オズのアン王女
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第五幕その十一
「ウーガブーのーー国で」
「そうよね」
「だからーーです」
「あの梟も私にそう言ったのね」
「私もーーそうーー思います」
「やっぱりそうね」
「そしてーーです」
チクタクはさらに言いました。
「最後ーーは」
「いいっていうけれど」
「そうなるならーーです」
「安心していいかしら」
「いえ」
「いえ?」
「そうなるーー様にです」
チクタクはアンに言うのでした。
「励むーーべきかと」
「そういうことね」
「はい」
こうアンに言います。
「幸せなーー結末をーー目指して」
「そのうえで」
「努力していくーーべきです」
こうアンに言うのでした。
「そうーー思います」
「そうね、幸せな結末になるというのなら」
「それをーー目指して」
「やっぱりそうよね」
「いいーーニュースはーーです」
それはといいますと。
「励みにーーなります」
「その幸せな結末に向かうね」
「顔のーー相も」
「そうなるから」
「はいーー今のことーーは」
「励みにして頑張るわ」
「そうーーすべきーーです」
まさにと言うチクタクでした。
「それーーでは」
「ウーガブーの国に行ってね」
「ことにーー向かいーーましょう」
「それじゃあね」
アンは明るい顔で前を向いていました、そしてです。
ウーガブーの国に向かいます、皆と一緒に。その中でドロシーはアンに尋ねました。
「この速さで戻るのよね」
「急いだ方がいいかしら」
「いえ、この速さでいいと思うわ」
ドロシーはアンににこりと笑って答えました。
「今はね」
「まだ何も起こっていないから?」
「そう、確かに何かが起こるなら早いうちに戻って」
「準備を進めるにしても」
「それでもアンの歩く速さに合わせていたら」
皆がです。
「すぐに戻れそうだし」
「だからなのね」
「今の調子でいいと思うわ」
「私歩くの速いのよね」
「そうね、私よりもね」
ドロシーはアンににこりと笑って応えました。
「早いわね」
「せっかちだからかしら」
「せっかちというか元々歩くのが速い感じね」
アンの場合はというのです。
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