| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

おぢばにおかえり

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第三十八話 夏になってその三

「それはね」
「あっ、そういえば寮ってそういうの厳しい?」
「下着の色とか?」
「派手だと怒られるとか」
「昔はあったと思うけれど」
 そうしたこともです。
「今は別にね」
「ないの」
「そんなことないわよ」 
 とりあえず私の知ってる限りではです。
「先生にも言われたことないし」
「そうなの」
「一年の時から言われたことはないわ」
「そうなのね」
「けれど夏を考えたら」
 白のブラウスのことをです。
「やっぱり白の方がいいわね」
「そうよね」
「寮の中とか外出の時は半被着るけれど」
 このことは絶対です、天理高等学校と書いた法被を着ます。
「学校だとね」
「白ブラウスだからね」
「ベストを着られる時はいいけれど」
 冬服のものを夏期でもまだ涼しいなら着ます、このブラウスにベストという服装も私は好きだったりします。
「ブラウスだけだと」
「そうそう、透けるから」
「用心しないとね」
「ブラは見せるなってね」
「透けていても」
「私ずっと言われてきたの」
 お母さんにもお祖母ちゃんにもです。
「はしたない格好はするなって」
「結構厳しいの?ちっちのご家族」
「今そう言う人少ないんじゃ」
「はしたない格好するなとか」
「そういうこと言う人って」
「そうかも、本当にね」 
 それで私はいつもくるぶしまでのズボンかロングスカートです、ミニスカートや半ズボンは穿かないです。ひのきしんをすることがいつもなので基本ズボンです。
「お母さんもお祖母ちゃんも常にズボンだし」
「教会にいたらそうでしょ」
「ひのきしんするから」
 クラスメイトの娘達も言います。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧