転生とらぶる
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ガンダムW
1590話
OZの基地からMSを奪って、サリィからOZのMD採用が早まるかもしれない話を聞いた翌日、俺の姿は格納庫にあった。
……とは言っても、トールギスの改修作業をしている格納庫ではなく、別の格納庫だ。
その格納庫にあるのは、MS輸送機。
それだけであれば特に驚くべき事ではないのだが……
「へぇ、これがあたし達シャドウミラー専用の輸送機ね。……随分と新しく見えるけど」
俺と一緒に格納庫にやって来た綾子が、感心したように呟く。
そう、この輸送機は連合軍からの報酬として貰った、シャドウミラー専用の輸送機だ。
好き勝手に改造しても構わないというのは、非常に嬉しい。
しかも、綾子が言ったように新しい機体。
てっきり中古辺りの払い下げ品になるかと思っていたのだが、まさかの新品だった。
凛の交渉の結果というのもあるし、連合軍としては俺達の機嫌を損ねるような真似をしたくないというのもある。
実際問題、現在のシャドウミラーは連合軍にとって生命線に近い。
トールギスにガンダム、トーラスと、連合軍にとっては信じられない程の性能を持つMSが所属しているのだ。
リーオー主体の連合軍にとって、俺達シャドウミラーという戦力は決して欠かす事が出来ないだろう。
また、今の俺達はこのルクセンブルク基地に留まっていなければならず、それに対する機嫌伺いというのもあるのかもしれない。
「ただ、機体の改修はもう暫く先だろうけどな」
「だろうな」
こちらも俺達と一緒に格納庫に来た五飛が、短く同意の言葉を口にする。
現在ルクセンブルク基地にいる整備員達は、この基地の奪還作戦の時に破壊されたMSの修理で忙しい。
そこにトールギスの改修作業と、シェンロンガンダムの整備、トーラスの改修作業があるのだから、MS輸送機を改修するのは暫く先になるだろう。
……そう、現在トールギスだけではなくと、トーラスも改修作業を受けていた。
とは言っても、トーラスの場合はそこまで大掛かりな改修作業という訳ではない。
俺のアドバイスに従って、ビームサーベルを使用出来るようにしているだけだ。
幸い……というのも変だが、今回の場合は火器管制やプログラムを弄るだけで済む。
ビームサーベルも、リーオーが使っている物をそのまま流用するので、新たにビームサーベルを開発するといった代物ではない。
ちなみに、現在連合軍ではトールギスのビームサーベルとシェンロンガンダムのビームグレイブを解析する事によって得たノウハウから、新しいビームサーベルを開発中だとか何とか。
ただ、それが具体的にいつ完成するのかは、俺も分からないが。
新型MSの開発じゃないんだし、OZとの戦いに決着がつくよりも前にビームサーベルは出来て欲しいところだけど。
そうすれば、リーオーの使っているビームサーベルも威力は上がるから、多少は有利になるだろうし。
……問題は、どうやってビームサーベルの一撃を与えるかという事だったりもするんだが。
「ま、それでもようやく俺達の本拠地とも言える基地が出来たんだし、喜んでおくとしよう。幸いというか、大掛かりな改修作業は無理でも、内部のレイアウトとかは俺達で好きに決める事が出来るし」
航続距離を伸ばしたり、武器を追加したりといった風な改修は整備員がいないと出来ないが、内部の……客室をより過ごしやすくするといった風には、別に整備員の手は借りなくてもいい。
「内部のレイアウトと言うが、それをどこから持ってくる気だ? この基地の軍人達なら、寄越せと言われれば寄越すだろうが」
「五飛の心配はもっともだけど、その辺は心配する必要がない。デルマイユの屋敷に忍び込んだ時に、家具とかも適当に奪ってきたからな。それを使えばいいだろ」
そう言った瞬間、俺を見る五飛の目にどこか呆れの色がある。
まぁ、正義感が強い……というか、暴走しがちな五飛の事だ。奪った……というのは多少言葉を飾っているが、正式には盗み出して来たのだ。それを自分達が使うというのは、あまり面白くないのだろう。
もっとも、郷に入っては郷に従えという言葉もある通り、それがシャドウミラーの流儀であるのなら、と不満を直接口に出さないようになったのは、成長の証か。
実際、W世界ではともかく、ホワイトスターにいる方のシャドウミラーというのは、平気で盗みをやる。
勿論誰からでも何でも盗んでいるのではないが。
敵対している相手から盗み出すのが多いな。
……マオ社の件はちょっと微妙だが。
ともあれ、敵から盗み出すというのは敵に被害を与えると同時に、自分達の利益にもなる。
そう考えれば、決して悪い事ではないのだ。……まぁ、正義感やモラル云々といった問題で、どうしても許容出来ないというのはあるかもしれないが。
「それで、家具とかはいつ配置するの?」
「そうだな。出来れば早い内がいいんだが」
こちらは敵から盗むというのに、大して罪悪感がない綾子。
聖杯戦争後に凛と行動して、その辺りは色々と吹っ切れたんだろう。
実際、このW世界にやって来た時もチンピラから金を奪うような真似をしても特に不快感もなかったようだし。
ともあれ、デルマイユの屋敷から盗み出した家具とかは現在俺の空間倉庫の中に入っている。
だが空間倉庫の存在を知っているのは、あくまでも俺と綾子、凛だけだ。
五飛もシャドウミラーの一員ではあるが、まだその辺を教えるのは早い。
けど、現在はそれが大きく足を引っ張っていた。
「そうは言っても、デルマイユの屋敷を襲った場所はここから大分遠い。どうやってその家具とかを持ってくるつもりだ?」
「俺の知り合いに話を通して、隠してあった場所から運んで貰うように目処は立ってる。後は、それがいつ届くかだな」
当然これは嘘だ。
だがそんな風にしなければ、ここに家具を運んでくる事は無理だろう。
……後で、その辺の段取りをしないとな。
ただ、MS輸送機の客室はそんなに広い訳ではない。
いや、普通に考えれば広いのだが、デルマイユの屋敷とは比べものにはならない。
だとすれば、使える家具もそれ程多くはない……か?
ソファ辺りは出来れば使いたいな。
他にもテーブルや食器棚辺りも備え付ける事が出来ればいいんだが。
「随分と動きが早いな」
疑問を込めた視線を向けてくる五飛。
まぁ、五飛にとっては当然の疑問か。
「それなりに伝手はあるからな」
取りあえずそんな具合に誤魔化す。
それでも今日の内に家具の類を運び入れる訳にもいかないので、数日……もしくはトールギスの改修が完了する頃に運び入れた方がいいか。
「……それで、今日はこれからどうするんだ?」
「どうすると言われてもな。OZが攻めて来た時、すぐに出撃出来るように待機していろとしか言われてないから、特にこれといってやるべき事はない。ここ暫くは忙しかったし、疲れを取る意味でもゆっくりしてればいいんじゃないか?」
そう告げるも、五飛の顔にあるのは不満そうな色。
ただ、実際問題やるべき事はないんだよな。
ノベンタやベンティ、セプテムからも特に何の要望も来ていないし。
ああ、でもサリィが昨日来てたな。ロームフェラ財団の上層部を襲った結果を言いに来たって事は、多分効果的だったからまたやって欲しいんだろう。
ただ、もし本当にそんな要望があったとしたら、出撃出来るのは俺だけだろうな。
まさか、ルクセンブルク基地を放って置く訳にもいかないし。
俺達がいない間にOZに攻められて再び向こうに取られましたなんて事になったら、ちょっと洒落にならない。
まぁ、そうなっても指示をしてきたのが連合軍である以上、責められる謂われはないと思うが。
「なら、俺は好きに動かせて貰う。何かあったら呼べ」
それだけを告げると、五飛は格納庫から出ていく。
……五飛の暇な時間って、何をしてるんだろうな?
MS戦の訓練か? それとも、生身の戦いの訓練か?
どのみち、大人しく本を読んでたりといったことはしそうにないように思える。
「相変わらず忙しそうな奴だな」
綾子も俺と同じ意見だったのか、五飛が去っていった方を見て短く呟く。
「真面目なのはいいんだが、それでも少し生真面目すぎるんだよな。もう少しこう……適度に不真面目になるのは、五飛にとってもいい事だと思うんだが」
「適度に不真面目って何だよ」
綾子の口から出て来た言葉に、少しだけ呆れながら告げる。
だが、綾子の方は俺の言葉に対して、特におかしな事を言った覚えもないといった風な視線を向けてきた。
「真面目なのはいいけど、五飛は生真面目すぎるんだよな。……そう、まるで桜のように。まぁ、その桜も衛宮との件があってからは時々羽目を外すようになったけどな」
「……そうなのか?」
俺の中のイメージだと、桜は五飛程ではないにしろ生真面目な性格をしているという印象が強い。
その桜が羽目を外すとなると……どんな事になるのやら。
「ふふっ、一度何か衛宮が桜の日記を見る事になってな。その時の騒動は色々と見物だったぞ?」
心底面白かった、といった笑みを浮かべる綾子。
こうして何気ない会話をしているだけであっても、ここ暫くは色々と忙しかったらな。
十分な気分転換になる。
出来ればどこかにデートにでも行きたいところなんだけど、このルクセンブルク基地の護衛というか用心棒的な立場なのが現在の俺達だ。
基地の中でならともかく、基地の外にはそう気軽に出掛ける事は出来ない。
「それはちょっと見てみたかったな。……さて、俺達も今日は暇な訳だが、どうする?」
「たまにはゆっくりしたいな。アクセルの部屋に行かないか? ……あ、でも今日は休日だからって、昼間からそういう行為はなしだからな」
「うん? そういう行為って何だ? 具体的に言って貰わないと、俺には理解出来ないぞ?」
「なっ!?」
散々俺に抱かれて、それどころか凛とも肌を重ねたのに、未だに初々しいところがあるんだよな。
赤く染まっていく綾子の頬を見ながら、思わず笑みを浮かべる。
だが、それで綾子は自分がからかわれているというのを理解したのだろう。
不満そうにしながら俺の身体を叩いてくる。
……半サーヴァントの綾子の身体能力で叩いているので、普通の人間なら痛いでは済まないだけの威力を持っているのだが。
「ほら、ここでそういう真似をしてれば目立つぞ」
「うー……」
言うまでもないが、現在の綾子は非常に美人と言ってもいい顔立ちだ。
それも凜々しい系の美人であり、どちらかと言えば男よりも年下の女にお姉様と呼ばれるような……そんな系統の美人。
勿論凛もまたお姉様と呼ばれるようなタイプではあるのだが、こちらはより女らしいと言うべきか。
誤解を恐れずに言えば、綾子が副生徒会長タイプで、凛が生徒会長タイプ……と表現すべきか?
勿論その辺りの認識はあくまでも個人によるものだ。
中には凛と綾子の配役が逆だと考えている者もいるだろうし、全く違う配役に当て嵌める者もいるだろう。
……そう言えば、レモンを含めて俺の恋人達はお姉様と呼ばれるようなタイプが多いような気がするな。
勿論円や美砂のように、庶民派というか、お姉様呼ばわりはされないようなタイプもいるのだが。
俺の好みが自立した女という点で考えると、その辺りはお姉様系統……と呼ぶべき存在と重なっている部分もあるのかもしれないな。
ともあれ、そんな綾子が今のような姿を見せていれば、当然ながら周囲の注目を浴びる。
MS輸送機のある格納庫に整備員の姿はあまりないが、それは皆無であるという事ではない。
実際、今の綾子の姿を見て驚きの表情を浮かべている者が何人か見える。
「……ほら、行くぞアクセル」
そんな視線に気が付いたのか、それとも単純に早く俺の部屋に行きたかったのかは分からないが、綾子は俺の手を引っ張って格納庫から離れていく。
周囲の整備員達はそんな俺達の姿を、ただ黙って見送るだけだった。
あー、これは多分、後で色々と噂が流れるのは間違いないな。
けど、その噂は綾子にとっては好ましいものになるだろう。
虫除け……もとい、男除けという意味では明確なまでの効果を発揮するのだろうから。
当然ながら、綾子程の美人ともなれば、男にモテる。
それこそ、誘蛾灯の如く。
だが、それに対して当然綾子は断る。
けど中には断られてもしつこく言い寄ってくる相手もいるらしい。
強引な手法で迫ってくるのなら、綾子もその対処は難しい話ではないだろう。
だが、中には丁寧な……紳士的な態度で迫ってくる者もいる。
いや、普通なら一度断られても迫ってくる時点で紳士的とは言えないんだけどな。
ともあれ、俺という存在と噂――真実だが――になってしまえば、そういう相手に対しても断りやすくなるだろう。
その辺りを考えての行動かと言われれば……それは否だろうが。
そんな風に考えながら、俺は綾子によって連れ去られるのだった。
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:1035
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1309
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