世界をめぐる、銀白の翼
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第一章 WORLD LINK ~Grand Prologue~
真剣で私に恋しなさい ~そして決闘、まずは三人(+1)~
そうして放課後
蒔風は川神院の前に来ている。
「おじゃましまーす・・・・おーい?」
「蒔風、来たか」
蒔風を呼んだのは大和だ。
どうやら他のメンバーは別の場所に集まっているらしい。
「ん。で?どこでやるの?」
「こっちだ。ついて来いよ」
蒔風と大和がその場所に向かって歩いていく。
「なあ」
途中、大和が口を開く。
蒔風は「ん?」と大和の方を向いた。
「あの話、本気なのか?」
「勝負のこと?世界のこと?」
「どっちもだけど、とりあえず世界の方」
「本気だよ?これからの戦闘で、そいつを証明してやる」
話していると着いたようで、そこは川神院の広い中庭のような場所だった。
「最初は俺様だ!カッコイイとこ見せてやるぜ!!」
「ガクト、がんばれーー!」
「おうよ!」
「最初は島津岳人か」
「そう。それともう一ついいか?」
「なん?」
「川神院の総帥・・・・鉄心のじいちゃんが立会いに立つそうなんだが、いいか?」
「鉄心?学長か・・・・・いいよ、わかった。書類のことも説明しないとだし」
蒔風が中庭の中心に立ち、岳人と向き合う。
「オレだってやるとこ見せてやる!!」
「ふ・・・・」
蒔風が短く笑い、それに応じる。
「立会人の川神鉄心じゃ。両者とも、正々堂々と戦うように。では・・・・・・・・・始めぇい!!」
蒔風と岳人が互いの両手をつかみ取り、手四つの状態になる。
ギリギリ睨み合う二人の力は一見して互角の様に見える。
「ほう・・・・中々の筋肉量。真人にも負けず劣らずだな」
「誰だ?そいつ」
「他の世界の友達。そんなことより―――そらっ!!」
「う?をおお!?」
蒔風が急に膝を崩し、しゃがみ込む。
上から下に行くよう、体重もかけて力を込めていた岳人の体が前のめりに傾く。
そして蒔風がブリッジのように反り返り、岳人を後ろに投げた。
「うごっ!?」
地面に落ち、岳人が立ち上がろうとした時には蒔風のチョキが、眼球の前で止まっていた。
「勝者、蒔風舜!」
「さ、どんどん来い。ノンビリはいかないよ?」
「クリスティーナ・フリードリヒ!!参るッ!」
凛とした声が通る。
レイピアを構えたクリスが蒔風の前に立ち、礼儀正しく名乗り出ていた。
「さながら騎士だな。だったらこっちも騎士(ナイト)でいこうか」
蒔風がクリスの方を向きながら道院の窓ガラスにライダーデッキを向け、腰にベルトが装着され
「別の世界からってのも見せないとな!!(バッ)変身!!」
蒔風が仮面ライダーナイトに変身し、その姿にクリスが目を見開いた。
「なんだそれは!?」
「他の世界の力だ。この世界じゃ知らないか?これをもって、異世界の証明とさせてもらおう!!」
蒔風がクリスに切り掛かり、それをクリスがかわし、突きを放って来る。
もちろん蒔風はそれを避けるが、至近距離だったからか少しギリギリだ。
「うにゃっ!?あっぶな!レイピア怖ーーー」
「ちぃ、まだまだ!」
「めんどいけど、正々堂々と行くか。分身とかしたら卑怯だとかいいそうだし。ハッ!!」
蒔風がクリスの突きを丁寧に弾いていく。
クリスの攻撃は決して甘くない。むしろ素晴らしいものだ。
だが、相手が悪すぎる。
蒔風はダークバイザーだけでなく、肘や膝でレイピアの側面、背面を押さえて防いでいるのだ。
つまり攻撃がレイピア一本に対し、蒔風は最低でも腕足剣三本の手段がある。
これはどうしようもない。
「素晴らしく速くて鋭い突きだ。ま、いかんせん相手が悪かったな」
ギャァン!!
蒔風がダークバイザーを振り上げる。
するとレイピアの長さが半分になり、無くなった半分が離れた場所にトスッ、と軽い音を立てて落ちた。
「・・・・・どうする?」
「負け・・・・だ」
「勝者、蒔風!」
「さあ、つぎつぎ!!」
蒔風が変身を解き、もとに戻ると、次には一子が立ち上がった。
「あなた、面白いわね!クリの仇、取らせてもらうわ!!」
「オッケー。薙刀ね。元気っ子は好きだぜ!変身!!」
さらに蒔風が変身する。
仮面ライダーアギトストームフォームに直接変身し、両端に刃のついたなぎなた上の武器・ストームハルバードを伸ばして一子とぶつかり合う。
「う、おりゃあ!!」
ドッフン!!
一子が力の限り薙刀を振り下ろし、それが逸れて地面に大きな穴を穿つ。
蒔風がその薙刀を踏み台に飛びあがり、お返しとばかりに縦にストームハルバードを振り下ろす。
だが一子は転がってそれをよけ、蒔風の足元を薙ぎ払いにかかった。
ガキィ!!!
しかし、ハルバードがそれを押し止め、ぐるりと回して一子の薙刀を打ち上げる。
そして無防備になったその体を、ハルバードからの突風で吹き飛ばし、カタをつける。
そして変身を解いて、蒔風が叫んだ。
「はいはい!!!次だよ早く!!!」
ドシュ!!!パシッ!!
蒔風が飛んできたそれを掴む。
それは矢だった。
先端は潰されているものの、当たればかなり痛いだろう。
「おぉ?・・・・椎名か・・・・」
離れたところから、椎名京が弓を構えて蒔風を狙っていた。
そして次の矢を構え、撃ってきた!!
「よっ!!(ヒィ!)ハッと!!(ヒュン!!!)」
斬るような音を出して飛んでくる矢を、蒔風はひょいひょいと避けて行く。
「矢ってさーー結構大変だよね?当たるのはたった一点のみ。射れば早いけど、最悪、体一つ分その場から動けば当たんないし」
なあ?簡単だろ?と言わんばかりに回避していく蒔風。
ちなみにご存じとは思うが、そんなことは決してない。
人間をやめたような技量のやつに言われても、説得力は皆無である。
そんなことを言っている蒔風は、京の矢をよけながらも、いっこうに近づかない。
だがそんな蒔風にイラつくことなく、焦ることもなく、標的に向かってただ淡々と矢を速射していく京。
恐ろしいほどの集中力。
一瞬たりとも目を離さず、正確に射抜いていく京に、蒔風は本気で感心していた。
「でもこれじゃなんだから、勝たせてもらう」
蒔風がその手に弓を出す。
それは弓の英霊の物。
なればこそ、負けることなどありはしない
ドヒュッ!!カカカカカカカカカカンッ!!!!
空中で京の射った矢をすべて撃ち落とし、そのぶつかり合う場所が、蒔風と京の間の真ん中から徐々に京側に寄って行っている。
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「・・・・・・・ッ!!!!」
「ソコォ!!!!もらったぁ!!!」
蒔風が一瞬の焦りを見つけ出し、弓を射る。
その矢は一瞬で二人の距離を進み、京の袖に当たった。
だがここで止まらないのが蒔風仕様だ。
矢はそのまま突き抜けず、京の身体を引っ張りながら壁まで到達し、その部分を縫いつける。
京がそれを抜こうと掴むが、ビクともしない。パラパラと壁の欠片が落ちることすらもないのだ。
完全に詰み・・・かのように思われた。
ビリィ!!
京が裾を引きちぎって蒔風に向かう。
掌底や回し蹴りを放ってくる攻撃は、かなり激しかった。
だが
「徒手空拳もできるとは恐れ入った。でもまだ荒いねぇ」
パシパシと受け、弾く蒔風がウンウンと感心しながら京の腹部に手を優しく当てる。
「・・・・ッァ破ッ!!!!」
ズンッ!!と音が響き、京の身体がガクンと揺れる。
そしてそのまま倒れてしまって、戦闘はどう見てもできないものと見えた。
「勝者、蒔風!!!やるのう、お主」
「ふ、当然。オレは世界最強。この世界じゃどうだか知らないが、オレはもっと強い」
そう豪語する蒔風の前に、由紀江が日本刀を腰に携えて、蒔風の前に出てくる。
「黛由紀江・・・・・・よろしくお願いします」
「む?この闘気・・・・鋭く、澄んで、それでいて轟々とした気・・・・そうか、武道四天王っていたっけな、この世界には」
「まゆっちーーー!!がんばれーーー!!!」
「意地を見せてやれーーー!!!」
「はいっ!!!!」
「どうやらスイッチ入ってるみたいだな。これは・・・・こっちも剣で行こうかな?」
蒔風が仲間の力を借りようと、その手に願いを宿す。
風間ファミリーで二番目に強い者、武道四天王・黛由紀江が剣を抜き、構える。
二人が闘気を放ち、ブルブルと大気が震える。
鋭い視線が、交差して、同時に動き出した。
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「んあ~~~。"no Name"を起点に"フォルス"~~~?えっと・・・・・あと"LOND"か?で、こっちがこうなってて・・・・・」
「疲れた~~。蒔風はいま主要と戦闘中か・・・・弱ったところをパクリかな?これ」
to be continued
後書き
アリス
「戦闘開始ですか。にしてもライダーばっか」
趣味です。
すみません。
あと矢に関しての供述ですが、決して作者は弓道が弱いと言ったわけではないです。
もしそう受け取ってしまった方がいたらすみません。
アリス
「次回、残りの二人、そして?」
ではまた次回
冬花火 寒空打ちあがれ 凛と咲く大きな花ひとつ
この涙 夜空に消えてしまえと願う
私の上に 綺麗すぎた冬花火
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