男子高校生、職業【美少女】
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説得は男を諦めて
前書き
本日2話目
男子高校生、職業[美少女] 2
「爺ちゃん、ちょっといいかな」
話そうとしている内容を悟られないように自然に話を切り出す。
「なんじゃ、乃愛」
「ええと、お願いがあるんだけど、いいかな」
「・・・・・・いいぞ」
「えっとね、実は僕今、やりたいことがあるんだけどさ・・・・」
「言っておくが、VRMMOはさせんぞ」
「!?」
爺ちゃんの口から僕が今から説得して納得しようとしていたことが、なにもいってないのに否定される。
理由を聞こうと口を開くけど、遮られてしまう。
「乃愛、お前儂が何でVRMMO をするのを許さないか判るか」
「(フルフル)」
「儂がVRMMO を禁止する理由、それはな・・・・・・・」
「(ゴクリ)」
爺ちゃんの真剣な表情に思わず唾を飲む。
「乃愛がゲームにばかりして、儂と話をしてくれなくなるからじゃ」
は?
「い、今何て言ったの?」
恐る恐る聞いてみる、今聞こえた言葉が僕の聞き間違えだと確認するために
「乃愛がゲームにばかりして、儂と話をしてくれなくなるからじゃ」
「・・・・・・・・・・・・爺ちゃん」
「なんじゃ乃愛?」
「朝食、昼食、夕食ぜんぶ一緒に食べるからVRMMO やっていいかな?」
「いいぞい」
すんなりとOKがもらえた。今までの隠れてVRMMO をしていた事がバカらしく思えてきた。
はぁ、OK 貰えたし、ネットで注文しようかな。
部屋から出て、自分の部屋に戻ろうとしたとき、僕はきずいておくべきたった、すんなりとOK された事に対して疑問を持つべきだった。
部屋から出ようとすると爺ちゃんが僕をに言った。
「条件としてゲーム内での一人称を[私]にしたらの。」
僕は反論しようとした、しかし、その目論見は再度遮られてしまう。
「いやじゃったら、許可はできんのう。」
僕はVRMMO と、自分の尊厳を天秤にかけた、
そうだよ、最初から答えは決まっていたんだ。
「わかった。ゲーム内での一人称は私で話すよ」
僕は自分の内中で何かが砕けた音を聴いた。そして、自分の男だった心に聞いた。
──────これで、よかったかい?
↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓
次の日
今日は火曜日、まだまだ学校がある日だ。
そんな朝、僕は布団にくるまってただ、恐怖に耐えていた。
「おーい乃愛ー、居るんだろー?出てこいよー学校行こうぜー」
「そうだぞーせめて顔ぐらいみしてくれよー」
カーテンで締め切った窓の向こうから昔からずっと聞いている声が聞こえる。
友人たちの声だ。
ほんの数ヶ月前までは一緒に馬鹿な話をして笑いあった親友だ。
だけど今はただの恐怖の象徴でしかない。
数ヶ月前のあの日から、僕はずっと家から出ないで、爺ちゃんとだけ話をして、外の全てをシャットアウトしている。
そう、全てはあの日から始まった。
後書き
まだまだです。
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