聖闘士星矢 黄金の若き戦士達
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670部分:第九十六話 神々その五
第九十六話 神々その五
「そしてトラキアで直接だ」
「戦う」
「自ら敵の城に乗り込んだうえで」
「御前達全員と私で向かうのだ」
これが彼が告げることだった。
「わかったな」
「教皇」
サガがそのシオンに対して言ってきた。
「それでなのですが」
「出陣のことか」
「いえ」
違うというのだった。サガはまた別のことを彼に言ってきた。
「アーレスのことですが」
「アーレスか」
「はい、彼等の主です」
最早言うまでもないことだった。だがそれでもサガは言うのであった。
「そのアーレスですが」
「残念だが」
まずはこう返してきた。シオンだった。そのうえでの言葉だった。
「アーレスの復活はだ」
「避けられませんか」
「やはり」
「既に四闘神が復活した」
先だって攻めて来たその彼等だ。
「彼等はアーレスの忠実なる僕にして側近達だ」
「アーレスの側近」
「そしてその力も」
「相当なものだ。そしてその彼等の力とエリスの力が合わされば」
アーレスの第一の腹心にして妹である彼女のことも話された。
「その時はだ」
「どうすると」
「アーレス復活の時は」
「御前達全てとだ」
ここでも彼等に告げたのだった。
「そして私とだ」
「教皇ですか」
「教皇もなのですね」
「そうだ。全ての力を合わせてだ」
シオンは表情は声からも見せない。しかしその言葉は続けるのだった。
「アーレスは封印する」
「倒すことは無理なんですかね」
今言ったのはデスマスクだった。
「アーレスの野郎は」
「無理でしょうか」
シュラも問うてきた。
「それは」
「どうなんでしょうか、あいつは」
「倒せるのでしょうか」
「神は不滅だ」
これがシオンの返答だった。
「それはだ」
「無理だというのですか」
「それは」
「肉体を滅ぼしてもその精神は不滅だ」
そうだというのだ。その身体はというのだ。
「何があろうと滅びはしない」
「滅びない」
「そうなのですか」
「そうだ、そして神は精神だけでも生き残る」
それが神だというのである。神とはそういうものだというのだ
「それではなのですが」
「アフロディーテか。何だというのだ?」
「神はその本来の肉体を破壊しても無駄なのですね」
「そうだ。肉体もやがて元に戻る」
こうしたことも話した。やはり人のそれとは違っているというのだ。
「だから倒しても何の意味もない」
「しかし」
それを聞いて言ったのはカミュだった。
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