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Blue Rose

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第三十三話 最悪の教師その六

「殴って罵ってで」
「本当に酷い人ですね」
「何で先生してるんだか」
「ヤクザ屋さんみたいですよね」
「その通りよ、ヤクザよ」
 先輩は衝夫についてもこうも言った。
「あそこまでいったらね」
「私あの先生に近寄るなって言われました」
「実際近寄ったら駄目よ」 
 先輩も優花にこう言った。
「さもないとね」
「私自身が、ですか」
「何されるかわからないから」
「じゃあ」
「私も近寄ってないし、生徒の殆どがね」 
 それこそというのだ。
「避けてるから」
「本当に嫌われてるんですね」
「ええ、運動会とか体育のイベントでは絶対に出て来て威張り散らして」
 そしてというのだ。
「風紀とかでも生徒に偉そうに言うし」
「けれどあの先生頭パーマですよ」
「自分はいいのよ」
「先生だからですか」
「先生『様』だからね」
 先輩はこの言葉はシニカルに出した。
「だからよ」
「いいんですか」
「そう、偉いからね」
「先生だから偉いんですか」
「生徒よりずっと上だって思ってるのよ」
 その立場がだ。
「だからそこまで出来るのよ」
「そうですか」
「だからね、そんな奴だから」
「本当に近寄ったら駄目ですね」
「クビにもならないしね」
「近寄って何かされても泣き寝入りですか」
「そうなるから、あんな奴こそ」 
 またしても言った先輩だった。
「さっさと刑務所入ったらいいのに」
「そうならないんですね」
「これがね」 
 こう話すのだった、そしてだった。
 優花も先輩も部活の活動に戻った、この時は油絵を描いていた。その絵を描く時優花は衝夫のことは忘れていた。
 そして部屋に帰ってもだ、龍馬と携帯で話しながら言うのだった。
「じゃあお休みの時にね」
「ハウステンボスでな」
「金曜の夜にこっちに来るのよね」
「学校が終わったらな」
 それこそとだ、龍馬は自分の部屋から優花に話した。
 部屋の中にある旅行用のトランクを見てからだ、優花にこう答えた。
「それこそな」
「一旦お家に帰って」
「着替えてすぐに駅に行くさ」
「そうするのね」
「それで特急に乗ってだよ」
「一気にハウステンボスまで」
「行ってな」
「金曜の夜から泊まるのね」
「そうだよ」 
 まさにとだ、また優花に答えた。
「夜もあっちで食うさ」
「そうするのね」
「今から楽しみだよ」
「じゃあ私は」
「土曜の朝にか」
「そっちに行くわ」
 龍馬に笑顔で話した。 
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