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ドリトル先生と沖縄の蛇達

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第三幕その六

「今は沖縄にはいないよ」
「まあそれはね」
「その通りだけれどね」
「先生ときたら」
「こうしたことは全然だから」
「そういえば先生は」
 真喜志さんは先生と動物の皆のやり取りを聞いて言いました。
「動物と喋ることが出来るんですよね」
「はい、それぞれの言語を学びましたので」
「だからですね」
「彼等ともお話が出来てです」
 その皆を指し示して真喜志さんにお話します。
「その他の色々な動物ともです」
「お話が出来ますか」
「はい、そうです」
「では蛇とも」
「お話が出来ます」
 この生きものともというのです。
「マムシやハブとも」
「ハブともですか」
「はい、出来ます」
「それは凄いですね」
「実は蛇の言葉も法則がありまして」
 そしてというのです。
「日本の蛇の言葉は種族が違っていてもです」
「大体同じですか」
「方言はありますね」
 蛇にもというのです。
「沖縄には沖縄の蛇の」
「ではハブもエラブウミヘビもですか」
「言葉は大体同じです」
「種類の関係じゃないんですね」
「そうなんです」
「それは面白いですね」
 真喜志さんは先生のお話を聞いて大いに頷きました。
「蛇の種類は違っても話す言葉は同じですか」
「マムシもアオダイショウもヤマカガシもです」
「ではシマヘビも」
「同じです」
 そうした日本の色々な蛇達もというのです。
「犬も猫もそうでして」
「種類が違っていてもですか」
「住んでいる国で言葉が決まります」
「そうなんですね」
「ですからハブもなんです」
「沖縄の方言を使ってますか」
「はい」
 その通りとです、また答えた先生でした。
「そうです」
「わかりました、じゃあハブともお話して下さい」
「そうさせてもらいますね」
「彼等は沖縄の象徴の一つになってますけれどね」
 真喜志さんはハブについて少し苦笑いになってこうも言いました。
「強い毒がある蛇として」
「有名ですからね」
「今も噛まれる人がいます」
「それで困ってもいますね」
「人家の近くにいたりもするので」
 そうした蛇だからというのです。
「厄介でもあります」
「やはりそうですか」
「マングースを入れましたが」
 ハブ退治にです。
「ハブを襲いませんし」
「しかも勝手に増えてですね」
「沖縄の生態系を壊して大変です」
「ハブを退治するどころか」
「そうします」
「コブラを倒す様にはいかないですね」
「そうでした」
 このことも苦笑いでお話する真喜志さんでした。 
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