カードファイト!!ヴァンガードG ネクステージジェネレーション
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turn:25 ラミーラビリンス
前書き
全国大会で戦い抜くために新しいデッキを組むタイガ
なかなかうまくいかず苦戦するが様々な助けを借りて少しずつ形になっていく
仲間たちもみんな気合が入っていた
そして全国大会が近づいたある日
アムは久しぶりにルーナと二人きりで会うことに
タイガは目の前のカードを見て頭を抱えていた
「どうしたの?一人でカードなんか眺めて」
そんな彼にアムが声をかけた
「アムさん?どうしてこんなところに?」
「あら、私がショップにいるのがそんなにおかしい?私だってヴァンガードファイターよ」
「ああ、そうですよね、すいません」
「で、何をそんなに悩んでるの?」
Turn:25 ラミーラビリンス
「デッキを改良したい?どうして急に?」
首を傾げるアムに対してタイガは今使っているデッキを取り出した
「今のデッキじゃ全国大会で戦っていくのは難しいと思ったんです、俺のデッキはヴァンガードを始めた時にあり合わせで組んだもの」
今タイガが使っているデッキの半分以上はヴァンガードを始めるときに分けてもらったカードキャピタルの在庫で組まれている
今まではそれでもよかったかもしれないがタイガもヴァンガードファイトの実力が上がってきている
それに加え他のファイターたちのデッキと比べて今一歩足りない感じがしていた
スキルを連携させパワーアップするメグミのPRISM
ユニットを呼び力を合わせて戦うハジメのエイゼル
そしてストライドしたGユニットを中心にスキルを繋げるミライのクロノジェット
それに対してタイガのデッキはGユニットの一撃必殺に頼っただけのデッキ
ユニットのスキルを活かしながら戦うことのできる新しいデッキがタイガには必要だった
「そう言えば、アムさんのデッキは………」
「ん?見せたことなかったっけ?」
タイガの問いかけにアムはファイカを開いてデッキを取り出す
「グランブルー………確かドロップゾーンのカードを中心に組み立てていくデッキですよね」
アムのデッキを見てタイガはいろいろ考えていた
「なるほど、このユニットのスキルで、攻撃の後にこっちのスキルが………」
「参考になる?君のとは違うクランだけど」
「ええ、いろいろと、このカードの中だと………」
早速タイガは持っていたカードをいろいろ見渡してみる
「そっか!このユニットが………」
「じゃ、私そろそろ行くね」
デッキづくりに集中していたタイガはきっと気づかないだろうがアムはそう言って彼のそばから離れていった
「ハジメもずいぶん気合入ってたっけなぁ」
そう言って考え込むアム
「お疲れ様でしたー」
仕事を終え解散していく出演者やスタッフたち
ルーナもタオルで汗を拭きながら飲み物を飲んでいたが
「ん?もしもし?」
急にかかってきた電話に首を傾げながらも差出人の名前を見て笑顔で出た
その日の夜
仕事を終えたルーナはある場所へと出向いていた
和風の趣ある入口から店内に入る
「こんばんは」
「いらっしゃい、奥の個室で待ってもらってるよ」
カウンターで調理していた店の人がルーナにそう伝える
ルーナが個室に入るとすでにアムが待っていた
「アムと二人きりなんて久しぶりだね」
「ごめんなさいね、ルーナも忙しいのに」
「ううん、気にしてないから大丈夫、でもどうしたの?」
ルーナの問いかけにアムはテーブルの板を外す
「ちょっとね、全国大会に向けて頑張ってるハジメ達見たら久々にやる気出てきちゃって」
そう言ってデッキを構えるアム
それを見て小さく笑うとルーナもデッキを構える
「いいよ、やろうか」
同じころハジメとミツキも二人でファイトしていた
ハジメのヴァンガードの攻撃が決まりミツキのダメージゾーンに6枚目のカードが置かれる
「あーあ、負けちゃった、ね、もう一回いい?」
「ああ、いくらでも相手してやるよ、それにしてもお前もずいぶん気合入ってるじゃねえか」
デッキをシャッフルしながら問いかけるハジメにミツキは悪戯っぽく笑った
「ちょっとね、全国大会までのお楽しみ」
「荒海のバンシーのブースト、パーティング・シェイドで奇跡の業師 ランスを攻撃」
「ノーガード、はむっ」
ノーガードを宣言したルーナはお刺身を食べる
「ドライブチェック」
【お化けのとみー兄弟】トリガーなし
「ダメージチェック」
【ダークサイド・プリンセス】トリガーなし
「お化けのべいるでブーストした死せざる死者 グルナッシュでランスにアタック、はふっ」
攻撃宣言をして手札を隅に寄せてからエビ天を食べるアム
「それはナイトメアドール みらべるでガード、んくっ」
グラスから飲み物を飲んでカードをドローするルーナ
「星の奇術師 エレンにライド、ハピネス・コレクターのブーストでパーティング・シェイドにアタック」
エレンが杖を振るうと光がパーティング・シェイドに向かっていく
「ドライブチェック」
【テンダー・ブリーダー】ヒールトリガー
「ダメージ回復、パワーはエレンに」
パーティング・シェイドが光を浴びて大きく後ろに下がる
「ライド!海賊剣士 コロンバール!荒海のバンシーの効果で一枚ドロー、とみー兄弟をコール、ヴァンガードにアタック」
「16000か………うん、ノーガード」
【腐海の呪術師 ネグロルーク】トリガーなし
コロンバールの剣が振り下ろされ仰け反るエレン
【星の奇術師 エレン】トリガーなし
更にグルナッシュが短剣を構え突っ込んでくる
「っ、ガード!」
痛みでゆがんだ表情のまま目の前を見据えるエレン
そのエレンの前に現れたみらべるが鋏を振るってグルナッシュの短剣を受け止めた
「フフッ、ターンエンド」
「じゃ、私のスタンドアンドドロー、ライド!仮面の奇術師 ハリー!」
「そうねぇ、タイガのファイトスタイルは結構攻撃的な方だと思うわ」
自室でタイガと電話で話すメグミ
お風呂上りなのか首にタオルをかけ僅かに顔は火照っている
「あんたよくガンナーギアでよんだクロノファングそのままコールしているでしょ、スキルでコストの心配いらないからっていうのもあるんだろうけど」
『言われてみればそうだなぁ、どっちかっていうと積極的に攻撃していく感じだよな、俺って』
「そうね、荒っぽいっていうか強引っていうか、攻撃ばっかり気が行き過ぎて防御がおろそかにならないよう気を付けなきゃ」
「ライド!夜霧の吸血姫 ナイトローゼ!」
青い服に身を包み緑色に光る剣を持ったユニットがハリーを見据える
現在アムのダメージゾーンにはとみー兄弟が2枚置かれている
「ストライドジェネレーション、嵐を呼ぶ海賊王 ガッシュ、そのスキルで夜霧の吸血姫 ナイトローゼをドロップゾーンからスペリオルコール、パワー+1000、元々いたグルナッシュは退却、そのグルナッシュをナイトローゼのストライドスキルでスペリオルコール、更にグルナッシュを亡霊状態に」
亡霊、ホロウはグランブルーの特殊能力
亡霊状態になったユニットはターン終了時に退却するデメリットと引き換えに様々なスキルを得ることが出来る
「そしてネグロルークをコール、亡霊状態に、ナイトローゼでハリーにアタック!」
ナイトローゼの振るった剣がはハリーに炸裂する
【マスカレード・バニー】トリガーなし
「嵐を呼ぶ海賊王 ガッシュでアタック」
ガッシュにライドしたアムが飛び上がって剣を振り上げる
「トリプルドライブ」
【パーティング・シェイド】トリガーなし
【海賊剣士 コロンバール】トリガーなし
【お化けのこーでぃ】クリティカルトリガー
「トリガー発動!パワーはネグロルーク!クリティカルはガッシュに!」
ガッシュが振り下ろした剣でハリーは大きく吹っ飛ばされる
【マスカレード・バニー】トリガーなし
【礼賛の悪霊使い ミレイユ】トリガーなし
「まだまだ!ネグロルークでアタック!」
ネグロルークの放った鬼火がハリーに向かっていくが
「ジェネレーションガード!鎖鋸の大奇術 ファーニバル」
ファーニバルが持っていたチェーンソーを使い鬼火を切り裂いた
「ファーニバルのスキル、山札の上から3枚見て、その中から1枚、ダークサイド・プリンセスをソウルへ」
アタックを防がれたことで目を丸くしていたアムは肩を落とすと
「ふふっ、ターンエンドする時に、グルナッシュとネグロルークは退却、グルナッシュの効果でカウンターチャージ」
「じゃ、私のスタンドアンドドロー、ストライドジェネレーション!」
ハリーの姿から白い衣装に身を包み食虫植物のようなものを従えたユニットへと姿を変えるルーナ
「獣花の大奇術 プラーナ!ハリーのストライドスキル!奇術!」
奇術、マギアはルーナのクラン、ペイルムーンの特殊能力
ソウルにあるユニットをそのターンの間だけリアガードとして呼び出す能力
「カウンターブラスト、ソウルチャージして」
【ダークサイド・ソードマスター】
「今はいったダークサイド・ソードマスターをスペリオルコール、更にパワー+5000」
プラーナが後ろに振り返るとハピネス・コレクターの体が光に包まれている
ハピネス・コレクターのスキルはソウルからユニットが登場した時自身をソウルにれることでソウルチャージとドローが出来る
光となったハピネス・コレクターがプラーナの体へ吸い込まれていった
【アメジスト・ビーストテイマー】
「続けてプラーナのスキル、手札のキューティー・パラトルーパーをソウルに入れてソウルから今入れたパラトルーパーとランスをスペリオルコール、更にパラトルーパーのスキル」
プラーナのリアガードをコールする効果は奇術能力
キューティ・パラトルーパーは奇術でリアガードに出た時使える能力を持つ
だからこそルーナは一度ソウルに入れてからパラトルーパーをコールしたのだ
「ソウルチャージ」
【ダークサイド・ソードマスター】
「そしてソウルからダークサイド・プリンセスをコール、更に手札からもう1枚」
「うっそぉ」
強力なダークサイド・プリンセスが二枚という状況に思わず声を上げてしまうアム
「ソードマスターのブーストでアタック」
ハリーの効果とダークサイド・プリンセス自身の効果でパワーは23000
それでもこの列が一番パワーが低いというから驚きだ
「ガード!」
スケルトンの砲撃主とお化けのこーでぃがプリンセスの剣を受け止める
「プリンセスは自身のスキルでソウルへ、ランスのブーストしたプラーナでアタック!ソードマスターのスキルでソウルに入れてヴァンガードにパワー+5000、更に1枚ドロー」
「ノーガード」
プラーナの植物が勢いよくナイトローゼに向かっていく
「トリプルドライブ」
【ダークサイド・ミラーマスター】トリガーなし
【パープル・トラピージスト】トリガーなし
【テンダー・ブリーダー】ヒールトリガー
「ゲット!ダメージ1枚回復して、パワーをプリンセスに」
プラーナが腕を振るうと植物がナイトローゼに襲い掛かった
【粉骨の呪術師 ネグロボーン】トリガーなし
「プリンセスのアタック!」
更に続けざまにダークサイド・プリンセスが飛び出してその剣でナイトローゼを切り裂いた
【粉骨の呪術師 ネグロボーン】トリガーなし
「やってくれたわねルーナ、お返しよ」
いつの間にか食事を忘れファイトに夢中になる二人
だがこの場にそれを指摘できる人間はいない
「ストライドジェネレーション!霧幻の海賊王 ナイトローゼ!ストライドスキル!悪霊竜 ガストドラゴンをスペリオルコール、ガストドラゴンを亡霊に!ナイトローゼを退却してコロンバールをコール!」
リアガードのナイトローゼとハイタッチして入れ替わりに現れるコロンバール
「行くわよ、ガストドラゴンでアタック!スキル発動!山札の上から2枚ドロップしてパワー+8000」
【夜霧の吸血姫 ナイトローゼ】【ランペイジ・シェイド】
「ソードマスター、クレセントムーン・ジャグラーでガード」
ガストドラゴンはその大きな腕を振るいガードに現れたユニットを蹴散らした
「コロンバールでアタック、スキル発動!ドロップゾーンからネグロルークをコールして亡霊状態に、ガストドラゴンは退却」
コロンバールの剣でハリーが切り裂かれる
【ダークサイド・ミラーマスター】トリガーなし
「霧幻の海賊王 ナイトローゼでアタック!スキルでドロップゾーンからガストドラゴンとグルナッシュをコール、2体を亡霊状態に!コロンバールとべいるは退却、べいるのスキルで山札の下に置きカウンターチャージ」
「完全ガード!」
「トリプルドライブ」
【竜巻のジン】トリガーなし
【荒海のバンシー】クリティカルトリガー
「効果はすべてネグロルークに、サードチェック」
【ランペイジ・シェイド】クリティカルトリガー
「効果はすべてガストドラゴンに!ネグロルークでアタック!」
「ジェネレーションガード!ファーニバル!」
「さらにガストドラゴンでアタック!スキルでパワー+8000」
【お化けのりっく】【お化けのべいる】
「ジェネレーションガード!愛満ちる幻道化 マーヤ!」
連続のジェネレーションガードで何とかしのぎ切ったルーナ
「ターンエンド、ルーナ本当に強くなったわね」
アムのその言葉にルーナも満足そうに笑う
「ストライドジェネレーション!仮面の神竜使い ハリー!」
仮面の神竜使いがにっこり笑いながらナイトローゼを見据える
ナイトローゼも笑顔で攻撃に備え身構えた
「行くよっ!アム!」
そう言って仮面の神竜使いがナイトローゼに飛びかかった
ルーナとの食事を終えアムが帰宅したのは夜遅い時間だった
「ただいまぁ」
帰宅した足でそのままリビングにやってくるとシオンがノートパソコンで何やら作業をしていた
「それ、持ち帰りの仕事?」
「もう少しで終わるよ」
アムはシオンの隣に腰かけると彼に寄りかかった
「ハジメとミツキは?」
「もう寝ちゃったよ、本当についさっき」
手元を狂わせることなくアムの問いかけに答えるシオン
「あんたもよくやるわね、忙しいのになるべく早く帰れるように持ち帰りの仕事を多めにして、そうやって夜遅くまで」
「それでも帰れないことがほとんどだけどね」
そう言ってため息をこぼすと作業をすべて終えたのか手を止めてため息をこぼすシオン
「それを言ったら君も同じだろう、家事と仕事の両立は大変じゃないか?」
「しっかり者の娘を持ったお陰でどうにかなってます」
クスクス笑いながら足を延ばすアム
「ハジメだって口は悪いけどしっかりしているさ」
「もちろんわかってるわよ、楽しみね、全国大会」
「ああ」
大きな会場を見上げるタイガ達クレストロード
「いよいよこの時が来たんだな」
タイガがそう言って拳を握るとハジメとメグミも頷いた
「全国大会………」
タイガがファイカを開くとそこにしまわれたデッキの一番上にはクロノ・ティガーのカード
「行こうぜ!ハジメ!メグミ!」
タイガの言葉とともに3人は駆けだした
いよいよ全国大会の火ぶたが切って落とされようとしていた
後書き
次回予告
いよいよ始まった全国大会
そこで出会う新たなライバル
頂点に立つため、地区予選での雪辱を果たすため
タイガたちの新たな戦いが始まろうとしていた
turn:26 新導クロノ
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