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Blue Rose

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第四十三話 あえてその場所にその十四

「お酒にも合うしね」
「やっぱりそう言うんだね」
「だってステーキはね」
「ワインと合うのは事実で」
「そう、だから」
 ステーキはワインと抜群の相性を誇る、それ故にというのだ。
「よく焼いて食べてるわ」
「自分でね」
「そう、牛肉以外にも」
 ステーキといってもビーフステーキだけではない、他の肉のステーキもまたあるのだ。
「鶏肉や豚肉、あとマトンね」
「そうしたお肉も食べるんだね」
「鯨はないけれど」
「今は高いからね」
「ステーキはよく焼くわ」
「そしてワインと共に飲む」
「そうしてるのよ」 
 今はちゃんぽんを食べているがステーキの話もした。
「好きだから」
「姉さんはお肉のお料理得意なんです」
 優花もこのことを話す、勿論彼女もちゃんぽんを食べているしそれは龍馬も副所長も同じである。ちゃんぽんと野菜の佃煮、御飯というメニューだ。
「お野菜はサラダで」
「男の料理だね」
「そんな感じで」
「学生時代から何かと男勝りだったからね」
「だからですか」
「お料理もね」
 優子はとだ、岡島は古くからの友人として話した。
「ワイルド系なんだよね」
「ワイルドとまでいくかしら」
「じゃあ男の料理で」
「これでも味付けはちゃんとしてるから」
「手は抜かないってことで」
「そうよ、それはね」
 こうしたこともだ、優子は岡島に話した。
「このちゃんぽんもそうね」
「美味しいね」
「ええ、かなりね」 
「本当にここの食堂は美味しいんだ」
「優花の言う通りね」
「だからね」
 それでと言うのだった。
「こちらも楽しんでね」
「そうさせてもらうわね」
「食べてそして」
「英気を養うわ」
 そうするというのだった。
「勝負の時が近付いているのは確かだから」
「そのことは頭に入れて」
「そうして食べるわ」
「そのことは絶対だね」
「その為に来たから」
 しっかりとした顔と声でだ、優子は岡島に答えた。
「そして絶対にね」
「何があっても」
「この娘を守るから」
 優花をここでも見た、自然と四人の視線は彼女に集中した。
「どうしてもね」
「だからこそだね」
「英気を養うわ」
「その時に備えて」
「そう、このちゃんぽんも食べて」
「ちゃんぽんはお野菜も沢山入ってるから」
 その優花の言葉だ。
「身体にもいいのよね」
「そうだよな、ちゃんぽんってな」
 優花には龍馬が応えた。
「身体にもいいんだよな」
「そうなのよね」
「野菜も沢山入ってて」
「特にこの療養所のちゃんぽんは塩分とか調味料は抑えてて」
「そういえば薄味だな」
「お店のものに比べてね」
 療養所だけあり健康に気を使っているというのだ。 
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