Blue Rose
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第四十一話 確信された事実その一
第四十一話 確信された事実
優花はクラスメイトに言われたその夜だった、早速優子に携帯で電話をした。この日優子が夜勤ではなかったことも幸いした。
その話を聞いてだ、優子はすぐに言った。
「それ危ないわね」
「姉さんもそう思うの?」
「その先生のことはもう聞いてるわ」
既に優花が話していることだ。
「人間失格って言っていい相手でね」
「しかも止める人がいないことも」
「聞いてるからこそね」
「目を付けられてるって思ったから」
優子に電話したというのだ。
「そうしたけれど」
「早くてよかったわ」
これは優子の主観での判断だ、事実とは違っていてもだ。
「じゃあすぐにね」
「すぐに?」
「療養所の人とも話をして」
「そしてなのね」
「対策はあそこの人達がすぐに手を打ってくれるから」
「それじゃあ」
「そう、明日にでもよ」
それこそ思い立ったが、というのだ。
「明日朝早くにでも療養所に行って」
「明日日曜だし」
「都合がいいわ、朝早くに行ってね」
そしてというのだ。
「すぐにお話してね」
「わかったわ」
「そうしたらね」
「療養所の人達が何とかしてくれるの」
「そうよ」
まさにというのだ。
「だからすぐに動いて」
「さもないと、よね」
「暴力にセクハラとかね」
そうしたことを平然と行う輩はというのだ。
「絶対に駄目だから」
「注意しないと」
「大変なことになるからね」
「私が」
「本当に世の中いい人も悪い人もいるから」
それもまた世の中だ、聖人の様な人物もいれば吐き気を催す邪悪と呼ぶべき輩も同時に存在しているものだ。
「だからね」
「悪い人にはなのね」
「注意しないといけないから」
だからだというのだ。
「いいわね」
「注意するのは自分ね」
「対策を講じるのもね、何ならね」
優子は携帯の向こうの妹に身を乗り出さんばかりになって言った、ジンを今から一本飲もうとしていたがそれは止めていた。
「姉さん達も行くから」
「龍馬もよね」
「そう、長崎まで行くから」
こうも言うのだった。
「安心して」
「そしてなのね」
「何とかするから」
「有り難う、それじゃあ」
「安心して、そしてね」
「明日の朝早くよね」
「療養所に行ってね」
このことは念を押した。
「そうしてね」
「わかったわ、そうしないとよね」
「貴女どうなるかわからないわよ」
絶対にというのだ。
「そうした先生が相手だから」
「何か変な人達とも関わりあるって人みたいだし」
「ヤクザ屋さんよりも悪質な人達ね」
優子はそうした教師と付き合いがある輩はどういった連中なのかも知っていた、所謂類は友を呼ぶ、である。
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