転生とらぶる
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ガンダムW
1521話
車が基地へと到着し、俺とハワードは降りる。
マフィアの男は色々と用事があるという事で、そのまま申し訳なさそうに謝ると帰っていった。
さて、色々な用事というのはどんな用事だろうな。
ハワードと話をした部屋には何らかの盗聴器の類があったのかもしれないから、そっちの件で色々と動くのかもしれない。
俺達に悪影響がなければ、別にどう動こうともいいんだが。
カードと暗証番号を使い、基地の中に入る。
すると、すぐに凛の結界で見ず知らずの人物が入って来たことに気が付いたのだろう。いつもの入り口から中に入ると、そこでは既に凛と綾子の姿があった。
……綾子が物干し竿を持っていないのは、この世界の住人相手にはそこまでする必要がないと判断した為か。
まぁ、ハワードに物干し竿を見られても、違和感は抱かれるもしれないが決定的な証拠にはならないだろうけど。
「アクセルと……そっちのお爺さんは、もしかしてハワードさんかしら」
「ああ。俺はちょっと格納庫の方の用意をしてくるから、ハワードにお茶でも出してやってくれ」
「ふむ……これは、前もって聞いていたが……随分とまぁ……」
凛と綾子を見ながら、ハワードが呟く。
サングラスをしていても、2人に見惚れているというのは理解出来た。
年を取っても男であるのは変わらない……か。
いや、寧ろこの年齢で枯れていないのを褒めるべきか?
「取りあえず、アクセルの用意が出来るまでこちらにどうぞ。お茶くらいは出しますので」
凛、猫被ってないんだが。その辺いいのか?
まぁ、ハワードとは上手くいけばそれなりに長い付き合いになるという話をしておいたし、そう考えればおかしくない……のかもしれない。
ともあれ、凛と綾子に連れられてハワードが基地の中を進んでいったのを見送ると、俺は格納庫へと向かうべく影のゲートを作り出した。
まさか、ハワードの前でトールギスやらリーオーやらエアリーズやらを出す訳にはいかないので、その辺を前もって準備しておく必要がある為だ。
そうして影のゲートから姿を現すと、早速準備に取り掛かる。
まず最初に用意するのは、格納庫の壁の側に立たせておくリーオーとエアリーズ。
これは特に何の問題もなく終わり、次にこの2機から少し離れた場所にトールギスを取り出す。
他の2機は直立不動といった感じで立っているのに対し、トールギスは床に座り込んでいるような態勢だ。
いや、みっともないのは分かってるんだが、今のトールギスを迂闊に立たせたままにしておこうものなら、崩れ落ちたりして色々と余計に不具合が出そうなんだよな。
この辺も含めて、しっかりとハワードには頑張って貰う必要がある。
運び出す手間を考えれば、MS運搬用トレーラーの荷台に直接出せばよかったのかもしれないが……すぐ運び出すと決まっているのならまだしも、実際にはいつ運び出すか分からないしな。
他にも武器の類も空間倉庫に入っていた代物を取り出して、格納庫の中に適当に置いておく。
推進剤の方は……纏まっているから特に手を出す必要もないか。
そんな風に準備を整えると、だだっ広い格納庫の中が本当の意味で格納庫になったような気がする。
いや、本当の意味で格納庫と言っても、あるのは未完成のトールギスと、リーオー、エアリーズの3機だけなんだが。
ああ、それとMS運搬用のトレーラーか。
格納庫として考えれば、色々と寂しいものがあるのは間違いないが……それでも何もない状態に比べれば立派に格納庫っぽい感じがする。
その出来映えに満足すると、影のゲートを作ってそこに身体を沈めていく。
そうして姿を現したのは、リビング代わりに使っている部屋の前。
ちなみに当然ながら、この部屋はベッドが置いてある部屋……という訳ではない。
まさか折角のお客人を毎夜の如くそういう行為が行われている部屋に案内する訳にもいかないだろう。
毎日凛と綾子が限界寸前になるまで抱いている俺が言うべき事じゃないかもしれないが、あの寝室は色々と人に見せられないような状態になってるのも事実だ。
臭いの方も色々と問題があるし。
ともあれ、そんな訳でハワードが案内されたのはこの部屋で間違いない。
この部屋は、マフィアがこの基地を使う時に取引相手とかと話をする部屋で、ある程度の応接セットは揃っているから、こういう時には丁度いい。
というか、気配もしっかりとこの部屋にあるし。
ちなみに影のゲートで直接部屋の中に出なかったのは、当然のように俺の魔法をハワードに知らせるつもりは、今のところないからだ。
付き合いが長くなれば、もしかしたらいずれは……と思うけど。
少なくても、今はその辺りを見せるつもりはない。
ノックして中からの返事を聞き、扉を開ける。
するとそこでは、俺の予想通りソファに座っているハワードと凛、綾子の姿があった。
一応マフィアが取引相手と話をする為に作られた部屋なので、ソファとかもそれなりに高級品が使われている。
「あら、随分と早かったわね。格納庫の方はもう準備いいの?」
紅茶を飲みながら尋ねてくる凛に、頷きを返す。
「ああ、少し片付けるだけだったし」
「ふーん。なるほど……ね」
俺の言葉に同意しつつ、当然のように格納庫で俺が何をやったのかは理解しているのだろう。凛は取りあえずといったように納得する。
格納庫の中に何もないというのは凛も綾子も十分理解しているだろうに。
いや、MS運搬用トレーラーや推進剤といった物があるのはしってるだろうけど。
ともあれ、そんな具合に話を進める。
「そんな訳で、一緒に来てくれるか?」
「……うむ。色々と聞きたい事はあるが、実物をこの目で見てからその辺は詳しく聞く事にしよう」
俺の言葉に、ハワードが頷きを返す。
なるほど。トールギスについての話を全く聞いてくる様子がなかったから疑問に思っていたが、どうやらその辺は実物を見てからという事らしい。
いや、そっちの方が俺も気楽だけどな。
ともあれ、ハワードは座っていたソファを立ち上がって俺の方へと近づいてくる。
「じゃあ、俺はハワードを案内してくるけど……お前達はどうする?」
「どうするって言われてもね。私達にロボットの話をされても困るわよ」
「凛、ロボットじゃなくてMSだよ。あたしは少し興味があるけど……まぁ、今は基地の警備をしておいた方がいいだろうし、そっちに回ろうかな」
そう告げた綾子の言葉に、ハワードが一瞬だけ身体を強張らせた。
サングラスをしているので、正確なところは分からないが……どうやら綾子が警備云々という言葉を口に出したのが信じられなかったらしい。
……凛にしろ、綾子にしろ、見かけだけならとても荒事をするようには見えないしな。
だが、実際にはこのW世界の人間で凛や綾子に勝てる奴がどれだけいるのやら。
少なくても、生身でこの2人に勝つのは相当に難しい筈だ。
「そうか、分かった。じゃあ、その辺は頼む。向こうも俺とハワードがどんな話をするのかというのは、当然気になっているだろうし」
向こう……即ちそれは、マフィアの事だ。
今のところはお得意さんとして俺と友好的な関係を築いているマフィアだが、いつまでもそのままで済ませるとは思えない。
もしかしたら、俺達とハワードが接触した事により、何か新しい動きを見せないとも限らないのだから。
「基地に入ってくれば分かるし、大丈夫だとは思うけどね」
自信に満ちた表情を浮かべる凛。
魔術による結界で、誰かが侵入してくればすぐに分かるという自信があるのだろう。
しかもこの世界に魔術の類は存在しないので、魔術の結界を察知するのは不可能だし。
いや、Fate世界でも凛の魔術の腕は卓越している。
聖杯戦争の時から既に一流の魔術師と呼んでもいい腕をしていたが、今はその時よりも更に腕を上げているのだ。
何しろ、一回だけの使い捨てであっても宝石剣を作り出す事に成功したのだから。
そう考えると、今のFate世界に凛を超えるだけの魔術師がどれだけいる事やら。
勿論全く誰もいないという訳ではないが、それでも圧倒的に少数なのは間違いない。
「ふむ……?」
当然そんな事情を理解出来ないハワードとしては、有耶無耶に誤魔化すしかない。
元々魔術に関しては全く知識がないのだから、恐らく警備システムとかその辺に詳しい人材と思ったのか?
まぁ、MSをロボットと言ったり、機械に詳しいとはとても思えないんだが。
それでも何も聞かなかったのは、今聞いても何も答えて貰えなかったと思ったからか。
ともあれ、俺とハワードの2人は部屋を出ると無言で基地の通路を歩く。
影のゲートを使わずに歩くと、やっぱり時間が掛かるよな。
「のう、アクセル」
そんな無言の時間を破ったのは、俺ではなくハワードだった。
「うん? どうした?」
「お主、あの2人とはどういう関係なんじゃ? 見た限り、相当親しいように見えたが」
「年の功って奴か? ……まぁ、そうだな。言ってみれば相当深い関係……もっとはっきりと分かりやすく言えば、2人共俺の恋人だよ」
「……お主、よくもまぁ、どうどうと……他の男に嫉妬されんか?」
「される」
即座に断言する。
凛と綾子だけではない。レモン達も含め、俺の恋人は全員が全員絶世の美女と呼ぶのに相応しいだけの美人が揃っている。
そんな中で、俺に嫉妬しないような男というのは殆どいないだろう。
……まぁ、シャドウミラーのメンバーだと、既に色々な意味で諦めていたりするので嫉妬していない者も多いが。
それに、美人揃いではあっても随分と個性的な面々だしな。
少なくてもお淑やかで男に従順とか、そんな相手が好みの男にとってはあまり羨ましくないだろう。
一応マリューとか千鶴辺りはお淑やかか?
コーディネイターの特殊部隊を倒した原作よりも圧倒的に強くなっており、レモンの片腕として技術班を纏めているマリューや、人が考えていることを読んで長ネギを手に笑みを浮かべながら迫ってくる千鶴をお淑やかと呼んでもいいのなら、だが。
うん、自分で考えてもやっぱりお淑やかな……それこそ大和撫子と呼んでもいいような性格の持ち主はいないよな。
恋人じゃないけど、近衛とかなら大和撫子……いや、近衛も何だかんだとバイオレンスか。ハンマーで後頭部を殴ったり、地面に落ちた時にトマトのようにブチュッと潰れるとか口にしたり。
……止めておこう。ここで余計な事を考えれば、何だか千鶴が長ネギを持って現れそうな気がする。
寧ろそっちの方がいいのか? このW世界とホワイトスターの間で連絡が取れていない以上、千鶴の能力を使ってこっちに来て貰うってのが出来れば最善だろう。
「アクセル? どうかしたのか?」
「いや、何でもない。そうだな、凛と綾子の外見を考えれば、嫉妬されるのは当然だろうな。実際、俺がここを紹介して貰ったマフィアと接触したのも、それが影響しているんだし」
そう言えば、あのチンピラ共は今頃どうしてるんだろうな。
俺という上客をマフィアに紹介させたというのは大きな手柄だろうが……そもそも紹介する事になった切っ掛けが凛と綾子を襲おうとしてだし。
「ふむ、人生は色々と奇妙なものじゃな」
「それはそうだろ。トールギスの開発に関わったハワードが、こんな所にいるんだし」
「はっはっは。そうじゃな。じゃが……お主、その情報はどこで手に入れた? 普通の者がそうおいそれと入手出来るような情報ではないんじゃがな」
「蛇の道は蛇ってな。俺には知らない事がない……とは言わないし、知らない事の方も多いけど、同様に知ってる事も多いんだよ」
主に原作知識あってこそのものだが。
しかも原作知識があっても、この時期にハワードがどこにいるのかというのは当然分からなかった訳で、そう考えれば原作知識もそこまで当てになるものじゃない。
「ふむ、蛇の道は蛇か。……まぁ、いいじゃろう。お主がロームフェラ財団の手の者であれば、儂は今頃こうしている事も出来ぬじゃろうしな」
「まぁ、それはそうだろうな」
ハワードは優れた技術者なのは事実だが、逆に言えばそれだけだ。
……いや、ピースミリオンの艦長もしてたんだから、それだけって事はないだろうが。
そう言えばピースミリオンか。リーブラとかもそうだが、出来れば入手したいのは事実なんだよな。
だが、今の状況でハワードにピースミリオンをくれと言っても、素直に寄越す訳がない。
それ以前にピースミリオンを俺が奪ってしまえば、ガンダムの母艦がなくなってしまって、原作通りの流れに支障が出る。……トールギスを奪った時点でもう原作通りの流れにはならないか。
「どちらかと言えば、俺はロームフェラ財団とは敵対する道を選ぶと思う」
「ほう、それはまた物好きな」
シャドウミラーがこの世界との間に関係を持つ以上、ロームフェラ財団のような存在がこの世界を支配しているというのは色々と面白くない。
やっぱりノベンタがベストなんだよな。
そう考えながら道を歩いていると……やがて、格納庫の扉が見えてきた。
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:555
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1213
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