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聖闘士星矢 黄金の若き戦士達

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829部分:第二百二十九話 最後の戦いその二


第二百二十九話 最後の戦いその二

「何故ならだ。黄金聖闘士も教皇もまとめて全て倒せるからだ」
「一網打尽」
「そういうことか」
 デスマスクとアイオリアがこう返す。
「それで好都合ってんだな」
「つまりは」
「そうだ」
 まさにその通りだった。アーレスの言いたいことはだ。
「その通りだ。一人ずつ倒す手間が省けるということだ」
「確かにな」
「我等は全てここにいる」
 アルデバランとシュラがアーレスの今の言葉に応える。
「ここで我等が全て倒れれば」
「アテナがおられぬ今は」
「そういうことだ」
 まさにその通りだとだ。返すアーレスであった。
「私の勝利になる。必然的にだ」
「そうですね。私達こそが聖域の最大の戦力であるのですから」
「その私達がいなくなればです」
 今度はムウとアフロディーテの言葉だった。
「最早貴方に対抗できる者はいなくなりますね」
「この地上には」
「如何にも」
 まさにその通りだった。アーレスの思惑はそこにあったのだ。
 そしてだ。彼はさらに言うのであった。
「だからこそだ。私にも好都合だ」
「しかし。それはだ」
「我等を倒せればだ」
 カミュとミロの言葉である。
「果たしてそれができるか」
「例え貴様が神であろうとも」
「できると言えばどうする」
 アーレスの今度の返答はこうであった。
「その場合は」
「決まっています」
 シャカは目を閉じたまま。その小宇宙をこみあげさせていた。
「我々もまた、です」
「戦い。勝利するというのだな」
「そうだ」
「それしかない」
 サガとアイオロスの返答であった。
「我等としてもだ」
「そうしてこの世界を護る」
「それではじゃ」
 童虎が若き仲間達に声をかけた。
「いいな」
「はい、それでは」
「今から」
「その力を一つに集めるのだ」
「いいか」
 今度はシオンの言葉だった。
「全ての力を私に集めるのだ」
「教皇にですか」
「我等の全ての力を」
「そして私の力もそこに入れる」
 そうもするというのである。
「その全ての力をアーレスにぶつければ」
「勝てる」
「神であっても」
「いいか、全ての力をだ」
 また言うシオンだった。
「私に集めるのだ」
「黄金聖闘士十二人とか」
 アーレスもその話を聞いていた。そうしてであった。
 そのうえでだ。彼等の言葉を聞いて言うのであった。
「教皇の力をか」
「先の聖戦ではだ」
 またシオンがアーレスを見上げながら告げる。
「貴様は撤退したな」
「如何にも」
 彼もそれは否定しない。だがその表情からは何も窺い知ることはできなかった。彼は今はあえて表情を消してそのうえで応えているからだ。
 
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