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IS ーインフィニット・ストラトスー 〜英雄束ねし者〜

作者:龍牙
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20話『再戦』

 さて、楯無との会話を終えた四季は丁度ピットに向かう途中の一夏とシャルロットに出会った。

「実は……」

「いや、思いっきり秘密知る人がまた一人増えたって……二人とも秘密を守る気あるのか?」

 呆れた視線を二人に送りながらそう呟いてしまった四季に多分罪は無いだろう。流石に経緯は深くは聞かないが、不注意が過ぎる。これが鈴だったから良かったものの、他の誰かに知られたら余計に拙い事になっていたかもしれない。

「で、でも……」

「まあ、それはそれとして……あまり長い事秘密にしておける事じゃない……」

 内心で遊撃部隊からの連絡でデュノア社の地下から現れた黒い巨人の騎士によってビルが破壊された。等と言う報告を映像つきで見せられた時は色んな意味で言葉を失ってしまったが。

(……地下から飛び出した黒いオメガモンにデュノア社のビルが壊された……なんて言える訳ないからな)

 リアルワールドにオメガモンズワルト(デュナスモンから名前を聞いた)が現れたのか。その理由は定かでは無いが……味方と考えるのは危険だからな。一応、その事は太一達だけでなく四季や詩乃と共にガンダム達の仲間として戦った和人達や太一達にも伝えておいた。

 『オメガモン』。四季は殆ど戦う姿は見ていないが、デュークモンやマグナモンと並ぶロイヤルナイツの一角。色以外同じ姿のあの暗黒騎士がオメガモンに劣っているとはとても思えない。最悪、対抗する為に太一達の力を借りるしかない訳だからだ。
 後に太一達から聞いた『ブラックウォーグレイモン』は『インペリアルドラモン ファイターモード』と『ウォーグレイモン』を同時に相手にしても互角に戦ったとか。そのことから考えて互角どころか。オメガモン以上の実力を備えている可能性だってあるわけになる。

 流石に試合前に彼女を動揺させる様な事を伝えるのは気が引けるので、その事を伝えるのはトーナメント終了後にしておこうと決めている。

 なお、デュノア社本社ビル崩壊に伴い、追跡調査はDEMフランス支社に任せて遊撃部隊は日本に帰還するG-アームズと分かれて『亡国』の追跡に移ったそうだ。

「うん……それはぼくも分かってる……けど」

 まだ己はどうすべきか悩んでいるんだろう。その彼女の様子に思わず一夏と目を見合わせる四季。

「まあ、これから先を左右する選択って所だからな……悩むなって言う方が無理か」

「軽く言うなよ」

「残念ながら進路はもう決めているんでね、オレは」

 実子の居ない義父からDEMを継いで詩乃と結婚することこそ、四季にとっての理想の未来である。優先するのは後者で有るが。その為の根回しに和人達や太一達には進路の一巻としてDEMに入らないかと誘っているのだが……和人は兎も角太一からは色よい返事は貰っていなかったりする。

「だから、オレは今を全力で楽しむだけ、って所さ、一兄」

 三年しかない高校生活……楽しまない等と言う選択は無いだろう。

「まあ、デュノア社を切り捨てるって言うなら、最悪はこっち(DEM)に所属しても良い。専用機は返却になるだろうが、最悪フランス支社の企業代表としてこっちの専用機を渡してもいいだろうし」

「やっぱり、返さないといけないんだよね」

 四季の言葉に待機状態の己の愛機に視線を落としながら寂しそうに呟くシャルロット。

 空いているワンオフの専用機はそれなりの数存在している。未調整の機体をシャルロット専用機に調整・カスタマイズが終るまでは量産型νを一時的な専用機として使って貰う事になるだろうが、簡単な調整ならば直ぐに終るだろう。
 何機かは使用者を前提に製作されているので、それらは無理だろうが所有者が前提とされていないメインの機体の予備機としての意味合いで作られたワンオフ機も機体も有る。また、元々専用機だった機体が新型と交代で此方に回る事も多々有る。Hi-νガンダム・ヴレイブが完成する前に四季の使っていた、今はνガンダム・ヴレイブ+に改修された『νガンダム・ヴレイブ』がそれに当たる。

 最悪コアならばDEMにある未使用のコアと交換で今まで彼女の使って伊コアを入手すればいいが、シャルロットには『ラファール・リヴァイブ・カスタム』と言う機体その物に思い入れが有るのだろう。例え、それを与えた会社……デュノア社に対して良い思いでがなかったとしてもだ。
 旧式とバカにする気はないが、性能が優れているのなら新型に乗り換えることに戸惑いのない四季としては分からない感情でもある。『ヴレイブ』の名とその名に託した思いを継いでくれるのならば、ヴレイブの魂は確かに新しい機体に受け継がれているのだから。
 共に冒険の旅を潜り抜けた二人の友を示す太一の『勇気』の名とヤマトの『蒼』と言う色……その名に込められた誓いは詩乃の勇者になると言う誓い。

「νガンダム・ヴレイブ……お前の魂は確かにHi-νガンダム・ヴレイブと共にある」

「? 何か言ったか?」

 シャルロットの反応からそんな事を考えて何処か感傷的な気持ちになった四季の呟きが聞こえたのか、一夏が問いかける。

「いや、なんでもない。それじゃ、そろそろ時間なんで先に行くよ」

「ああ、アリーナでな」

 そんな会話を交わして一夏達と別れるとピットに着く。

「随分と遅かったな」

「悪い、少し話しこんでいた」

 そんな会話を軽く交わすと互いの専用機を纏う。全身装甲(フルスキン)のISが珍しいのか、それともドイツ軍でも購入予定のある第三世代型量産機の原型になった機体に興味が有るのか、其方へと視線が向く。

 これが他の生徒であったら眼中になかったであろうラウラだが、少なくとも四季の戦闘データを確認するだけでも、四季の実力は間違いなく高いと確信していた。

 彼女との連携の練習については四季自信、既に諦めているので特に提案はしなかったが、問題は……問題は大有りな気がするが、その辺は何とかするしかないと考えている。

「一つだけ言っておく、私の邪魔をするな」

「そりゃオレの台詞でもあるな」

 個々の実力だけならばトップクラスの問題大有りのコンビがアリーナへと飛び出す。




 一方、

「それにしても、所詮で四季とラウラと戦えるのはついてるな」

「どうして? ぼくなら手の内を見てからの方が有利に……って思うけど」

「“敵を知り己を知れば百戦危うからず”か? 冷静なシャルルらしいな。でも、向こうの手の内の幾つかは知ってるんだよな……」

「あはは……。彼、経由だね。それに四季とも一度試合をした事が有ったんだっけ?」

 ラウラの場合、攻略法とそれに対する相手の行動の一例つきで説明されたのだから当然と言えば当然だろう。四季にしても訓練や試合で剣技は見せられている。正直、四季と正面から戦って勝てる自信なんて無かった。

 『スポーツである剣道と、戦闘技能である剣術の差』。四季が言うには他にも有るが、剣技だけに限定すれば、一番の大きな差は“それ”だと言われたのは一夏にとって記憶に新しい。
 実際、見様見真似で『回羅旋斬』と言う四季の技を訓練で使ったが簡単に破られてしまった。その辺は熟練度の差が大きい。

「それに、オレは四季ともラウラとも、お互いダメージのないまっさらな状態で正々堂々と戦いたいんだ」

 四季にはまだ勝てないだろう。それでも、正々堂々と正面から戦いたいと、一夏は心から願っている。
 クラス代表決定戦のリベンジなどでは無く、少しでも四季の持っているあの強さに近付きたいために。四季の言うものが何かは分からない。それでも一夏が四季に挑むのは……単なる意地だ。

「ふふ、一夏らしいや」

「どうも」

 シャルロットの言葉にそう返して一夏はその先にいるであろう……最強の敵達へと意識を向ける。黒い雨と蒼き勇者……対するは橙色の疾風と白き騎士。

(オレとシャル。正反対のオレ達だからこそ馬が合うのかも知れない。しかしまあ、やっぱりシャルがオレに合わせてくれているんだろうな)

 ゆっくりと手を握り締める。未だに四季の立っている領域には届かないだろうが、それでも……。

(シャルの事を考えてくれた四季には悪いけど、これはオレの意地だ)

 『負けられない』と強く思いながら一夏はシャルロットと共に愛機を展開し、アリーナへと飛び立つ。








 観客の歓声が響く中、アリーナの中央にて対峙する四機のIS。まあ、そんな中で一機だけ全身装甲(フルスキン)で佇んでいるHi-νガンダム・ヴレイブの姿は目立っている。

 来賓からの注目が強く集まる。三人の男性操縦者(シャルロットの場合男装だが)……全員が専用機持ち……DEMによる世界初の第三世代型量産機の原典と、どれか一つとっても注目が集まる要素が三つも揃っているのだ、当然ながら注目も違う。

「四季、今度は簡単には負けないぜ」

「だけど、勝つのはオレだ。オレの誓いに賭けて」

 一夏の意地と四季の誓いによる『負けられない』と言う意思がぶつかり合う。四季のヴレイブはシールドだけで射撃兵装は背中のフィン・ファンネルだけ。ブレードだけで戦う心算なのだろうと予測される。

「一戦目で当たるとはな。待つ手間が省けたというものだ」

「そりゃ、なによりだ。こっちも同じ気持ちだぜ」

 ラウラの意識は一人……一夏にだけに向いている。そんな彼女の言葉に一夏はそう返す。

「ふんっ! 時代遅れの旧式機に接近戦しか出来ない欠陥機。二人纏めて私が倒してやる」

「悪いが、一人はオレの相手だ。何もしないって言うのは趣味じゃない」

「勝手にすれば良い」

 欠陥機と旧式機……それぞれ一夏とシャルロットの専用機に当てはまってしまう挑発である。高性能機兼最新型のヴレイブを前にすると余計に……等と思ってしまう。寧ろ、四季だって白式系列は黒と蒼を含めて欠陥機と呼んでいるし。
 当然ながら、己の機体に愛着や思い入れのある者にとっては面白くない言葉だろう。実際、一夏とシャルロットもラウラの挑発にムッとしている。
 一夏としても尊敬する姉の機体の後継機を侮辱されて面白くないのは当然だ。……まあ、当の姉自身にも欠陥機と言われているが。実力も上、機体性能も上……一夏が四季に勝てないのも当然と言えば当然である。

 幸か不幸か怒っているのか、真っ黒い笑顔を浮べているシャルロットの顔を見ない位置に居るのは幸運だろう。直視している四季の背中には冷たいものが走っているが、顔まで覆っている装甲のため表情の変化は見せていない。

「へぇ……。ドイツ人ってもっと厳格で慎み深いと思っていたけど、随分と傲慢なんだね」

 エンジェルスマイルで毒を吐くシャルロットの図。妙に本気で怒っている詩乃と重なって見えるのは、目が笑っていない笑顔で有ると言うところだろう。

(えーと、この時の為に用意していた秘密兵器、上手く動いてくれよ)

 そう思いながらシャルロットから意識を外しつつ武装をチェックする。何時もの武装に咥えて今回のトーナメントに於ける秘密兵器として“もう一つシールド”が装備されていた。

『結局、それを使うことにしたのだな』

「まあ、一つくらいならバランスも悪くならないしな」

 デュナスモンの言葉にそう答える。そもそも重量は重くなるが気にするほどではなく、形状は何時も使っているシールドと変わらないので気にならないので、追加武装として選んだ武器だが結構気に入っている。

『それは良いが、なんと言うか……“あいつ”を思い出す武装だな』

「あいつ?」

『ああ』

 デュナスモンの言葉に疑問に思う四季だが、それを考えるのは後にして意識を対戦相手と、今回のタッグパートナーへと向ける。バックパックのスタビライザーが外れ、ビームサーベルと接続しブレードとなる。

 既にお馴染みになっているブレードと雪片を構える四季と一夏。

「「叩きのめす!!」」


《試合開始》


 試合開始のアナウンスが一夏とラウラの叫びと同時に響き渡る。

 試合が開始すると同時に一夏はシャルと一緒に考えた作戦を改めて思いなおす。

(名付けて、『常に一対二作を心がけよう戦』)

 これが他の生徒ならば先に其方を短時間で落として後で一人を二人掛かりで戦えばいいが、ラウラと四季と言う一年生最強のペア……一対一じゃ逆に直ぐに負ける自信だって有る。

 だからこそ、一夏達は常に二人で攻撃するチャンスを狙い続けようと考えたわけだが、ラウラの性格と態度を考えて協力することは無いだろうと考えていたのだが、

「おおおおおおおおおっ!!! 瞬時加速(イグニッションブースト)っ!!」

 試合開始と同時に瞬時加速(イグニッションブースト)でラウラに突っ込んでいく一夏。

「ふん…………」

 そんな彼へと手を翳すラウラ。それによって一夏が雪片を振り上げた体制のまま停止する。

AIC(完成停止能力)。……当然、一兄もその能力と欠点は知っている筈だ……)

 セシリアのBIT兵装とは間違いなく相性が悪いであろう装備。最大の欠点は……

(停止させる対象に集注しなければ効果は維持できない。逆に言えば一対一では強力な武装だけど、今回みたいにタッグマッチでは使う意味は薄い……相手のタッグパートナーに無防備な姿を曝す訳だからな)

 上手く連携を考えていれば見方が援護に廻れば問題は解決する程度だ。

(逆に停止させる対象の本体の他に攻撃手段が有れば、停止させられても攻撃は可能だ)

 最も簡単なラウラのAICの攻略方法を思考する。最初から連携と言う言葉が思考の中に存在して居ないであろうラウラが相方なのだから、誘うだけ無駄と考えて自分からは言わなかったが、四季としては大して失敗では無いだろうとも思う。

(……正面からの突撃じゃ開幕直後でも意味は無いのは分かる筈……。だったら!)

 味方との連携が不完全……出来ないのならば、相手の作戦を読んだ上で対抗策を立ち上げる。ある程度性格が分かっている上に経験の少なく、武器も剣だけと言う一夏なら取るべき……と言うよりも取る事の出来る選択肢は限られる。
 四季は意識を一夏から外しシャルロットの姿を探す。

「開幕直後に先制攻撃か、分かり易いな」

「……そりゃどうも。これしかできないもんでね」

 ラウラの挑発にそう返しながら千冬に言われた事を思い出す。

 火器が戦闘の主のこの御時勢に剣一本で銃で向かって行くなど、普通ならば単なる自殺行為である、一部の弾丸を回避したり、切り落としたり、斬撃を飛ばす事の出来る超常的な剣の実力でも持っていない限りは。故に武装が雪片しか使えない白式シリーズは三機とも欠陥機だ。

(千冬姉のようには行かなくとも、オレは仲間が勝つための勝利を切り開く鏑矢であればいい。大切なのは前に出る勇気!)

「一番槍は最も勇気ある行為、勇猛なる勇者に与えられる為の栄誉って所か」

「っ!?」

 四季の言葉が聞こえたのか一夏の表情が変わる。表現こそ違うが四季の言葉は千冬に言われた事そのままだった。

「勇気の名を冠する機体に乗ってるんだ……動かない勇気って奴を見せてやるよ」

「くっ!?」

 一夏の後方にいるシャルロットへと向けて牽制のために素早く取り出したマシンガンモードのビームライフルを撃つ。

「ラウラ・ボーデヴィッヒの専用機、ドイツの第三世代機『シュヴァルツェア・レーゲン』。最大の武器であるAICは現時点では一人にしか使えないと言う点が欠点って所だな……」

「ああ、全部お前に教えられた事だからな」

 四季の言葉に苦笑を浮べながら答える一夏。全てガンダム忍軍&スパイメンバー達の優秀さ故の情報だ。

「貴様、邪魔をするな」

「悪いがオレにも一回戦程度で負けられない理由があるんでな」

「大体、どうやってわが国のISの情報を入手した」

「DEM脅威の情報網」

 四季のその言葉にこの試合を見ていた来賓の何人かの顔が青くなる。『何を何処まで知ってるんだお前はっ!?』と突っ込みを入れたい所だが、色々と知らない方が幸せかもしれない情報が飛び出してきそうなので、怖くて聞けないと言うのが本音だろう。

「一夏、すぐにサポートに……」

「いや、いい。このまま作戦通りに行こう。流石にあの二人を同時に相手にするってのは二対二でも止めときたいからな」

「……分かった。でも無理はしないでね」

「ああ、頼んだぜ、シャル」

 通信で会話を交わす二人に四季はラウラと会話しながらも注意を向けていた。

「じゃあ、デュノアはオレが相手をする。一兄はそっちに任せる」

「ふん、良いだろう」

 簡潔に会話を終えて四季はビームライフルを収納し、ブレードを構える。四季の前に現れるのは予想通りシャルロットだ。

「悪いけど、ぼくの相手をしてもらうよ」

「悪いな。それはオレにとっても望むところだ」

 両手にマシンガンを持って連射してくるシャルロットから距離を取りつつビームライフルを再び展開する。

(流石にコマンド指令官ほどじゃないとは言っても、この弾幕は厄介だな)

 マシンガンモードのビームライフルと二丁のマシンガンを互いに回避しながら撃ち合うも、互いに被弾は無い。少しでも動きを止めたら拙いと思わせられる火力の前には流石に接近戦には持ち込みにくい。

(彼女の専用機の最大の特徴はちょっとした火薬庫並の武器の豊富さ。人間の体の構造上同時に使える武器は二つが限界、大量の武器を使いこなせるのは彼女の技量によるものか)

 ゆっくりと仮面の奥で笑みを浮かべる。

「だったら、こう言うのはどうだ!?」

 シールドをシャルロットへと投げつけるが、それは明後日の方向へと外れていく。

「どこを狙ってるのさ?」

「こう言うのを狙っているんだよ!」

 その一瞬を逃さず素早くビームライフルの引き金を引く。

「だから何処を」

 明後日の方向に跳んでいくビームに疑問に思いながらも、四季との距離を詰めようとするが、

「うわぁ!」

 突然の背後からの衝撃とSEの減少に驚愕を露にしてしまう。

「……どうして後ろから?」

 四季はファンネルを動きながらでも使えるが、バックパックのフィン・ファンネルは全て収納されたままだ。それではない……ラウラもさっきから一夏と戦っている。

「っ!? (まさか……)」

 偶然だが、シュルロットの視界にアリーナの床に落ちているヴレイブのシールドに微かに焦げた痕が残っているのが見えた。

(最初に投げたシールドを狙って、兆弾。ビームで!?)

 後方に投げたシールドを狙ってビームライフルで兆弾を起し、後ろからシャルロットに攻撃したわけだ。……ヴレイブのシールドにはビームを反射させる為のコーティング済みなので、兆弾も可能である。

「悪いけど、一兄の援護はさせないぜ、デュノア」

「だったら、先に君を撃墜させてもらうだけだよ、四季!」

 もう一つのシールド……今回の秘密兵器として用意していたシールドを取り出す。






 ゆっくりと闇の中で除いている影の存在を知らず……試合は激しさを増していくのだった。 
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