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Blue Rose

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第三十二話 長崎での日常その四

「これは」
「そういうことね」
「ええ、じゃあね」
「そうね、優花ちゃんもね」
「この学校が好きになってくれたら嬉しいわね」
「そうよね、そうなってくれたら」
「自然とこの学校を好きになる」
 優花は二人の言葉を聞いて言った。
「そういうことなのね」
「好きになってくれたら嬉しいわね」
 にこりと笑ってだ、都島は優花に言った。
「出来たら」
「うん、じゃあね」
「自然とそうなってね」
「少なくとも長崎は好きよ」
 この街についてはだ、優花は二人にこう答えることが出来た。
「この街はね」
「いい街でしょ」
「景色は奇麗で観光の場所も多くて」
 優花は若宮に答えてこの街のことを明るい笑顔で話した。
「それに美味しいものも多くて」
「坂道が多くて足腰も鍛えられるしね」
 笑ってだ、こうも言った若宮だった。
「いい街よ」
「雨が多くてお水にも困らないわ」
 都島はこう言った。
「長崎にいるとね」
「どっちもいいことなの」
「慣れるとね」
「そうしたところもいいのよ」
 これが二人の返事だった。
「私達生まれた時からずっと一緒にいるし」
「そうしたことにも愛着があるの」 
 よく長崎の困ったところだと言われるものもというのだ。
「坂道も雨もね」
「どっちも好きよ」
「そうなのね、つまりは」
 二人の言葉を聞いてだ、優花はこう言った。
「それだけ長崎がいい街で」
「そう、こうしたこともね」
「好きになれる街なのよ」
「本当にいい街だからね」
「楽しんでね」
「そうさせてもらうわ、大学は神戸の大学って考えてるけれど」
 それでもというのだった。
「この街にいる間はね」
「ずっとね」
「楽しんでね」
「そうするわ、今日の晩御飯は」
 優花は自分の夕食の話もした。
「辛子蓮根食べたいわ」
「ああ、あれね」
「あれも九州、こっちの食べものなのよね」
「明太子美味しいわよね」
 優花はこの食べものの話もした。
「あれも」
「福岡名物ね」
「あれも美味しいでしょ」
「九州って美味しいものが多いわね」
 このことに感銘を受けている言葉だった。
「かるかんとかきびなごも」
「鹿児島ね」
「そっちもいいっていうのね」
「鹿児島っていうと」
 この県についてはだ、二人は優花にこんなことを言った。
「薩摩芋に豚ね」
「そういうのよね」
「あと大根」
「あの馬鹿でかい」
「桜島大根ね」
 大きな大根と聞いてだ、優花はすぐに言った。
「あの大根食べられるの」
「食べられることは食べられるけれど」
「それでもね」
「あまり食べないわね」
「普通の大根と比べてね」
 二人は優花にその大根についても答えた。 
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