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聖闘士星矢 黄金の若き戦士達

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566部分:第八十一話 恐怖の九人その三


第八十一話 恐怖の九人その三

「ですから」
「事情が変わったと」
「そうなのですか」
「はい、そうです」
 また彼等に対して告げた。
「ですから今は引き下がりましょう」
「事情が変わったのですか」
「それはまた何故」
「どうやらここでサジタリアスが来るようなのです」
 それだというのである。
「ですから今はここで下がりましょう」
「そうなのですか。だから今は」
「撤退するべきだというのですね」
「そうです。撤退です」
 そのことをまた言う。
「わかりましたね」
「はい、それでは」
「ここは」
 リーヴェの言葉に素直に従う彼等であった。彼等に対して八大公という立場がどれだけ強いものか。それがはっきりわかる一幕であった。
 彼等はそれを受けて撤退に入る。そしてここでまた話されるのであった。
「アリエス、それではだ」
「カルカッタで待つ」
「その時を楽しみにしておく」
 こうムウにそれぞれ告げるのであった。
「それではだ。その時にまた会おう」
「それでいいな」
「はい、わかりました」
 ムウもまた彼等のその言葉を受けて頷いた。
「それではまた」
「ではそれで」
 最後にリーヴェが告げてその場を後にする。こうして川辺での戦いはインプ達を倒したところで終わった。後に残ったのは聖闘士達だけであった。
 その残った聖闘士達の中で。まずは魔鈴とシャイナが口を開いた。
「アイオロスも来てるのか」
「そうみたいだね」
「それはね」
 このことを話すのであった。
「とはいっても気配はないね」
「どういうことだい、これは」
「おそらくはです」
 いぶかしむ二人に対してここでムウが述べた。
「アイオロスはそのままカルカッタに向かっています」
「カルカッタに直接かい」
「向かっているんだね」
「その途中でこちらに小宇宙を向けたのです」
 ムウはこのことを話した。
「そしてそれによってです。狂闘士達を撤退させたのです」
「それによってかい」
「けれど向こうもそれに気付いるんじゃないかい?」
 シャイナはここでこのことを指摘した。
「あのルキフグスは狂闘士の中で随一の頭脳の持ち主なんだろう?」
「それだったらね」
「おそらく気付いていたでしょう」
「気付いていてかい」
「それであえて撤退したっていうのかい」
「それもまた考えあってのことだったのです」
 ムウは彼等の動きを手に取るように把握していた。
「彼等のです」
「じゃあカルカッタはあれだね」
「相当なことが待ってるんだね」
「間違いなく」
 そしてこのことも言うのであった。
「だからこそ私達をカルカッタに誘き入れるのです」
「何か相当なことになりそうだね」
「カルカッタの戦いは」
「ですが私達は敗れるわけにはいきません」
 そしてムウはこうも述べた。
 
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