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転生とらぶる

作者:青竹
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ガンダムW
  1552話

 俺達が基地から持ち帰ったOZの不正の証拠は、予想していたよりも大きな騒動となった。
 これが多少の裏金だったりすれば、そこまで大きな騒動にはならなかったのだろう。
 それこそ、その基地におけるOZのお偉いさんをトカゲの尻尾切りにして処分すれば良かったのだから。
 だが、MS数機分の資材が横流しされているとなれば、少し話は違ってくる。
 連合軍の上層部でも、今回の件に関してOZを色々と怪しいと思っている者が多くなってきた。
 この件は、間違いなくOZにとって大きなダメージとなるだろう。
 それこそ今は連合軍に疑いの目を向けられるのを避けたかった筈なのだから。
 今回の不正を行ったOZの人物は、あくまでも自分個人でやっていると自供しているらしいが、個人でMSを開発出来る資材を横流しするというのは色々とやり過ぎだろう。
 そして……一つの基地のOZの人物がそんな不正を行っているのだから、当然他の基地でもやっている者がいるかもしれないと判断し、幾つものOZの基地に監査が入り始めた。
 当然ながらそこまで徹底的に調べればOZでも全てを隠すような真似が出来る筈もなく、最終的にかなりの数の不正の証拠が見つかった。
 で、当然ながらそんな風になると往生際の悪い奴も多く……

「素直に自分の罪を認めれば、死なずに済んだものを……な!」

 こちらに向かって連射されるエアリーズのチェーンライフル。
 それも5機のエアリーズがトールギスを狙って連射してくるその弾丸を、バレルロールで回避しつつ間合いを詰める。
 バレルロールと言ってもただのバレルロールではない。
 スーパーバーニアを全開にしてのバレルロールだ。
 20Gを超える加速で行われるそれは推進剤をかなり消費する行動ではあるが、幸いここから遠く離れていない場所にこちらの陣地が用意されている。
 小規模な陣地だが、トールギスとトーラスの2機分の補給や整備をするには十分だ。
 見る間に近づいてくるエアリーズを見ながら、トールギスの左手に装備されているシールドからビームサーベルを引き抜く。
 ちなみに、ライフルは既に装備していない。
 使用頻度がそんなに高くない上、機動力重視のトールギスにとってあの改造されたライフルは無闇に重量を上げているだけだからだ。
 必死にチェーンライフルを撃ってくるエアエリーズだったが、その攻撃は1発たりともトールギスには命中しない。
 そして横を通り抜けざまにビームサーベルを素早く振るい……瞬く間に2機のエアリーズが胴体から真っ二つになって爆発する。
 そう言えば、模擬戦ではない本物の戦闘は久しぶりだな。
 いきなり間合いを詰められて仲間が撃破されたのが信じられなかったのか、残り3機のエアリーズは一瞬次の行動に移るのが遅れる。
 ただでさえ機動力はともかく運動性に欠けるエアリーズだ。
 俺の操るトールギスを前にして、その動きは致命的なもの以外のなにものでもない。
 スーパーバーニアを噴射し、ようやく俺から距離をとろうとしたエアリーズへと体当たりをする。
 勿論そのまま身体からぶつかっていくのではなく、シールドを使ってだ。
 ビームサーベルも元々込められているエネルギーを使い切ってしまうと使えなくなるような有限式だ。
 核動力を使っている割りには、この辺の技術が発展していないんだよな。
 SEED世界のMSのように、機体の動力炉からエネルギーを引っ張ってくればいいのに。
 何故かこの世界のビーム兵器はドーバーガンといい、ウイングガンダムのバスターライフルといい、ヘビーアームズのビームガトリング砲といい、ビーム兵器はそれぞれに別途エネルギーを用意する必要があるんだよな。
 この辺、技術の発展が遅れていると言うべきか……リーオーがMSとして登場してから随分と経つのにな。
 シールドでエアリーズを大きく吹き飛ばしながら、そんな事を考える。
 コックピットのある位置を狙っての体当たり……それもスーパーバーニアを全開にした速度での体当たりだ。当然その威力は凄まじく、呆気ない程にエアリーズのコックピットが大きく歪む。
 まだパイロットが生きているのかどうかは分からないが、それでも気絶や何らかの負傷はしているだろう。
 実際機体制御も何もしないままにエアリーズは地上へと落下していっているのだから。
 そうして残り2機となったエアリーズは必死にチェーンライフルを連射しながらトールギスから距離をとっていく。
 そんなエアリーズへと向かい、右腕のドーバーガンの砲口を向け……トリガーを引く。
 放たれたビームに1機のエアリーズが飲み込まれ、爆散する。
 そして最後の1機になったところで、ドーバーガンの砲口を向け……

『降伏する! こちらは降伏をする! だから、これ以上は攻撃をしないで欲しい!』

 オープンチャンネルにて、悲鳴のような叫び声が聞こえてきた。

「なら、武器を捨てて地上に降りろ。そしてコックピットから出て、頭を両手の後ろに組みながら地面に伏せろ」

 エアリーズへと向かってそんな通信を送る。
 本来ならこのまま撃墜してもいいのだが、降伏を申し出てきたのだから、今回の件の証人や情報提供者として扱う事も可能だろう。
 幸い今の叫び声を聞く限りでは、何かを誤魔化そうと……こっちの隙を窺って逃げようとしているようには見えないのだから。
 であれば、こっちとしても善意の協力者――と呼ぶべきかどうかは分からないが――を無駄に殺す事もない。
 俺の言葉に返事をする暇すらないまま、エアリーズは地上へと降りていく。
 俺と言葉を交わせばその時点で死ぬと言っているかのような、そんな態度。
 ともあれ、この降伏がこちらの隙を突こうとしている見せ掛けのものではないと判断し、地上へと着地したエアリーズからパイロットが降りてくるのを見ながら、視線をもう一つの空域へと向ける。
 そこではスペシャルズのエアリーズ2機と、綾子のトーラスが戦っていた筈だった。
 既にエアリーズ1機は下半身が消滅して地上へと落ちており、現在は逃げ回っている残り1機のエアリーズを、綾子のトーラスが追いかけているところだった。

「綾子、あまり遊んでないでさっさと仕留めろ」
『別に、あたしは遊んでいる訳じゃないよ! ただ、この機体のパイロットの逃げ足が……』
「トーラスカノンを使えば一気に撃破出来るだろ?」
『そんな事をしたら、死んじゃうじゃないか!』

 ……今更そんな事を言うのか?
 綾子の言葉に一瞬そんな風に思ったが、すぐに納得する。
 これまで綾子が命のやり取りをする為に戦ってきたのは、あくまでも生身での戦いだ。
 MSでの戦いは今までにも何度かやってきたが、それは全て模擬戦。
 使用する武器はペイント弾であり、同時に最低限まで威力を抑えられたビーム兵器。
 MSでの命のやり取りは、これが初めてのものだった。
 であれば、こうして躊躇うのも当然か。
 普通は、MSでの戦いだからこそ相手の死というリアルな感覚を見なくて済む。
 相手のMSを撃破すれば、当然死体が残る事は多くないのだから。
 だが、綾子は生身での戦いに慣れてしまっていたのだろう。
 だからこそ、逆にMSを撃破する事で敵を殺すというのをリアルに感じられてしまう。
 普通であれば気にしなくてもいいようなところを、気にしてしまうのだ。
 生身での戦いで人の命を……ましてや人ではない死徒と呼ばれる者の命を奪った経験があるというのは、以前寝物語に聞いた覚えがある。
 だからこそ、この世界の普通のパイロットとは違って躊躇ってしまうのだろう。
 人の命を奪った経験があるからといって、それに慣れるという程ではない。
 しょうがない、か。
 これについては、俺が無理にやらせてもどうにもならない。
 綾子が自分自身でその辺を乗り越える必要があるのだ。
 だとすれば、俺が出来るのはただ見守っているだけだろう。
 ……いや、他の奴等が妙な真似をしないように監視はするが。
 そうして俺の視線の先では、トーラスがエアリーズを相手にして苦戦を続ける。
 恐らく最初の1機のエアリーズは、特に苦労もせずに攻撃出来たのだろう。
 だが、その攻撃でエアリーズの下半身は消滅した。
 トーラスカノンの威力は、エアリーズが使っているチェーンライフルなどとは比べものにならない程に強い。
 原作では、トロワの放ったトーラスカノンにより、ガンダニュウム合金で出来たデスサイズが爆散した程なのだから。
 もっとも、そんなトーラスカノンよりも威力の高いのが、OZの開発したヴァイエイトやビルゴのビーム砲なのだが。
 ただし、ビルゴのビーム砲は巨大で取り回しが悪いという理由から、ホワイトファングでは威力を弱めた代わりに取り回しがしやすくなった物を装備したビルゴⅡが開発されたんだが。……いや、開発って程じゃなくて、ツバロフが用意していたパーツをそのまま流用しただけだったか?
 ともあれトーラスカノンの威力は高いので、下手にエアリーズに当てれば撃墜してしまう。
 最初に命中して下半身を失ったエアリーズを見て、綾子はそう思ってしまったのだろう。
 勿論違う可能性もあるが、少なくても俺が知っている綾子であれば、そんな風になると思う。

「動くなよ」

 こっちに降伏してきたエアリーズのパイロットが微かに身動ぎしたのを見ながら、外部スピーカーでそう告げる。

「今のうちに何とかしようと妙な動きをした場合、こっちはすぐに攻撃をするからな」

 そうすると、投降した兵士は大袈裟な程に頷きを返してきた。
 ……チェーンライフルのように一撃の威力が弱い武器というのがないので、もし向こうが妙な真似をした場合、ドーバーガンかビームサーベル、もしくは踏み潰すといったような攻撃手段しかないんだよな。
 向こうもそれを理解しているからこそ、こうして大袈裟な程に頷いているのだろうが。
 対人用……って訳じゃないけど、牽制用のバルカンはやっぱり欲しいところだ。
 ガンダムだとバルカンを装備している機体が結構いるのが羨ましい。
 バルカンユニットのような感じでつけてもらうか?
 うーん、でもトールギスの頭部にそういうのって似合わない……というのもあるけど、頭部の形が丸いせいかどうしても上手くバルカンユニットを付けるのが難しそうな気がする。
 となると、ウイングゼロみたいに両肩の上か?
 けど、頭部にバルカンがあれば、顔を動かすだけで射線を変更出来るけど、肩の上だと身体を振り向く必要があるんだよな。
 その辺がどうしても色々と難しい。
 それなら、いっそエアリーズのチェーンライフル辺りを持たせた方が、腕で射線を自由に変更出来るだけに楽なんだが……
 ああ、武器と言えばレーザー用の武器も開発するようにノベンタ達に言っておいた方がいいか。
 メリクリウスとビルゴが装備しているプラネイトディフェンサーは、生半可なビーム兵器は全てシャットアウトする。
 ミサイルやバルカンなんかの実弾兵器もそれなりに弾く以上、レーザー兵器しか有効な武器がないんだよな。
 まさか、ウイングゼロのツインバスターライフルを量産する訳にもいかないし。
 ……そうなったら、色々と怖い事になりそうだな。
 リーオーからエアリーズ、トーラスといったMSの全てがツインバスターライフルを所持していると、それこそ宇宙のコロニーが全滅してもおかしくはない。
 だからこそ、それを防ぐ為にビルゴに有効なレーザー系の武装を充実させる必要がある。
 ビルゴに対する有効さは、原作で証明済みだし。
 ただ、原作ではレーザーライフルはまだ完成していない状態で実戦に出されていた。
 それを防ぐ為には、今のうちにその辺をしっかりと開発しておいた方がいい。
 レーザー系の武装はシャドウミラーでもそれなりに技術はあるんだが。
 ビームサーベルならぬレーザーブレードとか。
 その辺も開発してくれると、意外とレーザー系の武装がW世界では主力になる、か?
 そんな風に考えている間にも、エアリーズはトーラスへと向かって次々にチェーンライフルを放つ。
 その攻撃をMA状態になって空を飛びながら回避し続ける綾子のトーラスだったが、攻撃手段が今はトーラスカノンのみだというのが痛い。
 原作ではサンクキングダムで使われていたトーラスはビームサーベルも持っていたんだし、その辺もどうにかした方がいいと思う。
 ともあれ、それでも一方的に攻撃されていた綾子だったが……不意にMA状態で飛びながら方向転換をすると、一気にエアリーズへと向かって突っ込んでいく。
 チェーンライフルでそれを防ごうとするエアエリーズだったが、細かくスラスターを噴射させながら突っ込み……肘の部分をエアリーズに叩き込み、パイロットを殺さずにMSの動きを止めるのだった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:575
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1217 
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