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IS ーインフィニット・ストラトスー 〜英雄束ねし者〜

作者:龍牙
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14話『授業風景』

 その後行なわれた模擬戦はセシリアと鈴の二人がかりでの二対一での真耶と戦う事になった。

「さて、そうだな……。丁度いい、デュノア」

「はい」

「山田先生が使っているISの開設をしてみろ」

 千冬の指示に従ってシャルルはラファールについての説明を始める。

「山田先生の使用されているISはデュノア社製『ラファール・リヴァイブ』です。第二世代開発最後期の機体ですが、そのスペックは初期第三世代型にも劣らない物で、安定した性能と高い汎用性、豊富な後付武装(イコライザ)が特徴の機体です」

 自分の会社のISで有る事も手伝ってその長所と言える特徴を答えていく。

「現在配備されている量産型ISの中では最後発で有りながら世界第三位のシェアを持ち、七ヶ国でライセンス生産、十二ヶ国で正式採用されています」

 これは正しくは無い。“暫定”世界第三位だ。既に世界各国からの量産型νの発注……特に資金はあってもISの開発が遅れている国からは好んで数多くの注文が入っている。飽く迄注文と予約だけで、膨大過ぎてラファールを全機競技用とその予備パーツにしようと考えているとしか思えないほどの量である。
 専用機が幾ら強力でも第三世代型量産機である量産型νはイギリスで開発されたBIT兵器の発展型武装のフィン・ファンネルと適正の無い者でも扱える有線型誘導兵器『インコム』を簡単に換装できる。その上で最大の特徴はラファールと全く同じと言う機体だ。

 確実に第三位のシェアをDEMの量産型νは脅かしているわけだ。まあ、DEM側としても第二世代型量産機として、ラファール・リヴァイブは優秀な機体と認めているし、四季も過去の名機として認識している。だからこそ、最初に開発された量産型νはラファールの最大の特徴と同じ物を持つ事になった。
 固定武装さえも操縦者を選ばない換装式を採用したのは其処にある。

「特筆すべきは、操縦の簡易性でそれによって操縦者を選ばないことと」

 シャルルの説明が続く中、模擬戦は佳境に入る。好機を見つけた二人が同時に真耶へと仕掛けるが、それを見て彼女は小さく笑みを浮かべた。

多様性役割切り替え(マルチロール・チェンジ)を両立しています。装備によって格闘・射撃・防御と言った切り替えが可能で、参加サードパーティーが多いことでも知られています」

 操縦性についてはラファールは完全に四季のヴレイブやゼロ炎とは真逆の機体……四季と言う個人の為に作りあげられ調整されたのがその二機であり、DEMの“専用機”と言う物に対する考え方だ。設定と言う段階で操縦者と共にあり、操縦者のためだけに生まれた機体……兄弟機であるインフラックスが誰にでも扱えると言う特徴を与えられ、有る意味DEMの機体としては異端とも言える。

 近接で真耶へと仕掛けようとする鈴だが、丁度遠距離型のセシリアの射線に入ってしまう。

(ああ、これは二人の負けだな)

 二人の試合……主に真耶の試合運びを見て四季はそう確信する。態々避け易い射撃で二人を同じ場所へと誘導し、激突させる。それによって二人の動きを止めると同時に敵を一箇所に纏める事が出来た。
 その瞬間真耶は『キラァーン』と目を光らせながら笑顔を浮べる。……己の狙い通りに試合が動いたと言うのは何事でも嬉しいのだろう。

「ああ、いったん其処までで良い。……終るぞ」

 セシリアと鈴のコンビネーション不足が原因で二人の敗北で終った。

「……オレも似た様な物なんだろうな……」

 ガンダム達を相手に模擬戦を行なった時も二人と似た様な物なのだろうと、今回の模擬戦を見ていて思う。思わず彼女を相手に自分ならどう戦うかと試合運びを考える。

(……回避を捨てて短期決戦か。機体性能ならヴレイブが上だけど、経験値は向こうが上……技量は、実際にやってみないと分からないか)

 パワーゲートでの加速を使った上で懐に飛び込んでの七星天剣流の技による短期決戦。経験値で劣る四季にとって長期戦は不利と判断したのだが、相手もそれを読んでくる可能性もある。

「状況終了します」

 眼鏡を直しながらISが解除されて倒れている二人の側に立って真耶はそう宣言する。

(世界最強のIS乗りの副担任に選ばれるだけはある、か)

 内心、普段はそう見えないけど、と思う。…………失礼ながら。

「山田先生、もう一試合良いか?」

「は、はい、構いませんよ」

 そう言って千冬は四季へと視線を向け。

「五峰、お前だ。準備をしろ」

「あ、はい」

「すまない、委員会の方から戦闘データを集める為の五峰の試合の機会を増やす様に言われていたのを思い出した」

「……あれが原因か」

 主にHi-νガンダム・ヴレイブの特種形態移行(フォーム・シフト)やウイングゼロ炎の炎システムのデータについてだろう。DEMの技術力は他の追従を許さない……とまでは行かないが、ヴレイブやゼロ炎に使われている技術はDEM以外ではデータを元にした所で再現は不可能だろう。

「そう言う訳だ。流石に委員会からの要請は無視できん」

「……そうですね、DEM側から抗議しときます」

 最後に小声で『預けていた新型を盗まれた件も合わせて』と付け加えておく。未だに盗んだ組織の事は何も分かっていないのはさすがに不安だが。

「それから、一つだけ言っておこう。今のお前では油断していたら直ぐ負けるぞ」

「流石にさっきのを見ていたら油断はしませんよ」

 流石に専用機を持った代表候補生二人を同時に相手にして圧勝する様を見せ付けられれば油断など出来よう筈が無い。二人のコンビヘネーションの無さは有るが、それでも機体性能と数の上での振りをそれ以外の面で補っていたのだから、

(……山田先生も隊長達と戦えるレベルか)

 本気になったキャプテン達G-アームズの隊長陣と何とか戦えるレベルに有るのが四季では有るが、それは一分も持てば良い方だろう。少なくとも、対峙する事になる真耶の技量と経験は自分よりも上……油断など出来る相手ではない。
 ヴレイブを展開して上昇すると真耶と対峙する。武装はビームライフルとバズーカではなく、ブレードを手にとってシールドを展開……Hi-νガンダム・ヴレイブのスタンダードな近接戦闘向けの武装だ。



「それじゃあ、お願いします」

『はい、言っておきますが助けてもらってとは言っても手加減はしませんよ。カッコいい所見せちゃうんですから!』

 所定の今で上昇して真耶へと通信を入れると笑顔で返してくれた。確かに代表候補生二人と企業代表一人に勝てれば彼女の教師としての威厳も保てる事だろう。

「こっちだって、オレも負ける気はありませんよ」

 千冬の狙いが何かは分からないが少なくとも手も足も出ずに負けたら、後で教官のコマンドガンダムに怒られそうで怖い。……流石は軍人、はっきり言って武者頑駄無と騎士ガンダムと違ってそう言う時は本当に怖いのだ。

『待て、もう一機のISではないのか?』

「……ああ、ゼロ炎ですか? あっちは攻撃力が高いので、学校行事など“試合”では暫く使うなと言われたんで」

 一部を意図的に隠しているが本当である。シャッフルガンダム戦で分かった事だが、炎システムとバリア無効の合わせ技は凶悪過ぎる上に、射撃武器も外した場合の周囲の被害もバカにならない。故に義父から安全策が決まるまでは学校行事の試合での使用を禁止された。
 付け加えるならば、ゼロ炎の中に隠されている四季が選ばれた炎のエレメンタルの神器『白炎の杖』があるのだ。敵がそれを狙っている事を考えると迂闊にゼロ炎を使うわけにはいかない。

(ゼロ炎のデータが目的取りだったのか? だとしたら、残念でしたって所だな)

 流石に科学サイドの技術力では白炎の杖の事に気付かれる事は無いだろうが、それでも迂闊にその存在に注目されるわけには行かない。火、水、風、土の四つのエレメントの神器の内一つだけとは言えIS学園にもIS委員会側にもだ。

 試合開始の声が響くと同時に四季と真耶は互いに動く。

 ブレードを構えて一直線に真耶へと向かって飛翔する四季と、そんな四季へとライフルで牽制射撃を行なう真耶の構図が最初の動きだ。

「っ!?」

 シールドを構えて直撃も牽制射撃も無視して向かって来る四季に動揺する真耶。流石に牽制とは言え真っ直ぐに突っ込んでくるとは思っていなかったのだろう。

「ちょっと驚いちゃいましたけど、それは悪手ですよ!」

 距離を取りながらサブマシンガンを展開し弾幕を張る。近接型の装備の四季……今までの四回見せた戦闘では全てに於いて近接戦で相手を圧倒している事からも四季の得意分野は接近戦と言うのは誰にでも分かる。

 だが、

(残念だけど……弾幕の厚さならもっと凄い物を知っている!)

 回避した先に未来予知でもした様にミサイルを撃ち込んできたり、手榴弾投げてきたり、怯んだらコンバットナイフを持って逆に突っ込んでくるコマンドガンダムの弾幕に比べれば余裕が有る。
 そんな事を考えながら一直線に真耶へと距離を詰めてブレードを横凪に振るうが、

「なっ!?」

 シールドを展開して四季の一戦を受け止めて動きを止めた瞬間、四季の腹部に廻し蹴りを打ち込み、手榴弾を投げると同時に距離を取る。その爆発によって体制が崩れた所に追撃とばかりにライフルを打ち込んでくる。体制が崩れたままだが、とっさにシールドを構える事でそれを防ぐ。

「私だって先生なんですからね、生徒さんの狙い通りになんてさせませんよ!」

「確かに……でも、そっちの得意分野に持ち込ませる気は有りませんよ」

 マシンガンの弾幕を張る真耶だが、

「フィン・ファンネル、パワーゲート展開!」

 パワーゲートを潜り抜け加速すると弾幕を避ける様に真耶へと距離を詰める。流石にパワーゲートでの加速をプラスした上でマシンガンの弾丸を受けたくは無い。だが、距離を詰めた瞬間、それを読んでいた様に片手に持っていたもう一丁のマシンガンを向けるが、

「火力はこっちの方が上……我慢比べじゃこっちが上ですよ」

 不適な笑みを受けながらパワーゲート用の三機とは別に配置していたフィン・ファンネルが真耶へと狙いを着けていた。同時に放たれる三つのビームが真耶へと直撃する。

 真耶が慌てて四季から離れると同時に射出していたフィン・ファンネルを回収する。再度距離を取られた事に焦りを覚えるが、先ほどは狙い通りに進んでくれた。いや、動きながら六機のファンネルの操作は無理と誤解してしまっていたのだろう。

(手数は向こうが上……長所を引き出している、か)

 何事も長所は時として短所になる。弱点となりうる部分を美点として見せると戦術もありえるが、そう言った時は弱点に気付けば敵は脆くなる。
 ラファールの美点が豊富な後付武装(イコライザ)と誰にでも簡単に扱えると言う部分ならば、逆に弱点は長所がそのまま当てはまる。

 豊富な後付武装もパイロットの腕が低ければ上手く扱えずに機体に振り回されて終るだけだ。

(長々と戦うのもどうかと思うし、あれを試すには丁度いいか。……切り札を一つ切ってやる)

 七星天剣流の技は使わずに戦うという選択肢など最初から取っていないが、それでも真耶が接近させてくれないのならば、作戦を切り替えるしかない。
 元々それは最初から見せ札の一枚であるので見せてしまった所で何も問題は無い。

「パージ!」

「ええっ!」

 突然Hi-νガンダム・ヴレイブの全身の武装が一斉に外れた事に驚愕する真耶。突然の事態に『異常が起こった』とか『整備不良』とか『勝ち目が無いから勝負を捨てた』等と言う言葉が生徒の間にざわめきと共に広がっている。

 これを好機(チャンス)と思って攻めに転じようと思ったが、シールドを中心にヴレイブから外れたパーツが空中に存在している。

「山田先生、貴女に敬意を表して使わせてもらう、オレの切り札……Hi-νガンダム・ヴレイブのもう一つの姿を!」

 そう叫んでパーツの中にブレードを投げるとそれをスイッチにヴレイブから外れたパーツが鳥型の姿へと合体する。

「な、なななななな、何が!?」

「輝け……ヴレイブ・ブースター!」

「そ、そんなのってありですかぁー!」

「DEM的には、有りだ!」

 光り輝くヴレイブ・ブースターの体当たりによってSEを大きく削られる真耶。実際、このヴレイブ・ブースターやらアメイジング・レヴに使われているAI制御の技術が、実はトライオンシステムの核になっていたりする。

「あー、それまでだ」

 ヴレイブ・ブースターの突撃を見て暫く唖然としていたが、気を取り直して試合終了のアイズを入れる。

「さて、これで諸君にもIS学園教員の実力は理解出来ただろう? 以後は経緯を持って接するように」

 内心で四季との一戦は余計だったかとも思う千冬だが、気を取り直して代表候補生二人を相手に圧勝出来たし、一年生最強と噂されている四季を相手に量産機で互角に渡り合い、一度も使っていなかった切り札の一つを出させたと有れば十分だろうと無理矢理納得する事にした。

(まったく、少しは手加減しろ……いや、事前に言っておくべきだったか?)

 寧ろ、忠告がマイナスに働いたとも思う千冬だった。元々、元日本代表候補生である真耶の実力を生徒達に見せるのが目的だったのだが、その目論見は微妙に失敗したと思う。
 かなりの実力者である事はセシリアと鈴の二人を圧倒した事からも分かるが、あのアタフタした性格とドジな面から生徒から舐められている。その為にこの授業の最初に彼女の実力を見せ付けようとしたのだが、政府や学園からの命令で四季にも戦わせた為に目論見は失敗に終ってしまった。狙いとしては四季の専用機のデータ……幻夢界からの脱出した際の力のデータを学園側は欲していた訳だ。

 千冬の目論見が外れたのは、ヴレイブ・ブースター等と言う予想外の隠し玉を持ち出された結果とも言えるが、流石に言い訳にしかならない。

「オルコット、凰」

 気を取り直して鈴とセシリアに対して今回の敗因を指摘する。

「何故二人とも回覧をリンクさせなかった? 少なくとも同士討ちは防げたはずだぞ」

 セシリアの射線に前衛の鈴を入れる事でセシリアからの攻撃を防ぎ、同時に互いの動きを誘導する事で同士討ちに持ち込むことにした。

「習熟した連携は臨機応変に役割を分担し、効率を上げ負担を軽減する事ができる。連携を取ると言う事はそう言う事だ」

 千冬の言葉を鈴は聞き入っているが、それに対してセシリアは以前言われた事を思い出していた。

(あの時の織斑先生はこのことを仰っていたのですわ……)

 不明機襲撃の際に言われた事を思い出す。優れた連携は個々の実力を何倍にも高める……最強のチームとは最強の個であるだけでなく、最高の連携が無ければならない。
 四季は直ぐ近くでG-アームズやアルガス騎士団、武者七人衆のそれを見ている。個々の実力も優れているが、共闘した時も相手を邪魔する事無く互いに得意分野で互いの苦手分野をフォローしあっている。

「異なる意思を持つ者同士で一つの事を成そうとするのは案外難しいものだ」

 そう、君で直ぐにアイコンタクトだけで最高のコンビネーションが出来るわけがない。三人、四人と数が増えていければその難易度も増していく。
 シャッフルガンダム戦での一夏と鈴の連携が四季が入った後も上手く回っていたのも、二人が気心の知れた幼馴染で有る事、四季が連携訓練を受けていた事が挙げられる。

「お前達は個のポテンシャルは高いのだ。これから少しずつ学び、覚えていけばいい。必要な時、必要なことを出来るようになればいい。分かったな?」

「「はい!!!」」

 千冬のその言葉で反省会は締められる。

(……まあ、間違っていない事だけは認めておくか……)

 単なる暴力教師じゃないな、と物凄く失礼な事を考えながらも教師としての千冬の評価を上げる四季と、

(さすが千冬姉、オレも早く成長しないとな)

 そう決意を固める一夏だった。

「専用機持ちは織斑兄弟、五峰、オルコット、デュノア、ボーデヴィッヒ、凰だな。では五、六人ずつ七つのグループになって実習を行なう。各グループのリーダーは専用機持ちがやる事。いいな? では分かれろ」

 『四人のグループは作らないようにしろ』と注意しつつ千冬が促した瞬間、四季と一夏、秋八、シャルルの四人の元に一斉に集まってきた。

「織斑君っ、一緒に頑張ろ!」

「ねっねっ、私もいいよね?」

「同じグループに入れて!」

「デュリアくんの操縦技術みたいなー」

「分かんない所教えて~」

「五峰くんのグループ、いいでしょ?」

「あっ、ずるい、私も入れて」

 我先にと男性操縦者の下に女子が群がっているが……一組の生徒は秋八の所には行かず、全て他のクラスの生徒達と箒だけだったりする。

「「「…………」」」

 そして、無言のままの残りのセシリア、ラウラ、鈴の三人の専用機持ち達。……一人何を考えているのか分からないラウラが居るが、他の二人は

(くっ、こんな時は私の立場が悩ましいですわ! 四季さんの班になれる機会さえないなんて)

(くっ、専用機持ちじゃ無かったら一夏の所に行ってるのに!)

 四季と一夏と同じ班になれない事に悔しがっている二人でした。

「このバカモノどもが! 満遍なく散らばれ! どうしても決まらないなら二人ずつジャンケンでもしろ! 次にもたつくようなら、次はISを背負ってグラウンドを100週させるからな!」

 放置すれば授業が進まないであろう事を察した千冬の鶴の一声でジャンケンで負けた者から離れていく。

(……まあ、少しきつい罰だな……)

 百週程度ならば日頃からしているが、流石にISを背負った経験はない為にそう思う。……特にDEM社製はどうしても全身装甲(フルスキン)の為に他社の製品よりも重いのだ。

(それにしても……)

 四季は横目でシャルルへと視線を向ける。

(妙な疑いのあるシャルルの前でヴレイブ・ブースターを見せたのは拙かったか?)

 見せ札とは言えヴレイブ・ブースターはHi-νガンダム・ヴレイブの隠し技である。使い所は誤りたくなかったのだが、今回は七星天剣流の間合いに入れて貰えなかったので使うしかなかった。
 それは失敗だったかとも思うが、流石に黙って負けるのは四季の趣味ではないのだ。

(……まあ仕方ないか)

 自分のグループのメンバーが決まる中、四季はそんな事を考える。……警戒は怠ってないとは言えないが、それでもシャルルが警戒対象であるのは変わりない。警戒しないなどと言う選択肢は最初から存在しないのだ。 
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