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Blue Rose

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第三十二話 長崎での日常その十一

「ネットで読んだら原爆落ちた関係でそういう運動が盛んでな」
「平和運動とかで」
「運動家っていうか変な先公の組合があって」
「それが相当に強くてな」
「こっちも変な先公いるぜ」
「そうした暴力振るう奴が」
「平和って言いながら暴力振るうって」
 優花はその話を聞いて眉をさらに曇らせた。
「関西には確かにそうした先生多いけれど」
「おかしいよな、これって」
「漢文の授業の言葉だと矛盾か?」
「その言葉だよな」
「平和とか言いながら暴力振るうってな」
「人権侵害だろ」
「そういう先公って罵倒もひでえしな」
 その生徒の人格を徹底的に否定するレベルのだ、学校の教師の世界日教組の力が強い場合はそうした教師の身分や給与も保証されるのだ。尚こうした教師の給与は公立の場合は税金によって賄われている。
「そこまで言うかって位に」
「すげえ罵るんだよな」
「御前ヤクザかって位に」
「教師ってのはヤクザでもなれるんだな」
「いい鉄は釘にならねえが」
「変な組合にはまともな奴は入らないんだな」
「この学校そうした先生いないわよね」
 優花は心配になり男子生徒達に問うた。
「そうよね」
「ああ、いるぜ一人」
「最低の奴がいるぜ」
「一年の担任で衝夫強溢っていうけれどな」
「こいつは最低の屑だよ」
 この教師についてだ、男子生徒は汚物を語る口調と目で優花に話した、女子達も今は何も言わないが表情は彼等と同じだった。
「生徒へのセクハラの噂あってな」
「偉いさんにはへいこらして」
「すぐに生徒殴って罵るんだよ」
「顧問としても最悪でな」
「もう部員が可哀想だぜ」
「変なマスコミとも付き合いあって」
「組合でも活動してるらしいな」
 そうした輩だというのだ。
「屑って呼ぶにも値しない屑だよ」
「こいつには注意しろよ」
「組合の力で山みたいな不祥事も揉み消してるしな」
「暴力セクハラパワハラ何でもあり」
「最低の屑だよ」
「わかったわ」
 その教師の名前を聞いてだ、優花も暗い顔になった。そのうえで言うのだった。
「じゃあその人には近寄らないわ」
「ああ、そうしろ」
「冗談抜きで生徒を人間と思ってない奴だよ」
「自分の得点の駒位にしか思ってないんだよ」
「最低の屑だよ」
「屑の中の屑だ」
 男子生徒達は口々に優花に注意した。
「いい先生多い学校だけれどな」
「そんな奴もいるんだよ」
「やっぱり腐った林檎ってあるんだな」
「箱の中に絶対一つはあるっていうな」
 男子生徒達はまだ言う、優花はその話を聞いた夜に療養所の副所長に連絡を入れてその衝夫という教師について聞いた。
 するとだ、副所長はその時仕事が終わり居酒屋で飲んでいたがここで言った。
「その人のことは知ってるわ」
「そうですか」
「私がここに入ってから貴女が今通っている学校に来た人だけれど」
「とんでもない人って聞きました」
「クラスメイトの子達から聞いたのね」
「はい」
 優花は副所長に素直に答えた。 
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