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転生とらぶる

作者:青竹
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ガンダムW
  1551話

 連合軍とOZの模擬戦が行われた日から数日……俺は予想外な事態に巻き込まれていた。
 俺が今まで指導していた兵士達以外に、近くにある基地……いや、それどころか遠くにある基地の上層部から、自分達の基地の兵士を鍛えてくれという要望がきたのだ。
 その気持ちは分からないでもない。
 実際、あの模擬戦は多くの連合軍関係者が見ていたのだから、それだけ衝撃が大きかったのだろう。
 OZの兵士と言えば、精鋭揃いというのが一般的な認識だった。
 だが、俺が鍛えた兵士はそのOZの兵士を一掃したのだ。
 ……まぁ、ミュラーに1機撃墜されたので、完全勝利という訳にはいかなかったが。
 というか、こうして兵士を鍛えたりするのって、本来はOZ……いや、スペシャルズの仕事じゃないのか?
 まぁ、そっちは大きな権限を得て、今はそこまできちんとした指導とかはしてないのかもしれないが。
 ともあれ、最初は色々と戸惑ったが、連合軍のパイロットの実力を少しでも上げるというのは、オペレーション・デイブレイクまでにやっておきたい事ではあったので、それを引き受けた。
 だが、当然俺が全てを鍛えるという訳にはいかないので、OZとの模擬戦に参加したパイロットを派遣するという形になったが。
 結果として、それは他のパイロットの技術向上に役立っている。
 勿論派遣されたパイロットは、俺のようにGを無視して動けたりしないので、そこまで圧倒的に腕が立つ……という訳ではない。
 それでも一般の兵士達と比べると、その技量は数段上だ。
 原作基準で考えれば、ガンダムのパイロットやゼクスといった面子には敵わないが、ノインくらいの技量はあると思う。
 勿論技量が一緒だからといって、教官をしていたノインに比べれば教え方は決して上手いとは言えないと思うが。
 それに派遣されたのはエアリーズのパイロットで、教えるのはリーオーやトラゴスといった地上用MSのパイロットだ。
 そう考えれば、必ずしも教え子になったパイロットの操縦技術はそこまで上がらない。
 トールギスを相手にするのと、エアリーズを相手にするのはどうしても技量の上昇に差が出るのは当然だった。
 ちなみに綾子もトーラスで教導に向かっていたりする。
 そんな状態で俺が何をやっているのかと言えば……

「正直、この手の仕事はあまり好きじゃないんだけどな」
「そう言わないの。私だってこういうのは好きじゃないんだから」

 俺の隣で凛が窘めるように呟く。
 現在俺達がいるのは、OZの基地の1つ。
 ただし、正式に来ている訳ではなく、忍び込んでいる形だ。
 俺がOZの危険性をノベンタ達に吹き込んだ影響で、OZが独自の行動権を持っている今の状況に不安を感じたのだろう。
 その為、ベンティからOZの基地に対して何か不審な事がないのかどうかを調査するように要請されたのだ。
 ここでセプテムやノベンタではなくベンティが出て来たのは、ベンティが地球方面軍の司令官だからこそだろう。
 つまり、地球はベンティの管轄な訳だ。
 それだけに、地球でOZに好き勝手やられるような真似をされると面白くない……そんなところか。
 ともあれ、OZに危険性を感じているのはノベンタも同じだったので、直属の上司であるノベンタから許可を貰い、こうして忍び込んでいる訳だ。
 ちなみに、セプテムがコロニーに戻っていないのを不思議に思っていたのだが、セプテムは基本的には地球にいるらしい。
 それで通信を使って宇宙にいる息子……ギンターと指示を取り合っているとか。
 コロニーや宇宙基地よりは地球にいる方が色々と便利なのは事実だよな。
 実際、原作でもドーリアンが地球に戻ってきて呼び出された時もセプテムの姿はそこにあったし。
 連合軍の実態というか、大本がこの地球である以上、セプテムの考えは分からないでも無い。

「周囲に誰の姿もないわよね?」
「……ああ」

 スライムを使って周囲の様子を探索し、凛の言葉に頷きを返す。

「ただ、監視カメラがあるみたいだから、そっちに映らないように移動する必要があるな」

 OZの基地だけに、当然警備は厳しい。
 ましてや、オペレーション・デイブレイクを実行する日が迫ってきているのだから、いつもよりも警備が厳しくなっているのは当然だろう。……ガンダムの騒動もあるし。
 シェンロンガンダムを俺が撃退したということもあってか、五飛の動きはあまり見えない。
 だが、他の4機は未だにOZに対する抵抗活動を続けていた。
 正直なところ、連合軍に被害がなければもっとガンダムに頑張って欲しいんだが……OZの基地には当然連合軍もいる。
 こっちの戦力をなるべく減らしたくない現状としては、痛し痒しといったところか。

「じゃあ、行くぞ?」
「ええ」

 確認するように尋ねると、凛はすぐに頷く。
 もしここに一緒に来たのが、以前一緒に査察にいったサリィ辺りなら、こちらとしても色々と手間を掛ける必要があった。
 だが、俺の秘密を知っている凛であれば、その辺の心配はいらない。
 影のゲートを生み出し、そこに身体を鎮めていく。

「ううっ、やっぱりまだちょっと慣れないわね、これ」
「これまで何回も使ってるだろ? まだ慣れないのか?」

 基地の中にある一室へと姿を現した俺達だったが、凛が言葉通りに影のゲートに慣れないといった風に呟く。
 聖杯戦争の時から何度も使ってるんだから、それこそ慣れてもいいようなものなんだけどな。

「そう言われてもね。別に何か不都合がある訳でもないんだから、多分こういうのは純粋に性に合わないんでしょうね」
「綾子を連れてきた方が良かったか?」

 他の基地にMSパイロットの指導をする為に出向している形の綾子だったが、もし何ならこっちに連れてきた方が良かったのかもしれないな。
 凛の魔術も潜入する際には色々と頼りになるが、綾子の半サーヴァントとしての身体能力も頼りになるのだから。

「そうかもしれないわね。……それより、早いところ何かOZが反逆を企んでいる証拠を探しましょう」
「別にオペレーション・デイブレイクに関してだけじゃなくてもいんだけどな」

 今回俺達がこうやってOZの基地に忍び込んだのは、OZの違法行為の証拠を探してのものだ。
 勿論オペレーション・デイブレイクについての資料が見つかればそれに越した事はないが、欲しいのはどんな行為の証拠でも構わない。
 連合軍がOZを牽制する為の……それも力とか権力とかじゃなく、法的な意味で後ろ指を指されないような状況で牽制する事が出来れば最善だった。
 そうなれば以前サリィと共に行ったより、もっと堂々とした査察を行う事が出来るのだから。
 それこそ、もし調べるのを妨害しようとすれば、その時点で有罪だと判断出来る程に。
 ともあれ、ベンティの希望通りに何らかの証拠になる書類やデータの類を探して動き回る。
 だが、当然基地の中だけあって監視カメラの類が設置されているので、その辺のセキュリティは厳しい。
 部屋の中に忍び込むのは容易に出来るんだが……

「凛、言うまでもないけど、お前は紙の書類の方を頼む。コンピュータの方には触れないでくれよ」
「分かってるわよ! けど、私だって一応ある程度のコンピュータは使えるようになってるのよ?」

 それは事実だ。
 というか、シャドウミラーの書類整理を任されている以上、どうしてもコンピュータの類には触れる必要がある。
 ……使いこなすまでにどれだけの犠牲が出たのかは、取りあえず聞かないでおくが。
 それでも、ある程度コンピュータを使いこなせるようになったというのは、俺としても嬉しかった。
 あれだけ機械製品が苦手だった凛が、最低限ではあってもコンピュータを使いこなすか……何だか感慨深いものがあるな。
 もっとも、使えるようになったのはあくまでも最低限だけであり、書類の形式を整えるとか、そういう感じだ。
 プログラムを作ったり、ハッキングしたりとか、そういう事は不可能だ。
 いや、そういう俺も別にそこまで自慢出来る程の技量がある訳じゃないんだけどな。
 それでも必要最低限のものは可能なので、凛よりはマシなんだが。
 そんな風に考えながらコンピュータの中身を調べていく。
 ちなみにこのハッキングプログラムに関しては、技術班ではなく連合軍の技術者達が作った代物だ。
 勿論俺の空間倉庫の中には技術班謹製のハッキングツールがあり、規格の違うW世界のコンピュータにも繋げて、データを抜き取る事は出来る。
 だが、そんな真似をすればベンティ……はコンピュータとかにそんなに詳しくないんだろうが、相応にその辺を理解出来ている者はどうやってそのデータを盗んできたのかという風に疑われかねない。
 なので、そのアリバイ作りの為にもこうしてハッキングツールを作って貰った訳だ。
 いや、仮にも連合軍……このW世界で現在は最大規模の組織だけあって、この手のプログラムや専用のハードウェアを作れる技術者がいるのは助かった。
 コンピュータを起動しても、実際には起動していないという風に見せ掛ける……といった、こういう場合には絶対に必要なプログラムも上手い具合に開発してくれたしな。

「どうだ? そっちの方は何か見つかったか?」
「そう、ね。これとこれ。それとこっちも数字が間違っているわ」
「少しの間違いだと、ケアレスミスだと言い張られるぞ?」
「……少しなら、だけど」
「うん?」

 凛の口調を考えると、少しのミスじゃないのか?
 少し気になり、ハッキングツールがデータを抜き出しているのを確認してから、凛の方へと近づいていく。
 そうして渡された書類は……まぁ、これをケアレスミスと言うのは少し無理だろうという程度の誤差。
 それこそMSを数機は建造出来るだけの資材がどこかに消えている。

「まさか、こうも大胆な真似をしているとはな」

 サリィが監査に来るのなら、最初からこの基地の方がよかったんじゃないか?
 ……いや、幾ら何でも査察に来ると分かっていれば、この辺はどうにかして誤魔化すか。
 恐らく俺達が査察に行ったOZの基地も、その情報を得た時から隠蔽工作はやっていたんだろうし。
 ともあれ、これは当初想像していたよりもかなりでかい収穫だ。

「取りあえずその書類は持って帰った方がいいな」
「ええ、その方がいいでしょうね。……結構杜撰な管理をしているけど、もう少ししっかりと隠そうとは思わなかったのかしら?」
「慣れ、だろうな」
「慣れ?」
「ああ」

 最初は連合軍に見つからないようにと慎重に隠蔽工作をしていたりもするんだろうが、この手の隠蔽作業というのはかなり面倒だ。
 である以上、ある程度こういう作業にも慣れてきて……更にOZという組織そのものが連合に対する強い影響力を持つようになり、そうすればこの手の裏工作というか横流しとかも調べられる事は少なくなる。
 慣れとOZの影響力。その2つが重なった結果、面倒な隠蔽作業は次第に手を抜かれる事になり……その結果として、こうして凛にあっさり見つけられる結果となってしまったのだろう。

「……なるほど。何事にも慣れというのは必要だけど、それが悪い方面に働いた形ね。……私達にとっては有利に働いたけど」

 俺の説明に納得の表情を浮かべた凛が、改めて書類を調べていく。
 すると、大きかったり小さかったりするが、色々な不正の証拠が見つかってくる。
 最終的にコンピュータのデータのコピーが終わる頃には、正直なところこっちのデータは必要ないんじゃないかってくらいに、不正の証拠となる書類が集まっていた。
 本当に俺が来る必要なかったんじゃないか?
 凛だけでも十分……いや、こうして部屋の中に入り込む事が出来たのは、俺の影のゲートがあるからだ。
 もし影のゲートがなければ、この部屋に入り込むような真似は出来なかっただろう。
 それだけでも、俺が来た意味はあった……筈だ。うん。
 足代わりでしかないというのは変わらないんだが。

「さて、じゃあそろそろ基地から出るけど……問題はないよな?」
「そりゃそうでしょ。何か忘れ物がある訳でもないし」

 忘れ物……髪の毛とか指紋とか?
 一応その辺は問題がないようにしっかりと準備はしてきている。
 特殊な皮膜で作られた手袋をしているし、髪の毛も落ちないように纏めてある。
 それは俺だけではなく凛も同様であり、その辺からこっちの身元を調べられる懸念はない。
 ……まぁ、どのみちこの世界に俺達の指紋やら何やらはないのだから、データ照合とかをされても問題はないんだろうけど。
 それでも俺達に直接指紋とかのデータを貰いに来れば、こっちとしても色々と困るのは事実だ。
 そんな心配はない方がいいのは間違いない。
 そんな訳で、撤退の準備は万端なのを確認してから影のゲートを使って基地を脱出するのだった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:555
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1213 
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