な神話に出て来る林檎はというのです。
「ウーガブーの国の黄金の林檎はそうよ」
「栄養も凄くあるの」
ドロシーも子供達にお話します。
「普通の林檎よりもね」
「林檎はかなり栄養がありますよね」
「ビタミンが豊富で」
「一日一個食べるともう大丈夫っていう位」
「そこまで栄養がありますけれど」
「黄金の林檎はさらにですか」
「栄養の塊って言っていいの」
それ程までというのです。
「凄く美味しいだけじゃなくて」
「オズの国にもウーガブーの国でしか採れないのよ」
このことは笑顔で言うアンでした、何処か誇らしげです。
「我が国でしかね」
「それじゃあウーガブーの国に行けば」
「ええ、皆に食べてもらうわ」
ジョージにも笑顔で応えました。
「是非ね」
「ううん、楽しみになってきました」
「是非楽しみにしていて」
こうまで言うアンでした。
「食べる時をね」
「わかりました」
「私も食べるしね」
他ならぬアン自身もでした、アンはパンに林檎のジャムをたっぷりと塗っています。さっきまではクリームシチューを食べていました。
「あの林檎は」
「まさか黄金の林檎を食べられるなんて」
「幾らオズの国でも」
神宝はそのクリームシチューを食べています。
「あるとは思っていませんでしたし」
「あっても食べられるなんて」
ナターシャも言います、彼は居間はポークチャップを食べています。
「まさか」
「私も林檎大好きですけれど」
恵梨香はデザートの中にある林檎を見ています、皆まだデザートは食べていません。
「黄金の林檎は」
「その林檎をどうして食べるのか」
最後にカルロスが言いました。
「そのことも楽しみですね」
「お料理自体は変わらないわよ」
他の林檎を使ったお料理と、とです。アンはこのことはあっさりと答えました。
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