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転生とらぶる

作者:青竹
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ガンダムW
  1572話

「っと!」

 ドーバーガンを放ち、リーオー部隊の背後から攻撃をしようとしていたエアリーズを撃破する。
 ビームに飲み込まれると、次の瞬間には空中に爆発の華が生み出された。

『す、すいません、アクセル代表!』

 撃破されたエアリーズに狙われていただろうリーオーのパイロットからの通信。

「気をつけろ。攻撃をする時も全方位に意識を集中しろ」
『は? は、はい!』

 意味が分からないのだろうが、それでもリーオーのパイロットは素早く返事をしてくる。
 まぁ、俺みたいに念動力があるのなら、自分に向けられている敵意の類を感じ取るのも難しくはないんだろうが、普通のパイロットにそれは難しいか。
 だが、これはシャドウミラーの実働班であれば、誰でも出来ている事だ。
 いや、寧ろこの程度の事が出来なければ、シャドウミラーの実働班として動くのは無理だと言ってもいいだろう。
 視線を周囲に逸らすと、空中でも地上でもかなりの混戦になっているのが分かる。
 OZのエアリーズが空中を飛びながら地上へと向けてチェーンライフルを撃ちまくっているのに対し、地上のリーオー部隊は火線を密集させて逃げ場をなくしたエアリーズを狩っていく。
 普通であれば、空中を自由に動き回っているエアリーズ部隊と地上のリーオー部隊では、どう考えても前者が有利だ。
 だが……この戦いに限って被害が多いのはエアリーズ隊の方だった。
 リーオーのパイロットの腕がそれ程悪くないというのもあるし、密集して攻撃しているので着実にエアリーズの機数を減らしているというのもある。また、シェンロンガンダムやトーラスといった援軍が本当に危ない時にはフォローに入るというのもある。
 だが……そこまでやって互角なのだ。
 これが地上用MSと空戦用MSの性能の差を表している。

「へぇ」

 そんな中、連合軍のエアリーズ部隊と空戦を繰り広げていたOZのエアリーズ部隊数機が、少し離れた場所で地上のリーオーの援護をしていたトーラスへと向かっていく。
 1機だけであればトーラスなら何とかなると考えたのだろう。
 まぁ、その考えも分からないではない。
 トールギスがどれだけの性能を発揮するかは当然OZも理解しているし、ガンダムに関しては今更考えるまでもないだろう。
 そうなると自分達が相手に出来るのは、やっぱりOZの次期主力MSとして期待されているトーラスという事になってもおかしくはなかった。
 ……だが、それは機体性能だけを見ての判断でしかない事を、向こうはすぐに知る事になるだろう。

「綾子、援護はいるか?」
『いらない! この程度なら、あたしが何とか出来る!』

 綾子の声が通信で響いてくる。
 以前は生身ではなくMSに乗っているからこそ相手を撃墜して殺す事が出来なかった綾子だったが、今となっては普通に相手を撃破する事が出来ていた。
 慣れるのに早過ぎないか? とも思ったが、元々生身での戦いを経験してきた綾子だ。
 イギリスに留学してからは死徒やら凛の研究結果を狙ってきた魔術師やらと戦ったらしいし、他にも寝物語では埋葬機関とかいう組織の序列七位と戦いになった事もあるとか言っていた。
 まぁ、そっちは死徒に関するいざこざが原因であって、結局お互いに誤解しての戦いであって、すぐに停戦したらしいが……半サーヴァントの綾子にとっても、脅威と認識する相手だったとか何とか。
 ちなみに和解した後でカレーをご馳走になったらしい。
 何故か……そう、何故かご馳走になったそのカレーは、かなりの美味だったと聞いている。
 カレーについてはともかく、そんな風に生身での戦いを幾度となく繰り広げてきただけに、普通の人が相手を殺すという事に覚える躊躇も、そこまで深刻なものではなかったのが救いか。
 今回俺達に任されたのは、あくまでも連合軍の援護というか、フォローだ。
 それでも自分を狙ってくる相手を見逃すような真似はせず、複数のエアリーズが撃ってくるチェーンライフルを、トーラスはMAのまま潜り抜けていく。
 普通の人間では耐える事が出来ないだろうGの機体機動だったが、半サーヴァントの綾子にとってはその程度なら問題はない。
 そのままチェーンライフルの攻撃を掻い潜るように回避すると、次の瞬間にはMSに変形し、トーラスカノンを撃つ。
 ドーバーガン程ではないにしろ、強力なビームがエアリーズを呑み込み、空中に爆発の華が咲く。
 それを見て、OZも決してトーラスだからといって甘く見る事は出来ないと判断したのだろう。
 無駄に戦力を振り分けるような真似はせず、地上のリーオーへと……いや、違う?
 空を縦横無尽に飛び回っていたOZのエアリーズ隊だったが、次の瞬間には一斉にミサイルが発射され……やがて戦場に眩い光がそこら中に溢れ出た。

「予想外に冷静な判断が出来る奴がいたみたいだな」

 眩い光に目を瞑りながら、光が生み出された直前にOZのエアリーズ隊がいた場所へとドーバーガンの砲口を向ける。
 今回ベンティから要請されたのは、あくまでも連合軍のフォローだが……このくらいはやっておいた方がいいだろう。

「直撃、愛。……食らえ」

 久しぶりに使った精神コマンドで機体と俺の身体に不思議な力が漲ってくるのを感じながら、トリガーを引く。
 放たれた巨大なビームが光を貫くかのように飛んでいき……爆発の音が聞こえてきた。
 ……うん?
 いや、爆発の音が聞こえてきたのは事実だが、エアリーズの爆発に比べると少し大きいような?
 閃光弾の光が消え……やがて見えてきたのは、地上へと向かって墜落していくMS輸送機の姿だ。
 どうやら、エアリーズではなくMS輸送機に攻撃が命中したらしい。
 ただでさえドーバーガンは高い攻撃力を持つ兵器だ。
 それに精神コマンドの愛が加われば、当然のようにMS輸送機など墜落する。
 いや、寧ろMS輸送機がその場で木っ端微塵にならず、墜落していったのは運が良かったのだろう。
 MS輸送機の中にエアリーズが積まれていれば、OZにとってはちょっと洒落にならない事態になった筈だ。
 ステータスで調べても、増えている撃墜数は1。
 だとすれば、エアリーズが乗ってなかったのか?
 いや、以前輸送機や戦艦のように内部に機体が乗っているものを撃破した時も増えた撃墜数は1だったんだから、その辺は変わらないのか。
 ともあれ、OZにとってもまさか閃光弾を使って離脱しようとしている最中に撃破を……それも、エアリーズではなくMS輸送機の方を撃破されるとは思わなかったのだろう。かなり動揺しているのが、ここからでも見えた。
 まぁ、このW世界ではどうか分からないが、こうやってあからさまに逃げようとしているんだから、追撃するのは当然だろう。
 事実、他のリーオーや連合軍の中の数少ないエアリーズも今が好機とばかりに攻撃をしているし。
 もっとも、当然OZの部隊も自分達が後ろから狙われているというのは理解しているのか、MS輸送機の撃墜という出来事に一瞬動きが鈍ったが、すぐに撤退行動を行っていく。
 この辺りの判断の早さは、精鋭揃いと言われるOZだけはある。
 言っちゃ悪いが、これが連合軍の兵士なら統率を取り戻すのに倍くらいの時間が掛かるだろう。下手をしたら3倍か?
 ……尚、シャドウミラーの実働班の場合は、閃光弾を使って相手の目を眩ませたら撤退するのではなく、寧ろ自分から敵に向かって突っ込んで奇襲を仕掛けたりするんだろうが。
 それともドーバーガンのように威力の高い武器を利用して、閃光弾で目が眩んだ隙を突いて射撃の雨を降らせるか。
 ともあれ俺が言うのも何だが、シャドウミラーというのは一般的な軍隊とはとても言えない集団だ。
 精鋭揃いという意味ではOZという要素をもっと凝縮したような集団と言えるのかもしれないが……シャドウミラーはシャドウミラーという全く別の存在と表現した方がいいだろう。
 そんな風に考えている間にもOZの部隊は慌ててではあったが、急いで撤退をしていく。
 連合軍の部隊もその後方から続けて追撃の射撃を行うが……やはり殆どがリーオーだけあって、空を飛ぶOZの部隊に対する命中率は決して高くない。
 かといって、こっちのエアリーズ部隊は少数なので、そのままOZに突っ込んでいけば全滅するだけだ。
 俺や綾子が向かえばいいんだが……基本的に今回は連合軍のフォローが仕事だしな。
 まぁ、ドーバーガンでMS輸送機を撃墜してしまったけど。
 そもそも、今回の依頼の主目的は簡単に言えば実戦で連合軍のMS部隊を鍛えるという事だしな。

『MS輸送機は着地し、全機収容しろ。撃破された機体はともかく、生きているパイロットの救助を終えた後、OZが占領した基地へと向かう』

 今回の戦闘の指揮を任されている軍人の通信が聞こえてくる。
 少し意外だったのは、このまま基地に攻め込むという事か。
 てっきり、この一戦で十分だと判断するかとも思ったんだが。
 尚、OZという格上の相手との戦いだった為に、当然連合軍側にも被害は出ている。
 空を飛ぶエアリーズというのは、リーオーにとってはそれだけ相性の悪い敵なのだ。
 それでも戦力が1割程度しか減っていないのは、自慢じゃないが俺達シャドウミラーがフォローをしていたからこそだろう。
 リーオーが撃墜されそうになった時は攻撃してそれをフォローしていたおかげで、死人という点ではそんなに多くない。
 ただし、死んではいなくても小破、中破……中には大破していたりする機体も多いので、戦力は間違いなく戦闘開始前よりは減っている。
 ただまぁ、その代わりって訳じゃないが今回の戦闘を行った事により、間違いなく連合軍のパイロット達の練度は上がった。
 総合的に見れば、戦闘が行われる前と比べてもトントン……いや、寧ろ戦闘終了後の今の方が全体的な戦力としては上だろう。
 この指揮官も、そう思ったからこそ基地の奪還を続ける気になったというところか。

『アクセル代表、今回の戦いでのフォローは助かりました』

 全体に送る通信が終わると、指揮官から個別の通信が入る。
 全員に命令をしている時とは違う、丁寧な口調。
 シャドウミラーがノベンタ直轄の傭兵部隊という事も関係しているのだろうが、それ以上に今の戦闘で実力を見せたのが効果的だったらしい。
 その気持ちも理解出来ないではない。
 もし今の戦いでシャドウミラーがいなかったら、恐らく連合軍の被害はちょっと洒落にならないくらいになっていたのだろうから。
 それを思えば、俺達とは敵対的ではなく友好的になろうというのは理解出来る。
 まぁ、元々俺達はその立場からこの作戦に参加している軍人程度ではとても敵対的になろうとは思わない者の方が多いだろうけど。

「気にするな、こっちも仕事だしな。それよりこのままOZが占領した基地に向かうってのは本気か? 少なからず被害は出てるんだし、リーオーの武器も相応に消耗してる筈だ。一旦基地に戻って補給と整備、それとMSとパイロットを補充した方がいいんじゃないか?」
『いえ、問題ありません。現在の戦力でも十分に基地を占拠したOZを倒す事は可能です。こちらに入っている情報によると、向こうの戦力は決して多くはないらしいですから。今回の戦いで向こうにもかなりの被害が出ましたし、もしかしたらもう撤退をしている可能性も……』

 それは楽観的なんじゃないか?
 そうも思ったが、今回俺達がやるべき事はあくまでも連合軍のフォローだ。
 この男が行けると判断したのなら、それを邪魔するような真似は出来る筈もない。
 それに、今の戦いでOZの被害が多かったというのは間違いのない事実でもある。
 元々の兵力差が大きい以上、OZと連合軍の両方が1人ずつ撃墜されて戦死したとしても、勢力として受けるダメージは大きく違う。

「分かった。今回の作戦の指揮官はお前で、俺はあくまでもフォロー役だ。そのお前がそう判断したのなら、俺からは特に何もいわない。けど、最後に1つだけ聞く。……本当にいいんだな?」
『はい。確かにOZが基地に篭もって籠城戦をするのであれば、戦いは厳しくなるでしょう。ですが、その厳しい戦いを乗り越えなければ、自分達が今以上に強くなるというのは不可能です』

 ……なるほど。何も自信過剰って訳じゃないんだな。
 きちんと激しい戦いになるかもしれないというのを承知した上で、それでも戦いを続けようと考えている訳か。
 それも理解出来ないではないが……だが、今の連合軍にそんな厳しい戦いを乗り越える事が出来るのか? という疑問はある。

『ですので、もし万が一の時のフォローは、よろしくお願いします』
「……分かった」

 最後の最後で俺達頼りってのはどうかと思うが、それでも自分の意志でこうしてOZが待ち構えているだろう戦いに参加するというのだから、根性はあるんだよな。
 これで、後方から指示してるだけだったら、色々と思うところはあったかもしれないが……こうして自分も戦場に出ている以上、他のMSパイロット達にも受けはいいだろう。

『ありがとうございます』

 その言葉と共に通信が切れ、MS輸送機は敵基地へと向かって飛び立つのだった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:725
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1247 
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