| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

Blue Rose

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第四十話 ならず者共の暗躍その十四

「注意してね」
「私もよね」
「そう、絶対にね」
 こう注意するのだった。
「さもないとね」
「私も被害に遭うのね」
「あいつ生徒を生徒を思ってないから」
「そうした人なのは本当なのね」
「そうよ、奴隷とか駒とかね」
 生徒ではなく、というのだ。
「そうした風にしか思ってないから」
「だからセクハラもするの」
「そうなの」
 まさにというのだ。
「自分が担任のクラスも顧問の部活もね」
「生徒は奴隷か駒なの」
「だから成績の悪い生徒は徹底的に馬鹿にするし」
 成績のいい生徒は自分の得点になるからだ、いい大学に行けばその生徒を育てたとみなされるからである。
「部活でも動きが悪い生徒には暴力振るうの」
「そうした人だからなのね」
「練習試合で動きが悪いって生徒に普通に何発も蹴ったりするのよ」
「それだけで?」
「そう、それだけでね」
 まさにというのだ。
「そういうことするから」
「だからなのね」
「注意しないといけないの」
「そうなのね」
「そう、何かあいつ」
 話すクラスメイトは衝夫を汚物を見る目で見つつ優花に話した。
「優ちゃん見てない?」
「そういえば」
 優花もここで衝夫の視線に気付いた、クラスメイトに言われて。
「あの人私見てるわね」
「目を付けられたのならね」
「それなら?」
「色々ツテ頼ってね」
「そうしてなのね」
「学校は頼りにならないから」
 何しろ学校でのことだからだ、学校は生徒よりも教師を守る傾向がある。三年で卒業する生徒よりもそれ以上に勤務している教師の方をだ。
「だからね」
「警察とか」
「警察も大事だけれど」
「他のツテもなの」
「ええ、頼ってね」
「そしてなのね」
「あいつから逃れてね」
 こう優花に忠告した、そして優花も頷いた。そうしてこれからのことを考えるのだった。


第四十話   完


                            2016・10・1 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧