オズのビリーナ
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第十幕その十一
「それなら」
「そういえばそうね」
「ええ、そうなるわね」
「王様の王様ね、あの方は」
「そうした獣ってこね」
「朱雀様もね、今度あの方にお会いしたら」
その時はといいますと。
「いつも守ってくれているお礼を言わないとね」
「ビリーナも朱雀は尊敬してるのね」
「そうよ」
今度はガラスの猫に答えました。
「この通りね」
「そこまでの方ってことね」
エリカも言います。
「神様だけあって」
「あんた達だと白虎でししょ」
ビリーナはこの神獣の名前をここで二匹に問いました。
「そうでしょ」
「私もガラスとはいえ猫だから」
「私も外の世界から来たけれどね」
「そうでしょ、あんた達にとっても偉大な神獣はいるわね」
「白虎様って呼ばないとね」
「いけないわよ」
「そうした存在なのよ、青龍もね」
彼女達にとって朱雀や白虎がそうである様にです。
「オズの国で最も偉大な龍なのよ」
「そう言われると嬉しいね」
神宝はビリーナのお話を聞いてにこりとなりました。
「元々は中国の龍だしね、青龍は」
「そうだね、青龍は中国のドラゴンだね」
ジョージも言います。
「西洋のドラゴンじゃなくて」
「同じドラゴンでも違うんだよね」
カルロスもこのことについて言うのでした。
「西洋と東洋じゃ」
「西洋のドラゴンはトカゲみたいな形で翼があって」
恵梨香のお話はさらに具体的でした。
「東洋のドラゴンは蛇みたいで自分でお空を飛べるのよね」
「同じドラゴンでも全然違うわね」
最後に言ったのはナターシャでした。
「本当に」
「そのことはわしも長い間知らなかったよ」
キャプテンでもそうだったのです。
「オズの国でもずっと西洋のドラゴンだけしかいなかったんだ」
「オズの国にも中国の文化が入ってね」
トロットも言います。
「アメリカに中国系の人が来て」
「それで、なんですね」
「オズの国にも東洋のドラゴンが生まれた」
「そうなったんですね」
「青龍も来て」
「それで他の中国の龍も」
「そうなの、ちなみにゴールドドラゴンはね」
トロットは先程ビリーナがお話したこのドラゴンのお話をしました。
「中国の龍なの」
「あっ、そうなんですか」
「力はプラチナドラゴンと同じでね」
ナターシャにも答えます。
「形は違うの」
「中国の龍ですか」
「そうなの、鱗の色は金色よ」
「文字通りですね」
「そうなっているのよ」
「そうなんですか」
「オズの国のドラゴンも多いのよ」
その種類がです。
「よかったら覚えておいてね」
「わかりました」
「悪いドラゴンはいないし」
他の世界とは違ってです。
「安心してね、ただ大きいから」
「踏まれたり尻尾でドラゴンが知らないうちにはたかれたり」
「そうならない様にね」
「気をつけます」
「そのことはね」
「大体大きさは十五メートルから二十メートルね」
ビリーナはドラゴン達の大きさについでも述べました。
「それぞれの種族の長老さんはそれよりも遥かに大きいですけれど」
「どれ位の大きさなの?」
「そうね、それの十倍位ね」
普通のドラゴンのというのです。
「ドラゴンは年齢と共に大きくなるから」
「それで大きくなるの」
「そうなの、まあそのドラゴンに会っても」
「種族の長老の」
「驚かないでね」
「そうした種族ってことね」
「そうよ、巨大でもね」
そのドラゴンの長老のお話もしました、そしてでした。
一行はさらに進んでいきました、オズの国の地下もまた素晴らしい冒険が出来る場所で皆も楽しみながら進んでいました。
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