Blue Rose
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第三十六話 永遠にその七
「やっぱり恐竜最高だよ」
「何といっても」
「ああ、色々な種類がいてな」
「この恐竜は」
優花はステゴサウルスを見て言った。
「大人しそうね」
「ああ、ステゴザウルスはな」
「実際になのね」
「大人しかったみたいだな」
そうだったらしいとだ、龍馬は優花に話した。
「草食でな」
「やっぱりそうなのね」
「動きも鈍かったそうだけれど」
「大きくて」
「そうなんだよ、あとな」
「あと?」
「恐竜って食ったら鶏肉みたいな味がするってな」
こんなことも言った龍馬だった。
「言われてるな」
「あっ、爬虫類だから」
「爬虫類ってそんな味するからな、鰐とか」
「ええ、私も鰐を食べたことがあるわ」
「俺もだよ」
このことは二人共だった、実は優子が鰐の肉を買ってそれをステーキにして二人に食べさせたことがあるのだ。
「ちょっと癖と匂いがあるけれどな」
「鶏肉に近い味だったわね」
「大体な」
「そう考えたら」
「恐竜もそうか」
「鶏肉みたいな味なのね」
「蛙だってそうだしな」
両生類の話もした龍馬だった。
「ウシガエルとか」
「ああ、ウシガエルもね」
「あっちも鶏肉みたいな味だな」
「そうよね」
鰐を食べた時に優子が一緒に出したのだ、それも全体を塩焼きにして。
「美味しかったわ」
「むしろ蛙の方が食べやすかったな」
「癖もなくて」
「むしろな、それで恐竜はな」
あらためて話をした。
「臭いはするだろうけれど」
「鶏肉みたいな味で」
「意外と美味いかもな」
「何かそう聞くと」
優花も言う。
「食べてみたくなったわ」
「ステーキにしてか」
「唐揚げとかフライとか」
優花が言うのは揚げものだった。
「そういうの?」
「ああ、そっちか」
「いいんじゃないかしら」
「確かにな」
龍馬も恐竜の唐揚げやフライと聞いて頷いた。
「よさそうだな」
「そうよね」
「恐竜の唐揚げか」
「ブロントサウルスとかの」
「いいな、ただな」
「ただ?」
「捕まえるの苦労しそうだな」
龍馬は笑ってこうも言った。
「食材を」
「家畜化するとか」
「それもかなり大変だろ」
牛や豚の様にそうすることもというのだ。
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