聖闘士星矢 黄金の若き戦士達
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508部分:第七十二話 来たるべき戦いその一
第七十二話 来たるべき戦いその一
来たるべき戦い
狂闘士達はその場所に戻った。本来彼等がいるべきその場所にである。
「ではリゲル様」
「ここで奴等を待つのですね」
「そうだ」
まさにその通りだと周りに集う他の九人の狂闘士達に対して答えるリゲルだった。
「ここで待つ」
「そしてここで」
「奴等を全て」
「一つ言っておく」
ここでまた彼等に告げるリゲルだった。
「我等の敵はだ」
「七人です」
「その全てを」
「違う。一人だ」
しかしであった。彼はこう言うのだった。敵は一人だと。
「我等の敵は一人だ。それはわかっておくのだ」
「一人といいますと」
「やはり」
「そうだ、レオだ」
アイオリアだというのだ。
「レオだ。ただ一人だ」
「黄金聖闘士ですか」
「それがですか」
「今は一人だ」
ここで言葉が少し変わってきた。
「だが二人になっていく」
「といいますともう一人は」
「あの男ですか」
「サジタリアスも間違いなく来る」
彼もだというのだ。その結果として出された言葉は。
「二人の黄金聖闘士が我等の敵なのだ」
「レオとサジタリアスこそが」
「我等の敵なのですね」
「白銀や青銅の者達はいい」
こう言い切ってみせたのだった。
「相手をするのはまずこの二人だ。この二人を倒せばだ」
「後はどうにでもなる」
「そうなのですね」
「その通りだ。戦いはそれで決まる」
またしても言い切ってみせたのであった。
「あの二人を倒すことでは」
「それではです。何としても」
「あの二人を」
「まずは御前達が行くつもりだな」
「はい」
「御願いします」
ここでこう名乗り出た彼等であった。
「何としてもです」
「やらせて下さい」
「是非」
「わかった」
彼等のその言葉を受けたリゲルだった。小さいが確かな声と動作で頷いてみせたのであった。それがそのまま証拠となったのである。
「では。やってみるがいい」
「有り難き御言葉。それでは」
「喜んで受けさせて頂きます」
「どちらも尋常な強さではないことはわかっておくのだ」
それも言うのだった。
「レオもサジタリアスもだ」
「確かサジタリアスはジェミニと並ぶ今聖域にいる黄金聖闘士の中で最強の者でしたね」
「そしてレオはそのサジタリアスの弟」
「兄弟やそれ以前にだ」
まずはそれは置いていたリゲルだった。
「レオの強さはかなりのものだ」
「確かに」
「二度のインプ達の攻撃を一撃で退けましたし」
それは彼等もよく知っていた。見たからである。ただしその心の目で、である。
「その力は黄金聖闘士のものです」
「紛れもなく」
「だからだ。やはり黄金聖闘士の力は尋常なものではない」
リゲルもまたそのことを熟知していた。しかも冷静に、である。
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