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『虚構』

作者:零那
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『住処』



真実の愛。
どんなに綺麗だろう。
偽りの愛。
どんなに醜いのか。

真っ黒な折り紙。
丸い形に切り抜くの。
そしたら暗闇の中に眩しい満月が出来るでしょ。
ほら綺麗。
あなたはそう強がる。

もう誰にも虚勢なんて張らないで。
ほら其処の兎さんが手を出してるよ。
こっち側においでって。

其処から見る地球ってどんなだろう。
兎さんは毎日淋しくないのだろうか。

何処にも帰るあてはない。
行きたい処もない。
いつでも独りきり漂い生きてきた。

虚像の月で生きてくのも悪くない。


 
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