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おぢばにおかえり

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第三十八話 夏になってその二十

「実る様に続けていってね」
「継続は力ですね」
「そう、私も思うの」
 その思うことはといいますと。
「続けることが一番大事なのよ」
「続けないと意味がないですよね」
「継続は力なりって言うけれど」 
 本当にこう思います。
「続けることが一番難しいのよ」
「そうですよね、途中で飽きたり嫌になったりして諦めたら」
「意味がないのよ」
 何度もそうしたことがあったので、自分自身でも。
「だから頑張ってね」
「そうですよね」
「まず実現可能なことをね」
「やっても無理がない」
「そうしたことからはじめていって」
 私は自分で三日坊主に終わった経験から阿波野君にお話しました。
「少しずつ続けていくのがいいかしら」
「はい、僕も少しずつやっていっています」
「それならいいけれど」
「僕も続けないと意味がないってわかってるつもりですし」
 阿波野君自身も言います。
「継続は力なり、ですね」
「ええ、ただね」
「ただ?」
「阿波野君がそう言うなんて」
 如何にも飽きっぽそうだからです。
「それが意外よ」
「意外ですか」
「ええ、けれど本当に続けてね」
「わかってます、応援お願いしますね」
「応援はね」
 それは、です。私にしましても。
「させてもらうから」
「してあげるじゃないところがいいですね」
「してあげるとかはね」
 そいうした考えはです。
「おみちじゃ持ったらいけないって言われてきたから」
「お家の方で、ですか」
「だからしないの」
 そうした考えは持たない様にしています。
「そうなの」
「そういうことは滅多に出来ないことですね
 阿波野君は私の言葉に今度はしきりに頷きました。 
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