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Blue Rose

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第三十八話 忍び寄る悪その七

「そしてね」
「自衛隊を攻撃しているんですか」
「今もね」
「自衛隊が嫌いで北朝鮮が好きで」
「日教組は北朝鮮の教育を理想としていたしね」
 実際に日教組の書記長が言っていたことだ。
「マスコミにもそうした人間が多いから」
「学校の先生にマスコミに」
「そうした人達に多いんだ」
「北朝鮮を好きな人が」
「そして自衛隊を攻撃しているんだ」
「物凄くおかしなお話ですね」
「そう、普通に考えるとね」
 それこそとだ、岡島は優花にあらためて話した。
「おかしな話だね」
「日本と国民を守る自衛隊を攻撃して」
「ああした国はいいからね」
「そんな人達なんですね」
「だからその先生もね」
「注意が必要ですね」
「暴力を振るったりセクハラをするだけじゃないね」
 衝夫という教師についてだ、岡島は優花に話した。その教師のことも。
「むしろそうした主張の人間だからね」
「暴力やセクハラもですか」
「何故革命を起こしたいのか」
 赤軍派や中核派の目指すそれについても話した。
「それはね」
「いい社会を創る為じゃないんですね」
「おかしいとはいえそれを目指す人もいればね」
「そうとばかりはですね」
「限らないからね」
「じゃあそうでない人は」
「革命で自分達が権力を持つことが狙いだよ」
 その為の革命だというのだ、自分自身の為の。
「そして権力を持って好き勝手やる」
「今もそうしていますけれど」
「もっと大きくだよ、大きな権力を持てば持つ程ね」
「好きなことが出来るからですか」
「権力が欲しいんだ」
「そういえば学校の中でも」
 衝夫についてだ、優花は岡島にさらに話した。
「生徒集会でも運動会の練習でもやたら出張る様になったって言っています」
「ああ、それもね」
「権力を狙ってるんですね」
「そうだよ」
 まさにとだ、岡島は優花にすぐに答えた。
「もっとね」
「そして権力を持って」
「今以上に好き勝手したいんだろうね」
「それが狙いですか」
「本当のね」
「何処までもとんでもない人なんですね」
「僕も思うよ、その先生にはね」
 岡島は真剣な顔で優花に忠告した。
「近寄るべきじゃないよ」
「やっぱりそうですね」
「そして若しその先生の方から近寄って来るなら」
 その場合のこともだ、優花に話した。
「何時でも僕達に言ってね」
「岡島さん達に」
「この療養所の人達にね」
 こう言うのだった。
「言ってね、そして何よりね」
「姉さんと」
「お友達にね」
 神戸にいる二人にというのだ。
「言うんだよ」
「頼りにですね」
「どうしてもという時はね」
「人に助けてもらうこともですか」
「大事だよ、確かにどうしても自分だけで何とかしないといけない時もあるけれど」
 それでもというのだ。 
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