Ｂｌｕｅ　Ｒｏｓｅ

「人は一人だと考えがまとまらなくて」
「それで、ですね」
「迷って悩んで苦しんでね」
「結局考えがまとまらなくて」
「相手の要求を受け入れてしまうけれど」　
　人に言えない秘密だけにだ、それが優花の様に誰にも知られたくない個人情報や悪事や過去なら余計にだ。
「優花には私達がいるから」
「最低教師とお仲間も」
「やっつけられるわ」
「一人じゃ駄目でもですね」
「沢山の人がいればね」
　今の様にというのだ。
「何とか出来るのよ」
「そういうことですね」
「ええ、後はその頭のよくない連中をね」
「どうしてやっつけるかですね」
「それよ、容赦しないで」
　それこそというのだ。
「二度と社会に出られないまでにしてやるわ」
「二度と優花のところに出ないで」
「そして社会的にもよ」
「他の誰にも何もさせない」
「こうした連中はやばい連中と付き合いがあるけれど」
　それでもというのだ。
「そうした連中はお金が切れた時が怖いのよ」
「ヤクザ屋さんとかですか」
「所謂闇の勢力ね、過激派の場合もあるけれど」
「過激派って赤軍派とか革マル派とか」
「まだいるのよ」
　この日本にだ。
「日本にはね」
「そうですか」
「そう、左翼過激派がいて色々やっているのよ」
　従軍慰安婦、歴史教科書、安保、反原発、沖縄、様々な話に関わっている。それも平日の昼から活動をしていたりする。
「そうした連中とも付き合いがあるのが常だけれど」
「ええと、確か過激派って」
　龍馬はここで自分の知識から述べた。
「もうそれこそ」
「やりたい放題のね」
「仲間内で粛清とかやってましたよね」
「ええ、それで犠牲者も出ていたわ」
「内ゲバで」
「殺し合ってきたのよ」　
　その組織の中でだ。
「文字通りにね」
「浅間山荘とかね」
「馬鹿な話よ」
　優子は彼等を一言で否定した。
「本当にね」
「そうですよね」
「身内で殺し合うとかね」
「革命だの何だので」
「そしてそうした連中がね」
「今も活動しているんですね」
「市民団体の中に入っていてね」
　潜り込んでというべきかそれとも市民団体の正体であると言うべきか、少なくとも活動していることは事実である。
「動いていて」
「優花を狙っている奴等ともつながっていて」
「その連中と手が切れれば」
　その時はというのだ。
「先生達は危ないかもね」
「人知れず、ですか」
「その人達に何かしていればね」
　まさにその時はというのだ。
「わからないわ」
「そうですか」
「そのことは私達の知ったことじゃないわ」
「大切なのは優花を守ることですね」
「そうよ」
　まさにというのだ。
「後は先生達の自業自得よ」
「悪事を働いてきた報いですね」
「因果応報はこの世の摂理だから」
　悪事は必ず帰って来る、このことがというのだ。