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Blue Rose

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第三十七話 生まれた陰その四

「破滅よ」
「芸能人とかでいるよな」
「お酒ならね、まだね」
「ましか」
「そう、お酒に溺れているうちは」
 まだ、というのだ。
「ましよ」
「そうなんだな」
「覚醒剤よりは」
「ずっといいか」
「他のドラッグ類もよ」
 覚醒剤に限らずというのだ。
「あんなのは絶対にしたら駄目よ」
「俺もそう思うさ、覚醒剤の話はな」
「龍馬も聞いてるわね」
「御前みたいに細かく聞いてはないけれどな」 
 それでもというのだ。
「怖い話は聞いてるさ」
「そうなのね、龍馬も」
「幻覚見えたりとか電波を受信したとか言って」
 そしてというのだ。
「道のど真ん中で真っ裸で包丁振り回して何人も殺した奴いたってた」
「そんな事件あったの」
「そうらしいな」
「酷い事件ね」
「そんな話を聞いてたからな」
 だからだというのだ。
「俺も覚醒剤とかはな」
「手を出したくないのね」
「出したら終わりだろ」
 もうその時点でというのだ。
「完全にな」
「その通りよ、だからね」
「覚醒剤はな」
「手を出すべきじゃないな」
「本当にな」
「さもないと」
 それこそというのだ。
「人間じゃなくなるから」
「人間やめるってことだな」
「廃人よね」
「そう言われるな」
「そうなるから」
 覚醒剤に溺れ身も心も文字通りボロボロになってだ。
「絶対にね」
「手を出したら駄目だな」
「お酒も怖いけれど」
「そういうのは遥かに怖いな」
「そんなものにはね」
 それこそとも言う優花だった。
「絶対によ」
「手を出すものじゃないな」
「覚醒剤やる人って長生き出来ないみたいよ」
「それは当たり前だろ」
 優花のこの話には龍馬もすぐに頷いて返した。
「身体も心もボロボロになるんだろ」
「それこそね」
「そんなのになったらな」
「長生き出来る筈がないわね」
「命を自分で潰してる様なものだな」
「覚醒剤をやったら一週間は寝ないでも平気だっていうけれど」
 だから『覚醒』剤なのだ、そうした意味での名前であるのだ。
「けれどね」
「何でそこまで寝ないで平気か」
「自分の身体のエネルギーを使ってるのよ」
 外部から吸収しているのではないのだ、中にあるエネルギーを無理に引き出して燃やしている様なものなのだ。 
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